パナソニックのロボット掃除機、RULO(ルーロ)は、部屋の隅までブラシが届く独自の三角形状が存在感を放つモデル。特に最上位モデルのMC-RSF1000は、「360°レーザーセンサー」で間取りを素早く把握し、賢く掃除できると高い評価を得ています。2021年10月のアップデートではテレワークの普及に対応し、人の邪魔にならない「在宅掃除モード」などの新機能を追加して再び注目を集めました。
ただし、買ったところで自分の家庭にフィットするのか? 多くの機能を使いこなせるものなのか……? そう不安に思う方は多いはず。そんな不安を打ち消すには、複数のユーザーでなるべく多くのシーンをレポートしてもらうのが一番ではないでしょうか。そこで今回は、家族構成、生活スタイルの異なる3人の家電のプロにMC-RSF1000の約2週間の実用テストを依頼。それぞれ「朝」「昼」「夜」の各時間帯ごと(3人×朝昼夜=9シーン)でリアルな使い勝手を語っていただきました。さらに、プロならではの「使い方のコツ」も聞いていきたいと思います!
【テストしたモデルはコチラ!】
パナソニック
ロボット掃除機 ルーロ MC-RSF1000
実売価格16万9400円(税込)
360°を素早く検知するレーザーSLAM技術で間取りを正確に認識し、ゴミを効率的かつ徹底的に捕集。本体をリフトアップする「アクティブリフト」で最大2.5㎝の段差もラクラク乗り越える。障害物検知センサーで床上の玩具なども避けながら走行するため、モノが多い床上も問題なく掃除可能。本体ソフトのアップデートで、人の邪魔にならないように掃除する「在宅掃除モード」、パナソニックのクラウドを介してIoT家電同士を連携し、洗濯終了などを音声で知らせる「音声プッシュ通知」機能も利用可能になった。
SPEC●集じん容積:0.25L●充電時間:約5時間●最大稼働面積:約130畳●連続使用時間:約100分●運転モード:自動・エリア指定・徹底掃除・お手軽・在宅掃除・スポット●サイズ/質量:W345×H99×D330mm/3.4kg
【ルーロを使った3人のプロはコチラ!】
【その1 朝のルーロ編】
コヤマさんの場合
これまで行っていた都度掃除の回数が明らかに減った!
コヤマ家では、汚れを見つけたらその都度掃除しつつ、土曜日に細かい部分を家族総出でまとめてキレイにする掃除スタイル。子ども達のモノが散らかっているリビングは、今回のテストを機にルーロに掃除を任せてみたそう。
「朝の掃除は、子ども達が登校したあとの9時にスケジュール予約で行いました。子ども達には寝る前に『朝、ルーロが通れるようにリビングの床に落ちてるものを片付てね』と言っておいて。すると、『汚れてるなあ』と思うことが減り、都度掃除の回数も明らかに減りました。また、部屋の隅やダイニングテーブルの奥などルーロが入れない場所があるのですが、それらを全部片付けるのは大変。そこで、『今日はこのすき間だけ空けておこう』とか、毎日少しだけ家具やモノを動かすことで、負担を感じずに部屋をキレイに保つことができました」(コヤマさん)
つるたさんの場合
事前の片付けはせず、朝は完全におまかせ
つるたさん宅のリビングにはそれほどモノがなく、ダイニングテーブルとソファとテレビ、観葉植物が少しある程度。お掃除前に床を片付けることもなく、朝8時にスケジュール設定しておくだけで、ルーロは障害物を避けてスムーズに掃除してくれるそう。
「私は8時半まで寝室で寝ているんですが、ルーロの運転音はとても静かで、寝ていても気が付きません。安心して朝寝を楽しんでいますね(笑)。あと、ルーロの良さを実感したのは、リビングと廊下の間のドアの隅にたまっていたゴミの塊が取れていたとき。いつも三角形の角にあるサイドブラシで一生懸命に隅のホコリをかき取ってくれますよね。こんな場所のゴミまで取ってくれるのか! と感動しました」(つるたさん)
平島さんの場合
リビングダイニングの難所を「エリア指定」で回避
平島さん宅では、奥様が8時過ぎに会社に行き、平島さんが起きるまでの11時のあいだにリビングダイニングだけスケジュール予約でルーロに掃除させたといいます。
