その名のとおり、“スーパー”なスタイリングや動力性能を備えるスーパーカーは、クルマ好きたちの心を魅了し、憧れの対象として存在している。最新技術を搭載し、芸術品のようなデザインをまとった、現代の最新スーパーカーを見ていこう。
※こちらの記事は「GetNavi」 2020年9月号に掲載された記事を再編集したものです。
#ハイパワー
#スタイリッシュ
#1000万円オーバー
#2ドアクーペ&オープン
#スポーティ
#限定車ではない
解説&採点
勲章かファッションか? 現代のスーパーカー事情
スーパーカーとは、「他人より圧倒的に速く走りたい」という幻想を物体化したものだ。
人類誕生以来、より多くの獲物を得るために、高速移動は最大級の力だった。最初は足の速い者が勝ち、続いて馬などの動物に乗る者が勝ち、それが自動車となった。その自動車において、物理的にも視覚的にも飛び抜けた速さを実現してくれるであろう乗り物。それがスーパーカーなのである。
しかし現在、人類のスピードへの情熱は急激に冷めている。これ以上速く走っても何の意味もないことが明白になったからだ。
現在のスーパーカーは、それがかつて与えてくれた獲物の幻想を振りまくための、単なる勲章に近づいているが、なぜか需要は、年を追うごとに増加している。
かつてスーパーカーは、イタリア人にしか作れないと言われ、イタリアの独占産業だったが、グローバル化の波はここでも例外ではなく、ドイツ人もイギリス人もそして日本人も、スーパーカーの開発に乗り出している。スーパーカーは、買う者だけでなく作る者にも、大きな勲章をもたらしてくれるからだ。
ところで、現代のスーパーカーは、本当に単なる勲章、あるいはファッションなのか。
否である。
乗ってみればわかるはずだ。スーパーカーがやはり人類の夢であることを。他人より速く走れるという事実が、それがたとえ可能性に過ぎなくても、本能的な快楽をもたらしてくれることを。スピードというものは、現実ではなく可能性というだけでも、麻薬的な快感なのだ。
ただ、スーパーカーは、基本的には見て楽しむものだと考えている。スーパーカーは、買うには高価すぎても、見るだけでも楽しめるように作られている。だからこそスーパーカーなのだ。
いまもイベントには多数の入場者が!
【SUPER CAR 01】Ferrari[フェラーリ]
「レースのため」に生まれたスーパーカーブランドは、いまも世界の注目の的。ファンの欲望を満たすためにラインナップは増えたが、根幹にあるものは揺るがない。
歴代V8モデルへの敬意が込められた傑作
フェラーリ
F8トリブート
3305万円
488GTBの後継車にして、8気筒ミッドシップシリーズの最新モデル。車名は過去のV8モデルへの敬意を表し、様々な意匠も受け継いでいる。2019年に日本導入が始まったばかりで、まだ公道で見られる機会はほとんどないが、スパイダーモデルもすでにスタンバイ中だ。
SPEC●全長×全幅×全高:4611×1979×1206mm●パワーユニット:3.9LV8ターボエンジン●最高出力:720PS/8000rpm●駆動方式:MR●最高速度:340km/h
<This is SUPER!>
華麗で開放的なオープンモデル
「F8トリブート」のオープンバージョンとして、約半年遅れで2019年9月に発表されたのが「F8スパイダー」。各種性能はクーペと同等で、電動リトラクタブルハードトップが搭載される。
エレクトロニクスと伝統が融合した形
F1レベルで空力性能が追求されたデザインは、フェラーリ社内のデザインチームによるもの。かつてのV8シリーズに搭載されていた、リアの丸型4灯式ランプが採用されている。
強化された心臓をボディ中央に搭載
ミッド(車体中央)に搭載されるV型8気筒ターボエンジンは、伝統の赤いヘッドカバーを装着し、先代モデルの488より強力な、最高出力720PS、最大トルク770Nmを発揮。ターボながら息継ぎを感じさせないスムーズな加速を実現する。
<永福’s Check>
