障害物回避性能が大きくアップデートしたルンバj7の登場で、私たちはより安心して掃除をルンバに任せられるようになった。ここでは米本社CEOのコリン・アングルさんと日本スタッフ2人に、同モデル開発で目指したポイントについて話を訊いた。
【Interview01】
ユーザーの真のパートナーとなれるよう機械学習には徹底的にこだわりました
アイロボット・コーポレーション
CEO/創設者
コリン・アングルさんマサチューセッツ工科大学大学院卒。1990年アイロボット社を設立。ルンバのほか地雷探索ロボット「アリエル」など数々のロボット開発に携わる。
ルンバj7は、ユーザーにとって最も優秀なパートナーとなることを目指した製品。そのために「機械学習に関わる機能を飛躍させること」に最も注力しました。
j7はPrecisionVisionナビゲーションにより、住環境を賢く理解します。カメラセンサーと機械学習アルゴリズムが連携し、障害物を正確に認識。障害物の膨大な数の画像を覚え込ませた結果、物体認識において大いに満足できるものが完成しました。
それでも把握しきれない物体を検知すると、j7はまず回避行動を取ります。その後それが回避すべき物体かどうか尋ね、ユーザーがそれに答える。この学習を繰り返してj7は一段と賢くなります。
今後のアイロボット製品は、ユーザーの好みを理解することで、ますますシンプルに使えるようになります。例えば家具を少々動かしてもマップが自動対応し、マップを作り直さないで済むなどのことです。また、新しいルンバに買い替えてもマップ情報や家庭ごとの掃除ノウハウは引き継がれます。
将来的には家庭内で活躍するデバイスがお互いの役割を理解しながら連携もできるようになるでしょう。「家そのものがロボット」であるような住環境が理想的。そしてそんな理想に、昨今のソフトウエア、プロセッサの進化により手が届くようになってきたのです。
【Interview02】
かつてロボット掃除機を使って失望した人にこそ使ってほしいです
アイロボットジャパン
プロダクトマーケティング&ストラテジー
シニアマネージャー
山内 洋さんルンバのプロダクトマネージャーを8年務める日本法人のキーパーソン。歴代ルンバのテクノロジーに精通する。
j7は何よりナビゲーション技術が秀逸。社内でも「歴代モデルとはまったく別物」「障害物の避け方からも家のことを考えて掃除していると感じる」と評判です。特に、米国のアイロボットユーザーの約7割はペットオーナー。日本では4人に1人がペットオーナーですので、“うんち問題”はぜひ解決したいと試行錯誤しました。
また「生活を変える」という点では、やはりクリーンベースは大きな魅力。煩雑なゴミ捨てを自動で肩代わりしてくれ、まるでホテルのルームクリーニングをお願いしているような快適さを提供します。
j7は歴代のルンバのなかで最も賢いモデル。なのですべての方にオススメですが、特にこれまでロボット掃除機を使って「いまひとつだな」と感じたことのある人こそぜひ使ってほしい! ロボット掃除機はこんなに進化しているのだと驚いていただけるはずです。
【Interview03】
ロボット掃除機を見せたい人にも見せたくない人にもオススメです
アイロボットジャパン
プロダクトマーケティング スペシャリスト
藤田佳織さんルンバ j7の日本におけるマーケティングのメイン担当。j7をデザイン・技術の両面で知り尽くすひとり。
高級モデルのj7にはスタイリッシュかつテック感のある素材を採用。天面のヘアラインとマットな部分のメリハリあるデザインにもこだわりました。クリーンベースはタワー部分に縦のパターンを入れ、現代建築や家具にも通ずる質感を表現しています。
また、室内でロボット掃除機の存在感を出したくない方には、クリーンベースの高さが低くなったことも魅力的に感じていただけるはずです。サイドテーブルやテレビ台の下にも置きやすくなりました。
機能面では、バーチャルウォールなしでも障害物回避機能が働いて玄関のスリッパに干渉しないうえ、キッチンだけすぐ掃除したいときにスマートスピーカーに「キッチンを掃除して」と声をかけるだけで済むなど、“掃除しよう”と構えることなく手軽に使えます。私たちの生活の中に、より馴染んでいける製品だと自負しています!!