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2016/8/31 6:00

野菜が甘いッ! 「北国の知恵」をヒントにシャープ「メガフリーザー」が大幅進化!!

シャープのプラズマクラスター冷蔵庫「メガフリーザー」シリーズといえば、その名の通り、「大容量な冷凍室」が人気の冷蔵庫。しかも「プラズマクラスター冷蔵庫」とあるように、庫内にプラズマクラスターイオンを放出し、庫内の除菌や脱臭もできます。

 

そんなメガフリーザーの新モデルが、今回発表された「SJ-GT55C(551Lタイプ)」をはじめとする4モデル。フレンチドアタイプは9月23日発売予定で、551L容量の「SJ-GT55C」は実売予想価格が35万円。505L容量の「SJ-GT51C」は予想価格が32万円。480L容量の「SJ-GT48C」は予想価格が31万円。そして、左右どちらからもオープン可能な「どっちもドア」タイプは10月20日発売予定。こちらは415L容量の「SJ-GT42C」のみで、実売予想価格は26万円です(いずれも税抜)。

↑今回発表されたメガフリーザーのなかでも最大容量を誇る、容量551Lタイプの「SJ-GT55C」
↑今回発表されたメガフリーザーのなかでも最大容量を誇る、容量551Lタイプの「SJ-GT55C」

 

↑左から3台はどっちもドアタイプの「SJ-GT42C(容量415L)」。続いてフレンチドアタイプの「SJ-GT48C(容量480L)」、「SJ-GT51C(容量505L)」、「SJ-GT55C(容量551L)」
↑左から3台はどっちもドアタイプの「SJ-GT42C(容量415L)」。続いてフレンチドアタイプの「SJ-GT48C(容量480L)」、「SJ-GT51C(容量505L)」、「SJ-GT55C(容量551L)」

 

雪国の生活の知恵からヒントを得た「雪下シャキット野菜室」

現在、各社さまざまな冷蔵庫を発売していますが、どの主要メーカーも力を入れているのが「野菜室」。たとえば、日立アプライアンスの冷蔵庫「真空チルド」は、野菜を眠らせて新鮮に保つ「新鮮スリープ野菜室」で人気。そして、三菱電機は野菜庫内に光合成を促進させるLEDを点灯する「朝どれ野菜室」を新しく投入しています。

 

一方、シャープの新モデルでは「雪下シャキット野菜室」機能を新たに搭載。同社によると、これは北陸や東北地方で行われる「雪下保存」からヒントを得て実現した機能。冬場に、雪に埋もれた畑の土中に野菜を保存すると、低温密閉状態で野菜が新鮮なまま長持ちするほか、野菜が寒さから身を守るために自身のでんぷんを糖に分解します。このため、保存後のほうが甘みが増すのだそうです。

 

この雪の下の状態を再現するため、メガフリーザーは野菜室を冷凍室や製氷室に囲まれた位置に配置。冷気で包み込むように約2~5℃に冷やす「輻射5面冷却」機能を搭載しています。

↑今回大きく進化した「雪下シャキット野菜室」。一般的な野菜室は一番下に配置されることが多いですが、メガフリーザーはあえて冷蔵庫中央に配置しています
↑今回大きく進化した「雪下シャキット野菜室」。一般的な野菜室は一番下に配置されることが多いですが、メガフリーザーはあえて冷蔵庫中央に配置しています

 

↑雪下シャキット野菜室をわかりやすいように視覚化したモデル。野菜庫のまわりを冷気で包み込むように冷やし、冷風を野菜にあてません
↑雪下シャキット野菜室をわかりやすいように視覚化したモデル。野菜庫のまわりを冷気で包み込むように冷やし、冷風を野菜にあてません

 

「うるおいガード」が野菜室を密閉し乾燥を防ぐ

もう一つの特徴が、野菜室の乾燥を防ぐ「うるおいガード」の存在。うるおいガードは普段は見えない位置に格納されていますが、野菜室を閉めると自動的に野菜室上部を覆い、野菜室を密閉します。このため、野菜を乾燥させる風を遮断。また、野菜室内を常に約90%以上と、高い湿度で維持できます。

↑普段は見えない位置に格納されている板状の「うるおいガード」。野菜室を閉じると、自動的にフタのように庫内を密閉します
↑普段は見えない位置に格納されている板状の「うるおいガード」。野菜室を閉じると、自動的にフタのように庫内を密閉します

 

↑同社によると、雪下シャキット野菜室に一週間保存したニンジンは、甘み成分が約20%アップ。キュウリはかたさが約27%アップするなど「保存前より良い状態」になったという
↑同社によると、雪下シャキット野菜室に一週間保存したニンジンは、甘み成分が約20%アップ。キュウリはかたさが約27%アップするなど「保存前より良い状態」になったといいます

 

↑従来の野菜室(左)と、雪下シャキット野菜室(右)で一週間保存した野菜の比較。従来の野菜室ではレタスが変色し、ほうれん草がしなびているが、雪下シャキット野菜室では新鮮なまま保存できている
↑従来の野菜室(左)と、雪下シャキット野菜室(右)で一週間保存した野菜の比較。従来の野菜室ではレタスが変色し、ほうれん草がしなびていますが、雪下シャキット野菜室では新鮮なまま保存できています

 