458イタリアをベースに、V8エンジンをターボ化したのが488GTBだが、それをさらに進化させた。デザインは空気力学に基づいたもので、とてつもない速さと操作性を両立させている。
F1を戦うメーカーの主役はミッドシップ
フェラーリはクルマの女王。スーパーカー界の頂点に君臨する太陽神である。
そのルーツはレースにあり、簡単に言えば、「F1を戦うためのレーシングチームが、資金稼ぎのために市販車も作り始めた」というのが発端だ。市販車をPRするためにレースに参戦している一般的な自動車メーカーとは、そもそも立脚点が違う。だからこそ、世界中から段違いの尊敬を集めているのである。
そんなフェラーリも、現在は近代的なビジネスモデルを導入。プレミアム性を維持しつつ販売の拡大を図ったことで、生産台数は年間1万台を超えた。これは、20年前の2倍以上だ。
販売台数拡大のため、ラインナップも充実させている。かつては12気筒と8気筒、大小2モデルというのが定番だったが、現在は6モデル(+限定モデル)。なかでもポルトフィーノとローマは、気軽に乗れるFR(フロントエンジン・リアドライブ)の2+2オープン&クーペで、「富裕層の奥様のお買い物用フェラーリ」とも言われる。
が、フェラーリの魂はあくまでレースにある。つまり本当の本気モデルは、エンジンを車体中央(運転席の後方)に置く、2人乗りのミッドシップモデルのみ。現行車でいえば、F8トリブートこそ正統な姿だ。
[OTHER MODEL]
従来モデルのハイスペック版
488ピスタ
4012万円
2018年に発表された488のハイパフォーマンスバージョン。各所にカーボンパーツを採用して大幅に軽量化されたほか、出力の向上や、空力性能の見直しなども図られ、走りのダイナミックさがレーシングカーレベルにまで引き上げられている。
快適なグランドツーリングモデル
ポルトフィーノ
2576万円
3.9LV8ターボエンジンをフロントに搭載した4シーターオープンモデル。電動開閉機能を持つハードトップを備え、排気音を変化させることも可能で、スポーティなクーペの走りと優雅なオープンカーの走りをどちらも楽しめる。
最高の性能を備えたフラッグシップ
812スーパーファスト
3910万円
現在のフェラーリの量産車におけるフラッグシップモデルで、最高出力800PSを誇る6.5LV型12気筒エンジンを搭載する。電動パワステや車体電子制御システムなど、数多くのハイテクデバイスも採用され、圧倒的な走行性能を実現している。
COMING SOON…
古都の名を冠された美麗クーペ「ローマ」誕生!
2020年に日本で発表されたばかりのフェラーリ最新モデル。フェラーリらしいハイパフォーマンス性能を備えながら、エレガントなデザインが採用された4人乗りクーペモデルで、1950〜60年代のローマで見られた世界観を現代的に造形化した。2021年以降の納車が予定されている。
【SUPER CAR 02】Lamborghini[ランボルギーニ]
名車「カウンタック」を生み出した、知名度ナンバーワンブランド。現在V12エンジンとV10エンジンの2車種をラインナップする。
後輪駆動も選べるV10モデル
ランボルギーニ
ウラカン
2653万9635円〜3611万362円
現代のランボルギーニでは4WDモデルが主流だが、「RWD」と銘打たれた最新シリーズは後輪駆動。上はオープンモデルの「RWD スパイダー」で、クーペと同じ最高出力610PSを発揮する5.2LV10エンジンが搭載されている。
SPEC【RWD スパイダー】●全長×全幅×全高:4520×1933×1165mm●パワーユニット:5.2LV10エンジン●640hp/8000rpm●駆動方式:MR●最高速度:325km/h
<This is SUPER!>
後輪駆動仕様の追加で、より軽快な走りを実現
クーペの後輪駆動モデル「ウラカンEVO RWD」。4WDモデルとは異なる外観デザインが施されている。
<永福’s Check>
