在宅勤務が一般的に浸透してきたニューノーマル時代になって、はじめて迎える冬。在宅ワークでの一番の不安は、冬の寒さにあります。筆者は郊外の木造一戸建てに住んでいますが、2階の自室はとにかく足元が寒いです。ロフトがあるので天井が高く、エアコンの暖気が天井付近へと上がってしまうことに加え、パソコンデスクのすぐ横に掃出し窓があり、冷気が足下に流れ込み、フローリングが冷えてしまいます。そのため、机の下にパネルヒーター+椅子の後ろから小型のファンヒーター、さらに靴下2枚履き+レッグウォーマーを加えて、ようやく落ち着く感じです。それが昨シーズンまでのスタイルでした。冷え性には本当につらいです。
足元が冷えると胃腸の具合が悪くなり、仕事の効率が極端に落ちるので、自宅にこもる時間が長くなる今年の冬がとっても憂鬱です。そんな時に、以前から気になっていたコロナの遠赤外線電気暖房機「コアヒート」の新製品が発売されたと聞いたので、早速試してみました。
【今回紹介する製品】
コアヒート DH-1220R(W)
SPEC●消費電力:通常運転1150W~330W/ゆらぎ運転820~200W ●運転電流:11.5A ●外形寸法:718×343×293mm ●質量:6.3kg ●電源コード長:2.4m ●電源:100V(50/60Hz) ●転倒OFFスイッチ・自動首振り・過熱防止装置搭載
まるで陽だまりのような温かさのブラックセラミックコーティングヒーター
そもそも、なぜコアヒートが気になっていたのか。それは、「身体のしんまで温まり、その温もりが持続する」という、コアヒートの謳い文句が魅力的に見えていたからです。石英ガラス管ヒーターを使った低価格な電気ストーブは、ヒーターに当たっている時は温かく感じるものの、ストーブの前から離れるとすぐに身体が冷えていきます。しかし、コアヒートは離れても身体の温もりが持続するというのです。
その秘密は、コロナ独自開発のBC(ブラックセラミック)コーティングシーズヒーターにあります。もともと人体に吸収されやすい遠赤外線を発するシーズヒーターを採用しているのですが、さらに、高輻射のブラックセラミックをコーティングすることで、より人体に吸収されやすい3~20ミクロンの波長の遠赤外線がたっぷり放出されるという仕組み。コアヒートの遠赤外線は周囲の空気を温めるのではなく、直接当たったものを温めるので、本体から離れても温かさを実感できます。さながら、陽だまりに当たってポカポカしている感じですね。
実際に試してみましたが、温度調節つまみが「5」(11段階中)の位置で、3mほど離れた場所からも温かさを感じることができ、温まった後にコアヒートを消しても、身体のしんがポカポカする感じはしばらく残っていました。まさに陽だまりにいるような気分。1m程度の距離ならば最低温度設定でも十分温かいので、電気代も安くすみそうです。
コアヒートは縦に長く、椅子に座った姿勢ならば足元から腰のあたりまで熱を当てることができます。冷え性かつ腰痛持ちにとって、腰付近を温められるのはうれしい。乾燥肌の筆者は、エアコン暖房の風が当たると肌が乾燥して痒みがでてくるので、エアコン暖房の強運転は苦手。だから、エアコン暖房は20~22°Cのエコ設定にし、コアヒートを自分の後方1m付近で低めの温度設定にしておけば、寒からず暑からずの環境で集中力が持続し、在宅ワークが快適にこなせること間違いなし!
3人以上で使っても温かさはしっかり感じられるか?
