ここ数年で掃除のスタイルも大きく変わりました。スティック型コードレス掃除機の販売台数が、キャニスター型コード付き掃除機を逆転したのが2018年。さらにロボット掃除機の普及率も伸び続けています。その一方で、床拭き用掃除機はまだまだ少ない印象で、今も自分で雑巾がけをしたり、シート式のフロアワイパーを使っている人が大半ではないでしょうか。
そんななか、クラウドファンディングサービス「Makuake」に、水拭きできるコードレス掃除機なるものが登場しています。しかもこれ、以下の概要を読めば読むほど、とても魅力的なのです。
うっかり床に落とした卵、子供の食べこぼしもサっとひと拭き!また、掃除をしながら床面を効率的に除菌可能!さらに掃除後のお手入れも不要! ゴミ吸引+モップがけ+除菌+セルフクリーニングまで一台になったmacco(マッコ)吸引&水拭き電動クリーナー。日々の床掃除はもう楽チン!
とはいえ、いままでにない製品だし、実際に使ってみないと本当のところはわからない……ということで、製品を借りて使ってみました!
自動で次亜塩素酸水を生成し、ブラシの洗浄もできるってホント?
改めて、今回試用するのは、3月30日までMakuakeにて応援購入募集中(3万6990円~・税込)の香港発・Madspace Japanの「macco吸引&水拭き電動クリーナー」です。数あるMakuake出品製品の中で、筆者がこれを使ってみたいと思ったのは、ただただ床の雑巾がけが面倒で嫌いだから(笑)。ふだんは床拭きロボットも愛用していますが、maccoには床拭きロボットにはない、いくつかのユニークな機能がありました。
それが次の4つです。
・ゴミを吸引しながら水拭きできる。
・次亜塩素酸水を生成し、床掃除しながら除菌ができる。
・モップを自動で洗浄してくれる。
・カーペットも水拭きできる。
特に惹かれたのが次亜塩素酸水で除菌できる点。フローリングはもちろん、簡単に水洗いできないカーペットも除菌できるのは、とても魅力的です。
水分を含んだブラシが回転し、ゴミを吸い上げながら汚れを拭き取る
まずは構造と仕組みをチェック。電源を入れると、キレイな水が入った浄水タンクからローラーブラシに水が給水されます。水分を含んだブラシは回転しながらパワフルにゴミを吸い上げ、こびりついた汚れも一気に拭き取ります。またブラシに染み込んだ汚水は搾り取られ、ゴミと一緒に汚水タンクに回収されるため、汚れを広げる心配もありません。
掃除するときは、手元の電源ボタンを押すだけ。吸引力は、エコモード(5000Pa)とMaxモード(5500Pa)から選べます。連続稼働時間は、満充電(約6時間)でエコモード約50分、Maxモード約40分使えるので、一般的な広さの家なら家中掃除できそう。
電源を入れると浄水タンク付近が青色に光り、ブラシが回転し始めました。本体重量は約3.9kgとコードレスとしては重めですが、ブラシが回転する力のおかげで軽い力で掃除できます。
ブラシには水が少しずつ供給されるため、掃除機がけしたところは、雑巾がけしたように少し濡れていきます。いつまでもブラシが乾かないのが、自動給水のいいところ。水分量はびしょびしょになるほどではなく、少し経てば乾く程度で、床のベタベタ汚れもスッキリ落としてくれました。ゴミも一緒に吸い取ってくれるので、あらかじめ掃除機がけする必要もありません。
ヘッドの動きはスムーズですが、足元部分が大きいため、スリムなコードレス掃除機のようにきめ細かくは動かせません。ただ壁際はしっかり掃除でき、水拭きメインで使うなら、ほとんどストレスなく使えます。
カーペットやラグの掃除もカンタン
しかも本製品はカーペットやラグの掃除も可能。カーペットは一般的には掃除機で掃除するしかありません。汚れが気になったときは固く絞った雑巾で拭き取るといいと言われており、maccoなら掃除機がけするついでに、雑巾で拭き取るような掃除ができちゃいます。
ちなみにカーペット掃除後は、多少しっとりしますので、気になる人は天気のよい日に換気しながら使うといいかもしれません。わが家の場合は、maccoを使用してから1時間程度でカーペットがすっかり乾きました。
こうしてフローリングのリビングや廊下、カーペット敷きの寝室や子ども部屋まで掃除機がけを終えたところで、汚水タンクを見てみると……き、汚いッ! これだけ汚れているのを見ると、ちゃんと掃除してくれたんだな、という満足感と達成感が味わえます。
生卵も黄身ごとボコッと吸引!