V10エンジンを積むランボルギーニの「小さいほう」だが、トータルの性能ではアヴェンタドールをしのぐピュアスポーツだ。
スーパーカーの王様はビジネス的にも大成功
ランボルギーニはスーパーカーの王様。スーパーカー=ランボルギーニと言ってもいい。創業者は、所有していたフェラーリへの不満から自分自身でスーパーカーを作ってやろうと考え、フェラーリからも多くの技術者を引き抜いて、それを実現したというから驚きだ。
現在、スーパーSUV「ウルス」が絶好調で、販売台数でもフェラーリに迫っているが、まもなくアヴェンタドールもフルチェンジし、ハイブリッドスーパーカーに生まれ変わる。もはやスーパーカーも、ハイブリッドでないと生き残れない時代はすぐそこまで来ている。
[OTHER MODEL]
不動の人気を誇る名車の現代版
アヴェンタドール
5033万3653円〜6285万7448円
カウンタックの系譜を受け継ぐフラッグシップモデルで、V12エンジンが搭載されている。「S」と「SVJ」、それぞれにクーペとオープンモデルが設定される。
【SUPER CAR 03】MASERATI[マセラティ]
エレガントな雰囲気を持つラグジュアリーブランド。グラントゥーリズモの生産は終了し、注目はプロトタイプが公開された次期型に集まる。
新型スーパースポーツの最新イメージ!
すでに一部発表された新型スーパーモデルの姿
フェラーリやランボルギーニとは趣の異なる、気品あふれるイタリアの伝統的ブランドとして高い人気を誇るのがマセラティだ。現在は、イタリア最大の自動車会社であるフィアットの傘下としてFCAグループに属している。
同社のスーパーカーといえば、2ドアクーペ&オープンのグラントゥーリズモだが、昨年末で生産終了。現在、日本では在庫のみの販売となっている。
気になる次期型モデルに関して、マセラティは今春、今年9月の正式発表が予定されている新型スーパースポーツカー「MC20」の写真(上)を一部公開した。
プロトタイプということでカムフラージュが貼り付けられており、デザインは判別しづらいが、エアインテーク(空気取入口)がドア後方に位置することなどから、ミッドシップである可能性が高い。そうなれば、さらに一段階上のスポーツ性能も期待される。
新規オーダーはすでに終了
2007年の発表以来、世界中で販売されてきたグラントゥーリズモだが、すでに日本ではオーダーストップとなっている。
最後の1台はオークションで
最後の特別限定車「グランフィナーレ」。購入はオークション制で入札された。
【SUPER CAR 04】CHEVROLET[シボレー]
アメリカで生まれたスポーツカーは、ハイパワーやビッグボディを特徴とする。長い歴史を持つシボレーのハイパフォーマンスモデル、コルベットはその代表格だ。
看板車種のミッドシップ化は、同社の歴史を揺るがす大革命
シボレー
コルベット
1180万円〜1400万円(予定)
世界最大の自動車メーカー「GM」のサブブランド「シボレー」が送り出すスーパースポーツカー。新型は8代目となり、歴代モデルで初めてエンジンをミッドシップ搭載。1月の東京オートサロンで実車が日本初公開され、予約受付が開始された。
SPEC●全長×全幅×全高:4630×1934×1234mm●パワーユニット:6.2LV8エンジン●最高出力:495PS/6450rpm●駆動方式:MR●最高速度:非公表
<This is SUPER!>
トレンドに沿った「見えるエンジン」
新型に合わせて新開発された6.2LV型8気筒エンジンは、リアウインドウ越しに眺めることができる。パフォーマンス向上のため、従来のフロントではなく車体後方に搭載されることに。
伝統を大切にして従来ファンも納得
2代目モデルからずっと引き継いできたリアの4灯ライトは新型でも採用。リアデザインも迫力が増している。
気持ちを高揚させるコックピット的配置
ドライバーを包み込むコックピットのようなインテリアのデザイン。従来モデルのイメージが引き継がれている。
実用性を疎かにしないアメ車らしい合理的設計
