中国のスマホメーカー「realme(リアルミー)」が日本市場に参入しました。第1弾として発売するのはスマートフォンではなくIoT製品、つまりスマホと一緒に使うデバイスです。具体的にはワイヤレスイヤホン3機種と、スマートウォッチ、そしてモバイルバッテリーが4月15日から順次発売されます。いずれもトレンドを踏まえつつ、価格は抑えられており、コスパ重視の人はチェックする価値がありそうです。
設立3年目にして世界第7位まで躍進
realmeは2018年8月28日に設立された新しいブランドです。日本でも展開しているスマホメーカーOPPOから独立したブランドですが、OPPO傘下というわけではなく、独立した会社によって運営されています。
設立以来、常に「過去を超え続けること」をブランドのDNAとして、主に若い世代に訴求する製品を展開。2019年からグローバル展開を開始し、2020年の初めに「スマートフォン+IoT」という戦略的エコシステムを発表。2020年11月には、世界で5000万台のスマホ販売を達成。設立からまだ3年も経っていませんが、スマホの出荷台数では世界第7位(2020年第3四半期)になるほど急速な躍進を遂げています。
これまでに61の国と地域に参入し、そのうち13地域では、スマホシェアのトップ5に入っているとのこと。例えば、フィリピンでは2位、マレーシアでは3位を獲得しています。
realmeはデザインにも力を入れています。同社のデザインスタジオでは世界的に著名な3人のデザイナーを起用。プロダクトデザイナーの深澤直人氏もそのひとりで、オリジナリティに富んだスマホのデザインを手掛けています。
【デザインの詳細(クリックすると拡大します)】
日本上陸第1弾としてリリースするのは5製品
では、日本市場向けの第1弾として発売するアイテムを紹介しましょう。
realme Buds Air Pro
業界トップクラスの最大35dBのノイズキャンセリングを搭載したワイヤレスイヤホン。10mmのダイナミックドライバーを搭載し、クリアな高音が楽しめることが特徴。4月15日発売予定で、価格は1万3800円。
realme Buds Q
エルメスのデザインを手がけていたジョゼ・レヴィ氏が、Cobble(川辺の丸石)をイメージしてデザインした丸みのある形状が特徴の完全ワイヤレスイヤホン。片耳が約3.6gという軽さも魅力。低価格ながら、10mmダイナミックドライバーを内蔵し、AACコーデックにも対応しています。4月15日発売予定で、価格は3480円。
realme Buds Wireless Pro
Realmeのブランドカラーでデザインされたネックバンド型のワイヤレスイヤホン。13.6mmのダイナミックドライバーを搭載し、高音質なLDACコーデックに対応。さらに最大35dBのノイズキャンセリング機能も備えています。5月以降発売予定で、価格は9980円。
realme watch S
運動の成果を記録し、健康管理もできるスマートウォッチも発売。最近、注目度が高まっている血中酸素レベル測定機能や睡眠モニター機能も搭載し、最長で約15日間の連続使用が可能です。同等の機能を備えた他メーカーの製品に比べると、圧倒的にコスパが高そうです。4月15日発売予定で、価格は1万1800円。
realme 20000mAh Power Bank 2
20000mAhの大容量モバイルバッテリー。USB Type-Aが2口、Type-Cが1口の計3ポートを搭載し、最大3つのデバイスを同時に充電可能です。色はイエローとブラックから選べます。5月以降発売予定で、価格は4980円。
日本では、まだまったくといっていいほど知られていないブランドなので、実際の製品を手に取って確認したいところですが、いまのところ決まっている取扱店はrealme公式楽天市場、Amazon、ひかりTVショピングのみ。性能が気になる人は、いち早く購入した人のレビューなどを参考にする必要がありそうです。
実は、筆者はワイヤレスイヤホン3機種を発売に先駆けて借りています。近く、GetNavi webにてレビューを公開したいと考えておりますので、少々お待ちくださいね。
日本でスマホを発売する可能性は?
海外では洗練されたデザインやコスパに優れたスマホが人気のrealmeですが、日本でもスマホを発売するのかどうか? 気になりますよね。日本のメディア向けに開催された説明会では、realmeの日本法人であるシンガ・ジャパン社長のカ ムショウ氏が、「まずは現在、戦略的に力を入れているIoT製品を発売し、日本のユーザーの反応を見たい」と話していました。日本でスマホを発売する計画については明らかにされませんでしたが、多くの国においてスマホで実績を上げている現状から察するに、日本でもスマホ発売を視野に入れていることは間違いないでしょう。
スマホ市場で中国メーカーの躍進が著しいのは周知の通り。2018年1月に日本市場に参入したOPPOも、2019年12月に参入したXiaomi(シャオミ)も、早くも日本のスマホ市場に欠かせないメーカーとして存在感を強めています。realmeも近い将来、我々がスマホを買い替える際の選択肢に加わっているかもしれません。
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