ようやく日本でも次世代のBD規格・Ultra HD BD(UHD BD)の発売が開始されました。話題作・名作が続々とラインナップされ、再生機の需要が高まってきています。本記事では、国内で唯一参入するパナソニックの新作を、AV評論家の藤原陽祐さんに本音で採点してもらいました!
私がチェックしました!
AV評論家
藤原陽祐さん
新聞記者から専門誌の編集を経て独立。本誌での製品レビューのほか、AV専門誌での評論活動などを行っています。
【UHD BDとは……?】
従来のBDより高画質な最新規格
UHD BDは、4K/60p映像、広色域規格「BT.2020」、高輝度なHDRに対応する新世代のBD規格。従来のBDよりはるかに高精細かつ滑らかで、色鮮やかな高輝度映像を実現します。
精細感や煌めきの表現が圧倒的に進化した!
国内でBD再生機といえば「レコーダー」が主流ですが、世界では簡便に操作できる再生専用機が一般的。日本でのUHD BDラインナップの拡充に合わせて、すでに欧州などでヒットしているDMP-UB900がついに上陸しました。
「国内では、いまのところUHD BDプレーヤー市場に参入しているのがパナソニックのみ。しかも、レコーダー機能を備えるハイエンド機のDMR-UBZ1だけでした。本機の登場で、購入のハードルが下がるでしょう。UHD BDだけでなく、従来のBDやDVD、BD 3Dの再生にも対応し、汎用性が高いのも魅力です」(藤原さん)
また、UB900の画質は、最上位機のUBZ1に匹敵するレベルにあると藤原さんは言います。
「内蔵する映像処理エンジンは同等なので、UHD BDを高品位な映像で楽しめます。従来のBDと比べると、精細感はもちろんのこと、炎や日差しなどの“煌めき”表現が圧倒的に高いです」
独自の高画質エンジンがUHD BDをより高品位に描き出す!
パナソニック
DMP-UB900
実売価格13万8240円
UHD BDの再生に対応するプレーヤー。高度な映像処理を行う独自の映像エンジン「4Kリアルクロマプロセッサplus」を搭載し、高精細で立体感のある映像を実現します。4K解像度のインターネット動画再生にも対応。
【SPEC】
4K/60p入力:対応
Wi-Fi:内蔵
アナログ音声出力:7.1ch対応
消費電力:22W
接続端子:HDMI出力×2(映像・音声×1、音声×1)、USB×1、LAN×1ほか
サイズ/質量:W435×H68×D199㎜(突起部含まず)/2.4kg
【ココがGOOD!】
最上位機と同等の映像エンジンが高機能
「最上位機にも搭載される『4Kリアルクロマプロセッサplus』は秀逸。4K HDRコンテンツのほか、従来のBDやDVDの画質も高めてくれます」(藤原さん)
【ココが不満】
単体のプレーヤーで約14万円は少し高価
「一般のユーザーにとって、再生専用機で14万円近くするのは高価。7万円台で購入できる下位モデル(DMP-UB90/実売価格7万5470円)に流れる人も多いでしょう」(藤原さん)
【プロが画質&音質をホンネでレビュー】
チェックその1
UHD BD画質をチェック!
最上位機UBZ1に迫る高品位なHDR映像
「コントラストのよく効いた、階調感の高いHDR映像が楽しめました。UHD BDに対応する同社のハイエンドモデルUBZ1(実売価格30万8660円)にも迫るクオリティです」(藤原さん)
チェックその2
Netflix画質をチェック!
視聴作品やネット環境で画質にバラつきが生じる
「4Kネットコンテンツの再生に対応するため、まずまずの画質で楽しめました。しかし、コンテンツによってクオリティにバラつきがあるのと、ネット環境にも配慮が必要です」(藤原さん)
チェックその3
サラウンド音質
高音質パーツを採用しハイレゾ再生にも対応
「上質なDACや電源回路を用いたことで、音質は上々。ハイレゾ再生にも対応し、音楽プレーヤーとしても使えます。7.1chサラウンド出力も特徴で、映画の臨場感を高めてくれます」(藤原さん)
【採点したらこうなった!】
画質:22/25点
操作性:20/25点
音質:19 /25点
コスパ:16 /25点
TOTAL 77 /100点
【URL】
パナソニック http://panasonic.jp/
DMP-UB900 http://panasonic.jp/bdplayer/products/ub900/