エンジンをミッドマウント化するも、ボディ後端にはトランクを設置。写真で見る限りゴルフバッグも収納可能だ。
<永福’s Check>
新型コルベットは、ミッドシップとされたことで、見た目も性能もまるでフェラーリのようになったが、価格は1180万円からと、フェラーリの半額以下。そう考えると超お買い得である。
伝統を守りながら革新的な変化を実践
シボレーはアメリカでは「シェビー」と呼ばれ、広く親しまれているGMの一ブランドだが、アメリカ唯一のスーパーカーともいうべきコルベットを持つ、特別なブランドでもある。
コルベットは、アメリカの魂を守るべく、フロントに積まれたローテクなOHV大排気量エンジンにV8重低音を奏でさせて、後輪を駆動するのがお約束だった。
ところが今年発表された新型は、欧州のスーパーカー同様、エンジンを車体中央(運転席後方)に置くミッドシップに大変身。ボディ形状がフェラーリのようになり、速さでもフェラーリやランボルギーニとガチで戦う準備を整えた。
ただしエンジンは、相変わらずローテクなOHV。「デロデロデロ〜」というアメリカンV8サウンドをキープしている。守るべき伝統を持つことは、スーパーカーにとって必須事項なのである。
【SUPER CAR 05】PORSCHE[ポルシェ]
伝統を守りつつ最新モデルをアップデートし続けるドイツの雄。緻密なスポーツマシンでありながら、実用性の高さも備え、いつの時代もトップクラスの人気を誇る。
伝統を守りつつ前進し続ける、高精度なジャーマンスポーツ
ポルシェ
911
1398万円〜3180万円
ポルシェの代名詞的なモデル「911」は、丸型ライトやボディ後方に搭載される水平対向エンジンなどの特徴を受け継いできた普遍的なスポーツクーペ。ハイパフォーマンスグレード「ターボS」(上写真)は、今春から予約受注が開始された。
SPEC【ターボS】●全長×全幅×全高:4535×1900×1303mm●パワーユニット:3.8L水平対向6気筒ツインターボエンジン●最高出力:650PS/6750rpm●駆動方式:RR●最高速度:330km/h
<This is SUPER!>
快適性が損なわれないオープンモデル
スポーツモデルとしてスタンダードなボディ形状である「クーペ」と「カブリオレ」に加え、乗員の上部分のルーフのみ電動開閉する「タルガ」もラインナップ。
RRの駆動方式と美麗なルーフライン
リアにエンジンを搭載し、リア駆動する「RR」は、911の伝統のひとつ。同時に、ボディ後端までなだらかなラインを描くリアスタイルも911の特徴となっている。
<永福’s Check>
圧倒的な動力性能とスーパーカーらしからぬ操縦性。911はいつの時代も911。パッと見、旧型と見分けるのすら難しいが、中身は確実に前進を続けている。それがポルシェ911の真髄なのだ。
スーパーカーらしからぬ実用性の高さを備える
ポルシェがスーパーカーであるか否かは、昔からマニアの間で議論されてきたが、現在では「911の上位&限定モデルは間違いなくスーパーカー」というあたりで決着を見た。
911がスーパーカーではないと言われる最大の理由は、そこそこの実用性を持っていることにある。狭いながらも後席があり、子どもや荷物を載せるのに便利。それでいて本格的な速さを持つ、究極の実用スポーツカーなのだ。
新型911はまだ出たばかりで、本物のスーパーカーと言えるグレードの登場はこれからだが、通常モデルでもその速さは間違いなくスペシャルだ。
なにしろポルシェには、妥協というものがない。作り込みの精度は、スーパーカーの本場・イタリアとはひと味違う。ポルシェはスーパーカーでなくても、ポルシェであればいいのである。それが長年多くのファンを虜にする理由だ。
[OTHER MODEL]
4気筒エンジンをミッドシップ搭載
718ケイマン
740万6668〜885万926円
911の弟分として2005年に誕生した2シータースポーツクーペが「ケイマン」。2016年に登場した現行型では「718」のサブネームが付く。4気筒ターボエンジンをミッドシップ搭載し、軽快な走りを堪能できる。