「ただし、コの字型の脚を持つパーソナルチェアにロボット掃除機が乗り上げて走行不能になることが多かった。そこで、朝はアプリで設定する『エリア指定』でチェアがある場所を進入禁止エリアに指定して使いました。障害物の回避性能もかなり優秀で、ほかのロボット掃除機なら接触するプランタースタンドの細い足もしっかり回避してくれました。ただし、入れない隙間はあるので、少し家具の位置を移動することも。その際は、アプリのマップ機能を使ってルーロがどこに入れなかったか確認できたのが便利でした」(平島さん)
【その2 昼のルーロ編】
コヤマさんの場合
運転音が静かで家族の生活を邪魔しない
今回、ルーロは「昼の時間帯にもよく使っていた」とコヤマさん。ルーロの運転音が非常に静かなのに驚き、人がいる時間帯でも掃除させようと考えたそうです。
「ルーロが掃除中でも会話はできるし、テレビも見られるし、まったく問題ありませんでしたね。また、今回は人の足を検知して回避する『在宅掃除モード』を使うことも多かったですが、本当に足にぶつからないので感心しました」(コヤマさん)
ちなみに、昼の掃除はスケジュール機能を使わず、Google Home対応のスマートスピーカーに声がけして掃除させていたとか。
「フレーズを厳密に言わなくても『OKグーグル、掃除して』だけで動いてくれるので、日常的に使えると思いました。音声操作でスケジュール予約もできるようですが、スマートスピーカーは“その場感”というか、パッとその場で掃除させるのに向いていると思いますね。また、うちではスマートスピーカーをキッチンカウンターに置いているので、料理や洗い物をしながら声だけで掃除させられるのはとても便利でした」(コヤマさん)
つるたさんの場合
遠隔操作で掃除し忘れた場所を掃除できて大助かり!
昼の掃除では、つるたさんはスマホでのリモート操作が便利だったそう。
「キッチンで昼ごはんを作って洗い物をしたあと、野菜の切りクズなどが落ちてるな……と思ったのですが、掃除するヒマがなかったのでそのまま仕事で外出。出先でルーロを遠隔操作しました。『エリア指定』でキッチンだけ掃除させましたが、帰宅後ダスト容器を見たら野菜クズもしっかり取れていました」(つるたさん)
また、つるたさんが特に便利だと思ったのはアプリの画面上に掃除機の進行ルートがリアルタイムで表示されること。
「表示通りに動いているのかかなり疑っていたので、自宅にいた夫に確認してもらったら、『本当にその通りに動いてる』って言われて驚きました(笑)。掃除し残した場所をあとで外から指定して掃除できて、しかも、止まらずにちゃんと掃除しているのがわかるところは、精神的にもすごくラクですね」(つるたさん)
平島さんの場合
進入禁止エリアの指定で片付けのストレスを減らす
ライターという職業柄、在宅の時間が多い平島さん。昼の時間帯には、リビングをはじめ、廊下や寝室もまとめて掃除するときもあったそう。その際は、ちょっとした工夫をしたといいます。
「ルーロは障害物回避機能が優れているとはいえ、モノが多いとそれだけ掃除に時間がかかってバッテリー消費も増える。そこで、『エリア指定』による進入禁止エリアの設定をうまく使うのもオススメです。私の場合、家具やモノが多いリビングダイニングは、椅子やサイドープルなどを1か所にまとめて進入禁止エリアに指定。掃除終了後は家具を元の場所に戻してから進入禁止エリアを掃除エリアに指定し直し、そこだけ掃除させました。これだと置き方が雑でも掃除に支障がないので、ストレスが少ないのが良いですね」(平島さん)
【その3 夜のルーロ編】
コヤマさんの場合
標準モードで掃除してもうるさいとは感じなかった
夜は毎日ルーロを走らせることはなく、家族が寝ている間に試しに掃除させてみたとのこと。
「リビングはすでに娘達が片付けてくれているので、それなら朝でなく夜のうちにやってみようかと。『音ひかえめ設定』でなく標準モードで掃除しましたが、階下の寝室にいてもうるさく感じることなく、気がついたらスマホに掃除終了の通知が来ていました。ルーロは障害物回避能力が高く、モノに当たらないので、掃除機本体が壁や家具にドンドン当たる音がしないのも静かだと感じる理由のひとつです」(コヤマさん)
つるたさんの場合
音声プッシュ通知で掃除以外でも活躍!
