8月23日と24日の2日間、東京・有楽町の交通会館にて、文房具メーカー5社(キングジム・シヤチハタ・ゼブラ・ニチバン・ヤマト)によるユーザー向け展示会「書く・貼る・捺す・デジる展2016」が開催された。
この展示会は、文房具メーカーがこだわった品質と性能を直接ユーザーに紹介し、手にとって体験してもらうことを目的に毎年夏に開催されるもので、申し込みさえすれば誰でも入場できるようになっている。会場内では、それぞれ製品の用途ごとに「書く」「貼る」「捺す」「デジる」にコーナー分けされ、文房具を展示している。
デジタル文房具が集結した「デジる」コーナー
入場してまず最初にあるのは、デジタル文房具を中心にした「デジる」コーナー。
シヤチハタを出展していたのが、スマホを用いたスタンプラリーシステム「iStamp」。地図上に設定されたポイントに近付くことで、アプリ内のスタンプ帳にスタンプできるようになるという「ポケモンGO」によく似た仕組みである。
ちなみに、スタンプは写真の上に直接重ねて捺印することもできるので、記念写真として楽しむこともできる。従来のスタンプラリーでは体験できない、新しい遊び方ができそうな予感がするシステムだ。
デジタル文房具といえば、やはりキングジムが展示の中心。今回は、昨年に発売した折りたたみ式ノートパソコン「PORTABOOK」や、新製品の「めざましイヤホン」が展示の主体となっていた。
耳に挿し込んだイヤホンが、設定した時間になると振動してくれる覚醒装置「めざましイヤホン」は、試した人がみんな目をカッと見開いて驚いた顔になるのが印象的だった。この耳からの振動ならば、周囲に迷惑をかけることなく確実に目を覚ますことができそうだ。
人だかりが目立つ大盛況の「書く」コーナー
人気の「書く」コーナーは、文字通り筆記具の展示がメイン。試し書きをする参加者も多く、どこも非常に混み合っていた。
ゼブラブースで注目を受けていたのは、サラサクリップの新色「ビンテージカラー」と「ネオンカラー」。9月16日に発売予定の新製品である。
特に「ビンテージカラー」は渋味のあるレッドブラックや、落ち着いた色味で手帳の書き込みに似合うブルーグレーなど、風格のある大人カラーといったラインナップ。ビジネスの場でも使いやすく、かつ珍しい色でオリジナリティも出せるため、人気のシリーズとなりそうだ。
シヤチハタがメインに展開していた「捺す」コーナー
「捺す」コーナーでは、新製品のスケジュールスタンプに注目が集まっていたようだ。
今秋発売予定のシヤチハタ「ポンプラン」は、「休み」「病院」「お祝い」など6つの手帳用スケジュールスタンプを連結してペン型にしたもの。
使いたいスタンプのところからひねって外せば、即、ポンと捺せるようになっている。最上段はさすがシヤチハタらしくネーム印に。ペン型で持ち歩きがしやすいのもポイントなので、やはり手帳とセットで常時携帯したい。
また、シヤチハタはスタンプの自動販売機「OSMO」を使ってスタンプを無料で作成できるサービスも行っており、ここは長い待機列ができていた。
フレームや文字を組み合わせて角印が作れるほか、スマホの写真を転送することで写真印も作成可能。参加者は、わいわいと楽しそうにオリジナル印を作成していた。
粘着系文具が並ぶ「貼る」コーナー
テープやのりが並ぶ「貼る」コーナーでも、新製品やメーカー一押しの製品が並んでいた。
ニチバンの新製品は、ちょっとかわいすぎるだろう、というウサギ型テープカッター。ミニサイズのテープカッターとしてお馴染みのゾウさんテープカッター、一昨年に登場したペンギン型に続いて今年発売されたものだ。机の上に置いておくだけでテンションが上がると、早くも文具好き女子の間で話題になりつつあるらしい。
ヤマトでは、テープのりの新製品(リリース前ということで非公開)や、一押し製品として全面糊のロール状ふせん「メモックロールテープ」が展示。特に50㎜の太幅テープをラベル代わりにする使い方をオススメしていた。
お土産サンプルも大量にもらって大満足!
また、この展示会では、最後にお土産として各メーカーからたっぷりの製品サンプルが配布される。ざっくり計算で4000円近いお土産ということで、非常に豪華なプレゼントなのだ。
最新文房具を実際に体験できて、メーカーの人間から噺(はなし)が聞けて、さらにこのボリュームのお土産という盛り沢山な内容の「書く・貼る・捺す・デジる展」。ぜひ来年は参加してみてはいかがだろうか。