オープンドライブを満喫できる小型モデル
718ボクスター
780万3890〜924万8148円
ケイマンに先駆けて1996年にデビューしたのが、2シーターオープンモデルの「ボクスター」だ。現行型は4代目となり、ケイマン同様、「718」が付いた。オープンエアを堪能できる、軽量コンパクトなモデルだ。
【SUPER CAR 06】BMW[ビー・エム・ダブリュー]
ラグジュアリーブランドのなかで、最も“走り”のイメージが強いのがBMW。フラッグシップたる2ドアモデルは、スーパーカー級の走行性能を持つ。
気品あふれるラグジュアリーGT
BMW
8シリーズクーペ
1193万円〜2444万円
2018年に日本導入が開始された、同ブランドのフラッグシップクーペ&オープンモデル。ベースモデル登場後、ディーゼル搭載モデル、ハイパフォーマンスな「M」モデル、さらに今春には直列6気筒エンジン搭載モデルも追加されている。
SPEC【M850i xDriveクーペ】●全長×全幅×全高:4855×1900×1345mm●パワーユニット:4.4LV型8気筒ツインターボエンジン●最高出力:530PS/5500rpm●駆動方式:4WD●最高速度:非公表
<This is SUPER!>
4人乗りで実用性も高く、快適なドライブも実現
後席には2人乗りシートを備える。快適なクルージングも可能で、他のスーパーカーとは一線を画す実用性の高さを誇る。
スポーティな走行性能とオープンの開放感を両立
クーペモデルに加え、オープントップを備えた「カブリオレ」もラインナップ。卓越した走行性能に加え、優雅さを備える。
<永福’s Check>
さすがにボディが大きくて重いので、ピュアスポーツカーではないが、最上位の「M8」は、スーパーカーと呼ぶにふさわしい。
近未来型ハイブリッドスポーツ
BMW
i8
2135万〜2276万円
近未来的なスタイルのボディに革新的なプラグ・イン・ハイブリッドシステムを搭載する、スーパーカーの未来像ともいえるクーペ&オープンモデル。モーターのみで30km以上の走行が可能。今春で生産が終了し、現在は在庫のみの販売。
SPEC【クーペ】●全長×全幅×全高:4690×1940×1300mm●パワーユニット:1.5L直列3気筒エンジン+モーター●エンジン最高出力:231PS/5800rpm●駆動方式:4WD●最高速度:非公表
<This is SUPER!>
ドアの開閉だけでスーパーカー感抜群
BMWが「シザー・ドア」と呼ぶ左右のドアは、上方へ開くタイプ。ドア素材にはカーボン強化樹脂が採用されている。
オープン状態でも強烈なスタイリング
オープンモデルの「ロードスター」もラインナップ。シート後方の2つのエアダムが、効果的に空力調整する。
<永福’s Check>
3気筒の1.5Lと聞くと「えっ!?」となるが、モーターの出力が強力なのでかなり速い。デザインは今でもスーパーカーの頂点級だ。
未来を見据えた開発技術でスーパーモデルを生み出す
BMWをスーパーカーメーカーだと考える人は皆無だが、性能やデザインを見れば、スーパーカー級のモデルは存在する。
BMWとは、「バイエルンエンジン製造会社」の略で、昔からエンジンに命を懸けている。「シルキー6」と呼ばれる、絹のように滑らかな直列6気筒エンジンがその代表だが、BMWのV8ツインターボエンジンには荒々しいまでのパワー感があり、スーパーカーに十分肩を並べている。
一方では電動化にも力を入れており、効率を極めるべく3気筒エンジンの開発にも熱心だ。どこから見てもスーパーカー級にカッコいいi8は、3気筒エンジンを持つプラグ・イン・ハイブリッド車。時代に先駆けすぎたせいであまり売れなかったが、新しい提案だった。スーパーカーはある意味恐竜のような存在だが、BMWはそこで先を行っている。
【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】