夜はテレビを見て過ごすことが多いつるたさん。その状況でルーロがどれほどの運転音を出すのか気になっていたそうです。
「実際に掃除させてみると意外に運転音が気にならず、テレビを見ているあいだに掃除してもらうのもアリかなと思いました。ただ、やや振動があるので、下の階にどのくらい響くのかは少し気になりましたね。『お手軽モード』を選ぶとゴミが多くたまりがちな場所だけ掃除でき、時間も10分程度で終わるので、夜に仕上げの掃除をするという意味では便利かなと思います」(つるたさん)
また、掃除とは無関係ながら、今回つるたさんが重宝したのが音声プッシュ通知機能。家事のいろいろなタスクを登録しておくと、その時間がきたときに音声でリマインドしてくれて助かったそう。
「私はお風呂掃除が面倒なんですが、設定時刻になると『そろそろお風呂の時間です』と言ってくれるので、『しょうがない。掃除するか!』とやる気になる。わが家にはスマートスピーカーがないので、この機能は便利でした」(つるたさん)
平島さんの場合
ペットが汚す場所を夜に効率良く掃除できた
平島さん宅のリビングダイニングでは、猫がトイレから飛び散らせた猫砂、猫用爪とぎのカス、毛づくろいしたあとの抜け毛があちこちに点在。夜はそうした汚れが気になる場所を掃除したそうです。
「汚れやすい場所は決まっているので、『エリア指定』で掃除するエリアや進入禁止エリアを設定して保存しておくと、手早く掃除できて便利です。イレギュラーな場所が汚れているときは本体ごと移動させ、半径1.5mを掃除できるスポットモードを使用しました」
ちなみに夜掃除では静音モード(音ひかえめ設定)を使用。
「通常モードでも十分静かですが、“音ひかえめ”にするとさらに運転音が気になりません。音に敏感な妻も、夜掃除に関してまったく文句を言いませんでした」(平島さん)
【まとめ】
時間帯や家庭環境を問わず使えて総合力が高い!
このように、三者が朝、昼、夜で多様な使い方をしたルーロ MC-RSF1000。それぞれの生活に多くの「楽しさ」や「気づき」を与えてくれる製品だったようです。
「運転音が静かなのがいいですし、アプリのマップで掃除できなかった場所や汚れ具合の可視化ができるので、『明日はこの家具を移動して、こんな風に掃除させよう』などと工夫できるのも面白い。リビングの掃除に悩んでいたわが家にはすごく相性が良いモデルでした」(コヤマさん)
「ルーロを毎日使って、いままで手が回らなかった場所のゴミまで掃除してくれたことに感動。これまでの週一回の掃除では足りなかったと改めて実感しました。音声で明日の天気なども教えてくれるのも楽しい。家族のように付き合える製品だと思います!」(つるたさん)
「家具やモノ、人の足に触れずにゴミを捕集する技術や運転音の静かさなど、ユーザーのことをよく考えて作られていると感じました。段差の前で自動的に本体を持ち上げて乗り越える『アクティブリフト』も便利で、何より本体前面がガバッと持ち上がるギミックが面白い! ちょいがけを含め、1日に2回3回と使える気軽さも、このモデルの魅力だと思います」(平島さん)
隅のゴミ取り性能や障害物の回避性能をはじめ、運転音の静かさ、「エリア指定」を含むアプリの使いやすさなど、異なる環境の三者が高く評価したルーロ MC-RSF1000。どんな家庭でも時間帯を問わずに使える、総合力の高いモデルであることは間違いありません。掃除で悩んでいる方は、ぜひ注目してみてはいかがでしょうか。