ファッション
2016/8/26 12:25

【第4回】奥深きレザーストラップの世界<カミーユ・フォルネ>

腕時計は、懐中時計に革紐などを通して腕に巻きつけたところから歴史が始まっています。時計のストラップメーカーは、歴史ある名門も多く、中には世界の一流ブランドに特注品を納めているところもあります。そんな、腕時計のレザーストラップについて、メーカー別に魅力を探っていきます。4回目は、ストラップ界の雲上系「カミーユ・フォルネ」です。

 

「芸術品」とも称される造形美と完成度を腕元で堪能

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カミーユ・フォルネは、同名の元馬具職人が1945年にパリで立ち上げたブランドです。

 

素材に用いるのは、 吟味を尽くした第一級品の原皮のみ。「クチュール・セリエ」 と呼ばれ、熟練度が要求される縫 製術を用いたサドルステッチや、 細部まで完璧に練られた造形など、 その完成度の高さから時計ストラップでも別格として扱われることも多いです。

↑木製の器具で皮革を固定。天然ビーズワックスでコーティングされた糸を職人が縫い上げる「クチュール・セリエ」技法
↑木製の器具で皮革を固定。天然ビーズワックスでコーティングされた糸を職人が縫い上げる「クチュール・セリエ」技法

 

カミーユ・フォルネの魅力は、フランスの伝統的な製造技法を継承だけに留まりません。

 

1980年代には世界初のカラーベルトや旅行用の時計収納ケースを製造。1994年にはワンタッチで付け替え可能な「アビエ」も開発するなど、独自技術でも業界を牽引しています。

 

あれもこれも起源はカミーユ・フォルネだった

いまでは「ボルドー」「マリーン」「グリーン」といったストラップカラーは一般的に展開されていると思います。でも、これらは元来、カミーユ・フォルネがオリジナルカラーとして開発したものでした。

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また、美しい斑(ふ)を持つミシシッピ・アリゲーターの皮革を、世界で初めて時計ストラップに使用したのも、カミーユ・フォルネです。

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カミーユ・フォルネが手がけるストラップは、パテック フィリップやショパールを筆頭に、世界の超一流ブランドでも採用されています。

 

現在は、時計のストラップから発展し、ウォレットやパスケースといったレザー小物や、レザーバッグなども展開中。いずれも極上の品質を誇る高級アイテムとなっています。

 

時計界の王者も認める圧巻のクオリティ。その品格を活かして、ご自身の愛機をドレスアップしてみてはいかがでしょうか?

 

【URL】

カミーユ・フォルネ http://www.cfjapon.co.jp