通常の掃除では、電源ボタンを入れるだけで掃除ができますが、こびりついた汚れを落としたり、固形物もろとも取り除きたいときは、手元にあるスプレーボタンを押し続けることで、ブラシとは別に水が噴射されます。そして、これを使うとなんと、ケチャップやマヨネーズ、パスタ、さらには生卵まで吸えるというのです。
生卵を床に落としたことがある人が、世の中にどれぐらいいるかわかりませんが、実は筆者は数回あります……。調理中、生卵を割り入れたボウルをひっくり返してしまったのです。この掃除が本当に大変。拭き取ろうにも、ツルツル滑って拭き取れないし、何度拭いてもぬるぬるベタベタが残ります。さらに飼い犬が飛んできて舐めようとするので、てんやわんやでした。
なので筆者にとっては、非常に魅力的な機能ですが、本当に吸い取れるのでしょうか……? 勇気を出して床に卵を落とし、スプレーボタンを押しながら恐る恐る掃除してみると……おお、吸った! 吸い寄せられ、ボコッと吸い込まれていきました。これは爽快!
そのほかケチャップやマヨネーズなども試してみましたが、いずれもうまくいきました。ただしマヨネーズは、床に油分が残ってしまいましたので、できればこぼしたくないですね(笑)。もしくは、浄水タンク内に中性洗剤を入れてもいいそうなので、それを試すのもアリです。
ブラシの汚れは自動洗浄機能で落とすことも
床はキレイになりましたが、ブラシについた汚れをどうするのかが気になるところ。もちろん洗わないと大変なことになります。その点maccoは、ブラシローラー自動洗浄機能を搭載。掃除後、充電台に置いて前面にある「セルフクリーニングボタン」を押すと1分間、ブラシにキレイな水を給水しながらブラシが高速回転し、ブラシをキレイにしてくれます。クリーニング後は、充電台に立てて乾燥させればOK。高速回転のおかげか水分が吹き飛んでいるので乾燥も早く、雑菌の繁殖によるニオイも抑えてくれます。
とはいえ、さすがに生卵やケチャップを吸い込んだ後は、ブラシを取り外して洗剤で丁寧に洗ったほうが安心かも。ブラシローラーの自動洗浄機能は、通常の汚れを落とす際に使うのが無難です。
次亜塩素酸水で家中の床をすっきり除菌
さて、本機の目玉ともいえるのが、次亜塩素酸水で掃除できる機能です。次亜塩素酸水といえば、このコロナ禍で「除菌作用がある」として一気に認知度が広まりました。一時は次亜塩素酸水で床も除菌したほうがいい、と言われたことがありますが、とてもそこまで手が回りません。
その点、maccoを使えば次亜塩素酸水による拭き掃除もラクラク。電解モジュールを搭載しており、浄水タンクに水と塩を入れてスプレーボタンを押すと、次亜塩素酸水が自動生成されるのです。実際に使ってみたところ、ほんのりですがプール臭が漂い、ちゃんと除菌されているのを実感。次亜塩素酸水は消臭効果も期待できるため、どうせ拭き掃除するなら、次亜塩素酸水を使うに越したことはない、と思いました。なお、次亜塩素酸水は人体やペットには無害で安全性が高いとされています。
ペットの粗相に次亜塩素酸水は効くのか……?
カーペットが水洗いできる。次亜塩素酸水……とくれば、筆者がどうしても試したいことがありました。ペットの粗相の始末です。わが家の愛犬、四角いものをトイレと思い込む悪いクセがあり、マットやカーペットの端で、おしっこしてしまうことがあるんです。といっている間にさっそく……。
そこで、このmaccoの次亜塩素酸水で掃除してみました。さすがに染み込んでいるので、サッと取り除くことはできず。20往復ほどしたところ、黄色っぽさはすっかりなくなり、次亜塩素酸水のおかげもあってニオイもほとんど感じられません。20往復か……と思われるかもしれませんが、実際は、いままでに比べて考えられないほどに手軽でした。
小さいお子さんやペットがいるご家庭にオススメ
最初は、ちょっと尖った一芸家電かな? と思いつつ使い始めましたが、使ってみればみるほど、これは日常的な家事の中にある困りごとが解消される掃除機だ! と感じました。なにしろ面倒に感じていた床の雑巾がけやブラシを洗う手間が軽減され、次亜塩素酸水による除菌ができ、ペットの粗相の始末までできちゃう。特に生卵が吸い込めたのは衝撃でした(笑)。
一方で、気になったのが音です。吸引する音自体は、一般的な掃除機と変わりませんが、ブラシが回転するときに床を叩く音が振動音のように響きます。この音、分譲マンションの自宅では、まったく気がつかなかったのですが、賃貸マンションではかなり響いたので、隣や上下階の部屋の音がよく聞こえる建物で使うときは、時間帯に気をつけたほうがいいかもしれません。また、充電したり、稼働させたりするたびに英語でアナウンスがあり、この音声を消せないのも惜しい。
その点を除けば、おそらく「こんなの欲しかった」と感じる人も多いのでは、と思える製品でした。特に小さいお子さんやペットのいるご家庭、さらには常に清潔に保ちたい保育施設や介護施設などで活躍するのではないでしょうか。本製品は3月30日までMakuakeにて応援購入できますので、ぜひ注目してみてください。