ここまでは在宅ワークを想定し、1人で使うことをメインで語ってきましたが、少しテーマを広げてみましょう。暖房器具の場合、リビングやダイニングに置いて使用するケースも一般的。人数が増えた場合での、温かさや使い勝手を検証していきます。
本機は、横向きに変更することが可能。温める範囲を縦方向ではなく横方向に広げることができ、複数人で使う際にも活躍してくれます。
さらに、自動首振り幅を30°/50°/70°の3段階に設定可能。ダイニングテーブルの隣に置けば家族3〜4人で夕食をとるときにも、全員を温めることができます。その際、首振り角度を調節すれば、より効果的。また、上向きに32°、下向きに5°の角度調節もできるので、上半身を温めたり足元を温めたりと、冷える箇所を集中的に狙えるのも便利。
温かさの質も前述したようにじんわりと染み込んでくるような感覚なので、例えるなら、足湯のような極楽さ。一般的な石英ガラス管ヒーターでは往々にして近くにいる人が激熱! となるのですが、この温かさなら席を立つのが名残惜しくて、団欒の会話の時間が長くなりそうです。ちなみに、子どもは暑がりというお宅もあると思いますが、コアヒート側ではない位置に座るだけでもだいぶ感覚的には違うのと、11段階で温かさ調整ができるので細かく調整してあげることで、暑がりがいる家庭でも心配いりません。
2人で使うケースでは、温かさはしっかり感じられるか?
筆者の家のリビングは縦長で、部屋の角にエアコンを取り付けているため、反対側のソファ付近の足元が寒くてしかたがありません。このため、ホットカーペットの上にコタツ(ヒーターは使用せず)を設置していたのですが、狭いリビングではコタツ布団が邪魔で邪魔で。でも、このコアヒートを使えばコタツ布団が不要になり、リビングがすっきりします。
コアヒートはこのように自宅の形状に応じて、エアコンなどの暖房が届きにくい箇所を埋める暖房器具としても最適。2人掛けのソファで使うときは、縦方向で使用すれば上半身まですっぽり温かさが届きますし、上半身はエアコンで補う場合は、横方向にして使えば、下半身を重点的に温められます。
ダイニングテーブルで足元を温めるのが足湯だとすれば、こちらは半身浴、ソファの高さによっては全身浴の感覚。石英ガラス管ヒーターだとのぼせたような感覚になりますが、こちらはじんわりじんわりと温かさの質が違います。
今夏、自宅にいる時間が長く、エアコン代に肝を冷やした方がいるかもしれません。エアコンとの併用でうまく節電することもできるでしょう。なお、真冬の早朝、なかなかエアコンが動き出さず、しばらく寒さを我慢という時に、コアヒートをエアコンが部屋全体を温めるまでの補助暖房として使うのもアリ。
改めて、1人で使う場合の温かさについて考える
記事の前半で、寝室や書斎などで1人で使うケースをレポートしましたが、最後にもう少し1人で使う場合について掘り下げたいと思います。
具体的にはキッチンまわりでの利用。キッチン(特にカウンターキッチンの場合)はリビングのエアコン暖房風が届かず、さらに調理中は強力な換気扇を回しているので足元から冷気が上がり、腰と足元が冷えてしまうケースがあります。さらに、立ちっぱなしなので余計に堪えます。
そんなときコアヒートがあるとどうでしょうか。本機は、少し離れたところから広範囲に温められるのでうってつけ。また、10分間人がいないことを検知すると自動的に出力を下げて省エネ運転、さらに20分間人がいないと自動で運転を停止する省エネセンサー(人感センサー)を搭載。
調理中に洗濯など他の家事でキッチンを離れることが多いのですが、省エネセンサーがあれば誰もいない空間を温めることなく、無駄な電気を使わずにお得です。なお、調理中は何かとキッチン内を動き回るものなので転倒の心配もありますが、本機は重心が下部にあるのと、重量が6.3kgあるので思いっきり衝突しない限りは転倒しません。また、一般的な暖房器具同様、転倒時には自動で電源が切れる安全機能を搭載し、器具を起こしてもすぐに運転しない二重の安全設計で、万が一の際も安心です。
エアコンと加湿器を組み合わせるように、エアコンと補助暖房の組み合わせもまた、冬を快適に過ごすための重要なテクニック。エアコンだけでは足元が温まらず快適に過ごせない、そんな時、コアヒートなら焚き火に当たっているかのような温かさで全身を包み、身体はもちろん、心までも癒やしてくれそうです。ニューノーマル時代はコアヒートを賢く使って、身体にもお財布にもストレスのない在宅生活を過ごしましょう!
撮影/我妻慶一