ロボットアニメの金字塔とも言える「機動戦士ガンダム」。その魅力に迫る『機動戦士ガンダム展 THE ART OF GUNDAM』が9月27日まで東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催しています。初日の前日にあたる7月17日にはプレス向け内覧会が行われ、特別ゲストとしてアムロ・レイ役の古谷徹氏と、「ガンダム」シリーズを手がけるサンライズの佐々木新ゼネラルマネージャーが登場しました。
本記事では会場を巡りながら、古谷氏と佐々木氏による展覧会の見どころや放送当時の思い出を紹介していきましょう。
入口に入ると、「大気圏突入」の一部を新作映像で上映!
メインエントランスを抜けると、最初に現れるのが特設のオープニングシアターです。ここではTVアニメ第5話「大気圏突入」の一部を新作映像で上映。迫り来るシャア専用ザクとガンダムの戦いをホワイトベースのブリッジからの視点で描くという、アニメとは全く異なるアングルで構成されており、まさにファン必見の映像となっています。今回のために新たにアムロの声を録り直した古谷氏も、「後ろのほうからブライトさんの声が聞こえてきたりして、本当にブリッジにいる気分になりました。これだけでも入場料分の価値があります!」と、その迫力に興奮しているようでした。
アムロの名前は本郷東だった?
続いては、約1000点の制作資料が展示された「メイキング・オブ・ガンダム」のコーナーへ。ここではまず、作品の企画段階の貴重な設定資料や、富野喜幸(現、富野由悠季)監督の当時のデスクを再現したブースを見学。いくつもの資料に目を通した古谷氏は、「アムロの名前が本郷東? 完全に日本人ですね。ほかのキャラクターも初期段階では名前が全然違うんですね」と初めて知る事実に驚きの表情をしていました。
そのあとも2人は、映画のポスター原画や美術監督の中村光毅氏による美術イメージ、数々のモビルスーツを生み出した大河原邦男氏による設定資料などを観覧。また、キャラクターデザインを手がけた安彦良和氏による約600点の原画を見学しました。思い出に残っているシーンを聞かれると、佐々木氏は「第一話でアムロが初めてガンダムに乗り、ザクにビームサーベルで斬りかかる場面。ガンダムのすべての始まりのシーンでもありますから」とコメント。一方、古谷氏は「アムロがコアファイターでホワイトベースの仲間の元へ戻っていく最終話のシーン。『僕には帰るところがあるんだ。こんなに嬉しいことはない』というあのセリフがいちばん好き。万感の思いでした」と、それぞれの視点から感じた作品の見どころを振り返ってくれました。
また、「ガンダムは終わらない」と題した第三章では、安彦良和原作・総監督によるシャア・アズナブルの過去を描いた『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の制作資料と対面。さらには、今秋から放送がスタートするシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の映像や立像なども堪能しました。
すべてを観終わった古谷氏は、「いま考えてみると、巨匠たちがよくこんなに集まったなというのがよく分かりますよね。今でも(当時の)力や熱など、訴えかけてくるものを感じます」と感想を。そして、「一つひとつをもっとじっくり見たかったし、(それぞれの資料について)語り出したらきりがない」と話すなど、展示会を満喫した様子でした。
そのほか、会場内には限定ガンプラをはじめ、ここでしか入手できない多彩なグッズを扱ったショップや、「機動戦士ガンダム」をイメージしたメニューが味わえるカフェも併設。また、今回は展示内容を解説してくれる音声ガイド(520円)も3種類用意され、アムロ役の古谷徹氏、シャア・アズナブル役の池田秀一氏、ミライ・ヤシマ役の白石冬美氏の中から選ぶことができるので、お気に入りのキャクターの声とともにガンダムの世界に浸ってみてはいかがでしょうか?
●開催日程:2015年7月18日(土)—9月27日(日) 会期中無休
●開館時間:10:00~20:00(入館は19:00まで)
●会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
●主催:朝日新聞社、創通、サンライズ、バンダイ、バンダイナムコエンターテインメント、バンダイビジュアル、森アーツセンター
●協賛:貝印、CoCo壱番屋、相模屋食料、トヨタ自動車、野崎印刷紙業
●協力:月刊ホビージャパン、サンスター文具、ホテル グランパシフィック LE DAIBA
●お問い合わせ:電話:03-5777-8600
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