ついに自動運転時代の幕が上がろうとしています。そこで今回は、すでに買える、自動運転技術を搭載する3車種を例にとり、自動運転でどんなことができるかを紹介します!
そもそも、自動運転機能ってなに?
現在、自動運転は、米国運輸省道路交通安全局 (NHTSA) などによって、自動化のレベルが4つに定義されています。
レベル1:ハンドル、アクセル、ブレーキのいずれかをクルマが自動操作できる状態
レベル2:ハンドル、アクセル、ブレーキのうち複数を自動で操作。車線変更も可能
レベル3:ハンドル、アクセル、ブレーキすべてを自動操作。緊急時は運転者が対応
レベル4:ハンドル、アクセル、ブレーキすべてを自動操作。運転者は運転に関与しない
そして、現在市販されているクルマはレベル2が主流。具体的には、以下の機能を持つケースが多いです。
・車線自動維持(車線内自動操舵)・車間距離維持&停止
・車線変更アシスト(ウィンカー連動の自動操舵)
・障害物緊急回避自動操舵
・衝突回避緊急ブレーキ
・自動パーキング
すでに、緊急時の「衝突回避ブレーキ」や前車追従機能である「アクティブクルーズコントロール」は搭載車種が数多くあります。自動運転といった場合はこの2つに加え、「自動ステアリング(操舵)機能」や「自動パーキング機能」を併せ持つと考えれば齟齬がないでしょう。
上記からわかるように、「自動運転」だからといってすべて自動で運転してくれるわけではありません。あくまで「運転支援システム」である、と言ったほうが正確。また、事故のときに保険がおりないのでは、と心配するドライバーの方もいるかもしれませんが、保険は通常の車両とまったく変わりません。安全確保の責任はドライバーにある、という部分は通常車両と同じだからです。
最近の自動運転技術のフォーカスポイントは、すばり「値段」。以前は高級車の特権機能という印象が強かったのですが、日産・セレナを例にとれば、自動運転技術搭載グレードでも300万円を切るというリーズナブルさ。この価格は、「自動運転」をより普及させる可能性を秘めているといえます。
シンプルなシステムで自動運転テイストを身近にも!
日産
セレナ(ハイウェイスター プロパイロットエディション )
291万6000円
前車追従に加え、車線維持のハンドル操舵も自動で行う機能「プロパイロット」を搭載。単一車線において「自動運転」が可能で、ハンドル・アクセル・ブレーキすべてを自動化したケースは日本の自動車メーカー初の技術になります。300万円を切る衝撃的な価格も魅力です。
SPEC●全長×全幅×全高:4770×1740×1865mm●車両重量:1650kg●総廃棄量:1997cc●エンジン形式:直列4気筒DOHC●最高出力:150PS/6000rpm●最大トルク:20.4kg-m/4400rpm●JC08モード燃費:17.2km/L
【自動運転機能】
・車線自動維持(車線内自動操舵)・車間距離維持&停止…あり
・車線変更アシスト(ウィンカー連動の自動操舵)…なし
・障害物緊急回避自動操舵…なし
・衝突回避緊急ブレーキ…あり
・自動パーキング…一部手動であり
一方、自動運転技術搭載の高級車は、BMW7シリーズなどに代表される「自動パーキング」機能も含め、より完全自動に近づいたモデルが登場してきています!
いま、完全自動運転にもっとも近いのはメルセデス
メルセデス・ベンツ
Eクラス
(E200 アバンギャルド)
675万円~988万円
前走車に一定間隔で自動追従するだけでなく、ウインカー操作だけで車線変更時のハンドル操作も行う、いま完全運転にもっとも近いと言える1台。緊急回避の補助システムを筆頭とする安全装置も最先端のものが投入されています。
SPEC●全長×全幅×全高:4930×1850×1455mm●車両重量:1670kg●最高出力:184PS/5500rpm●最大トルク:30.6kg-m/1200~4000rpm●JC08モード燃費:14.7km/L
【自動運転機能】
・車線自動維持・車間距離維持&停止…あり
・車線変更アシスト(ウィンカー連動の自動操舵)…あり
・障害物緊急回避自動操舵…あり
・衝突回避緊急ブレーキ…あり
・自動パーキング…あり
「オートパイロット」の名を持つ自動運転のパイオニア
テスラ
モデルS(90D)
884万1000円~1437万6300円
比較的シンプルなシステムながら、前走車への自動追従や車線変更に応じたウインカー操作にも連動した自動操舵を行う「オートパイロット」機能を有するモデル。縦列駐車の自動モードも標準で採用しています。
SPEC●全長×全幅×全高:4979×1950×-mm●車両重量:2100kg●最高出力:262PS●最大トルク:30.6kg-m
【自動運転機能】
・車線自動維持・車間距離維持&停止…あり
・車線変更アシスト(ウィンカー連動の自動操舵)…あり
・障害物緊急回避自動操舵…一部手動であり
・衝突回避緊急ブレーキ…一部手動であり
・自動パーキング…一部手動であり
今回は自動運転技術を搭載する、注目のクルマ3モデルを紹介しました! まだまだ発展途上のこの技術、上記以外のメーカーも急ピッチで開発を進めています。今後2020年の東京オリンピックに向けて、様々な市販車が登場するのは確実。今後は自動運転機能の充実さも、クルマ選びの重要な項目となるでしょう。