冷凍の「量」に加え「質」にもこだわるのがうれしい

「メガフリーザー」と謳うだけあり、冷凍機能も充実しています。最大の特徴は、なんといっても冷凍スペースの大きさ。たとえば、551L容量のSJ-GT55Cなら、なんと192Lが冷凍室になっています。最近は、冷凍食品の種類も増え、まとめ買い需要も増えているなか、冷凍室の空き容量を気にせず、どんどん食材を冷凍できるのがメガフリーザーシリーズの強みです。

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↑大容量の冷凍庫は3段に仕切られています。一段目は「4切り名人」を搭載。白いハンドルをひねって動かすことで、ケース内の自由な形に仕切ることができ、冷凍食品などを効率よく立てて保存可能

 

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↑二段目は、ステンレス製のトレーで素早い冷凍が可能

 

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↑三段目は、大物も保存できるスペースで、500mlのペットボトルも立てた状態で保存できます

 

なお、一番大きな下段冷蔵室は「新鮮冷凍」機能を搭載。これは、霜取り運転の前やドア開閉後など、温度が上昇しやすいタイミングに合わせて急冷する機能。温度が上昇すると、食品の劣化につながる霜がつくこともありますが、新鮮冷凍機能なら安定した低温をキープできるので、食材を新鮮なまま保存できるそう。容量だけでなく、冷凍の「質」にもこだわっているのはうれしいポイントです。

 

-40℃の強い冷気で短時間で冷やす機能を搭載

そして、冷凍室に追加された新機能が「タイマー冷凍」機能です。これは、約-40℃という強い冷気で短時間でさまざまな調理を補助する機能。たとえば、フルーツを入れれば30分でシャリシャリのシャーベット状にしたり、コップやおしぼりなどを急冷させたりすることもできます。タイマー冷凍を開始して30分経過すると、アラームが鳴るので「冷凍したまま忘れていた」という心配もありません。

↑冷蔵庫内部にある操作パネルで、「冷凍」ボタンを3回押すと、製氷室下にある上段冷凍室の「タイマー冷凍」が開始されます
↑冷蔵庫内部にある操作パネルで、「冷凍」ボタンを3回押すと、製氷室下にある上段冷凍室の「タイマー冷凍」が開始されます

 

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↑「タイマー冷凍」で凍らせたフルーツ。そのまま食べるとシャリッとしたシャーベットのような食感が楽しめるほか、ドリンクなどに入れて氷の代わりに楽しむことも
↑「タイマー冷凍」で凍らせたフルーツ(上写真)。そのまま食べるとシャリッとしたシャーベットのような食感が楽しめるほか、ドリンクなどに入れて氷の代わりに楽しむこともできます(下写真)

 

↑「タイマー冷凍」なら、肉で出汁をとったスープを素早く冷やし、30分ほどで余計な脂を固めて除去することもできるそう
↑「タイマー冷凍」なら、肉で出汁をとったスープを素早く冷やし、30分ほどで余計な脂を固めて除去することもできるそう

 

↑個人的に非常に気に入っているのが自動製氷機能。「キラットモード」で、一般的な冷蔵庫の製氷機能と比較して透明度の高い氷が作れます。大きめの氷が作れるのも便利です
↑個人的に非常に気に入っているのが自動製氷機能。「キラットモード」なら、一般的な冷蔵庫の製氷機能と比較して透明度の高い氷が作れます。大きめの氷が作れるのも便利で、ドリンクに入れると見栄えが良くなるのもうれしいです

 

チューブ類や小ビンなどを見やすくスッキリ収納

もうひとつの進化ポイントは、冷蔵室のポケットの「段々スパイスポケット」です。ドアポケット内を斜めに仕切り、細かなチューブ類やドレッシング、小ビンなどがサイズに合わせて見やすく収納できるようになっています。一目でなにがあるか把握できる上、奥に収納した調味料などにも素早くアクセスできます。

↑チューブなどの調味料は、普通のドアポケット形状だとなかで倒れて迷子になりやすいが、段々スパイスポケットなら立てて収納できる
↑ドアポケットが斜めに飛び出たような独特の形になった「段々スパイスポケット」。正面から奥にある調味料がよく見えます。チューブなどの調味料は、普通のドアポケット形状だとなかで倒れて迷子になりやすいが、段々スパイスポケットなら立てて収納できます

 

このほか、冷蔵庫の浮遊菌や付着菌を除菌するという人気のプラズマクラスター機能も進化しました。「プラズマクラスター見守り運転」機能では、温度だけでなく湿度もセンシングし、雑菌が繁殖しやすい環境になるとプラズマクラスターイオンを放出します。また、庫内温度が上がりやすいドア開閉後は集中的な放出をし、ドアの開閉が多い時間帯や、キッチンの温度が高いときは自動的にイオン放出時間を延長します。

 

大容量フリーザーに野菜庫が進化しさらに魅力がアップした

肉や魚などの保存に便利なパーシャル室を採用していない点が惜しいですが、そのぶん圧倒的な冷凍室のサイズを実現しているのはさすがメガフリーザー。従来から、コストコの製品をはじめ、大容量の冷凍食品をまとめ買いをする層に人気というのも納得です。プラズマクラスターイオンによる清潔性も、シャープ製品ならでは。さらに今回のモデルチェンジでは、急冷機能の新搭載に加え、いままでパッとしなかった野菜庫の機能も大きく進化し、ますます魅力のある冷蔵庫になったと感じました。