エンタメ
タレント
2022/3/31 6:00

初書籍が重版出来!謎多き人気YouTuberブリアナ・ギガンテ「結局、人生って自分の物語の中で生きていくことだから」

独特のメイクと存在感が人気のYouTuber、ブリアナ・ギガンテさん。ぼんやりキャラかと思いきや、お悩み相談では時に辛辣に、時に深みと優しさのある言葉で視聴者を癒やしている。そんなブリアナさんが、自身のこだわりや波瀾万丈な半生を綴った『世界でいちばん私がカワイイ』(幻冬舎・発行)を上梓。ブリアナさん初書籍となる本作は、読み手の日々の生活がちょっと楽しくなるような言葉がギュッと詰まっている。

ブリアナ・ギガンテ●2020年3月にYouTubeを始める。小さな目が特徴の「小粒ちゃんメイク」、インパクトのあるファッション、おっとりした口調、妖艶かつ上品な所作、深みのある人生相談に、ハマる人続出。ブリアナちゃんグッズも数々展開、発売のたびに即完。2022年フランスで公開予定の映画「シャイニー・シュリンプス!」シリーズ続編に出演決定。YouTube「Briana Gigante」TwitterInstagram

 

わたくしが普段思っていることにプラスして過去に触れる……1年以上かけて今の形に

 

──『世界でいちばん私がカワイイ』はブリアナさんの考え方やこだわりが詰まったとてもおもしろい本だと思いました。本を出すきっかけからお聞かせください。

 

ブリアナ 最初に、編集を担当してくださった袖山(満一子)さんから御連絡をいただきました。基本的にわたくしは疑ってかかるタイプなんですね。「このメールを開いても大丈夫? もしかして開いたら(PCが)ウイルスに支配されてしまうんじゃない?」って。今回も最初は「どうなの?」と思いながらマネージャーに調べてもらったところ、メールに書いてある名前で検索して「安心して会っていいと思うよ」と言われました。それからわたくしも袖山さんのお写真を見て「良さそうな女性だわ」と思ったので、まずお茶をすることにしました。

 

──お茶をしてからどのようにお話は進んでいったのでしょうか。

 

ブリアナ 最初は、この唯一無二のかわいさの秘訣やポイントにフォーカスした本にする予定でしたが、わたくしの過去の話をいろいろ聞いてくださった後、袖山さんがもっと時間をかけてゆっくり作りましょうって言ってくださって、わたくしが普段思っていることにプラスして、過去のことにも触れる……ということになり、1年以上かけて今の形になりました。

 

──途中にブリアナさんの過去が童話のような形で挿入されているのもとても印象的でした。

 

ブリアナ 最初は過去の話をそのまま文章にしていたのですが、読み返していたら、わたくし自身があまりにも暗い気持ちになってしまって(笑)。ブリアナ・ギガンテの本を読んで気持ちが重くなるのはイヤだなって思ったので、グリム童話のようにしてみました。どちらかというと、読んだ後に気持ちが軽くなってほしいので、童話パートとして途中に挿入することに致しました。

 

──ブリアナさんは過去にたくさんの悲しいことがあったから、今は考え方がポジティブになったのでしょうか。

 

ブリアナ すごくぶっちゃけてしまうと、過去に比べるとすべてが“まし”という感じでしょうか(笑)。かといって、過去に対して……なんて言うんでしょう……恨みみたいなものは特になくて。ただ振り返ると、本を作る過程はわたくしにとって非常に重要だったなと思っています。「この時はこうだった」「あの時はああだった」と、その時その時に感じていたことを自分の中で整理できた気がします。ずっとフタをしてきた過去のあれこれを、本を作るために開けて、のぞいてみることで、久しぶりに思い出すこともありました。

 

──思い出しながら、過去の出来事や考えていたことを整理することができたということでしょうか。

 

ブリアナ 過去の出来事をパッと掘り出してみて、「あの時はこんな感覚だったけど、実際に掘り起こしてみるとこうだったな」みたいに、現在に重ねて、記憶の整理ができました。本を作っていくのは、自分の中でもすごく良い時間だったと思っています。結局、人生って自分の物語の中で生きていくことですから。

 

コミュニケーションを取っているような感覚になってほしい

 

──そうやって作っていった本が完成した時の心境はいかがでした?

 

ブリアナ 感動しました。たくさん文字も書きましたし。それに校正ゲラっていうの? アレを見ながら、この欄外の線は何? この紙、このあとどうなるの? って、わからないことばかりでしたので、本になった時は、あらまぁ本当に本になったんだなって。本を作るのはもちろん初めてでしたが、実は、ちゃんと本を読んだのもほぼほぼ初めてだったんです。教科書は絵を描くものだと思っておりましたので。ええ、そうです、教科書の中にある挿絵に、背景を書き足していくような、ちょいとイケナイお子でございました。

 

──そういえば、本の途中に入っている「ここまでよく読めたわね」みたいな読者を励ます言葉もおもしろかったです。

 

ブリアナ あれは単純に、校正ゲラを読みながら自分で感じていたことです。「目がしぱしぱしてきたわ」なんて、うふふ。なんでもないことですけど、せっかく自分で思ったことなので、本に入れられないかしらと思って相談したら、「ぜひ入れてください」と。今、わたくしはファンの方々と直接お会いできるようなイベントができていないんですね。なので一方的ではありますけれど、わたくしとコミュニケーションを取っているような感覚になってほしいという気持ちもあり、くだらない一言ですけど入れてみました。そんな感じで今回は、わたくしが「やりたい」と言ったことを全部入れて、欲ばり本みたいなものが完成しました。わがままを聞いてくだった皆さんに感謝申し上げます。

 

「失敗してもOK」みたいなことを感じ取ってもえればラッキー

 

──YouTubeからさまざまなメディアにも取り上げられて、主婦層や若い女性の方からの反響も多いと思います。そんな状況をどう感じていらっしゃいますか?

 

ブリアナ 1つみなさんに言っておきたいのは、「そんなに大したものではないですよ」ということ。今後、応援してくださる主婦の方や若い女の子たちをガッカリさせるようなことも、この先あるかもしれないと思うんです。でもわたくしは、それはそれでいいと思っています。何をやっても、残念がる方はいらっしゃいます。例えばちょっとグロテスクな表現があるゲームをわたくしがやると、毎回クレームが来ます。アンチの方からのコメントというわけではなくて、「このゲームはブリアナちゃんには合わない」ってコメントだったり。ただ基本的に、わたくしは物事を自分中心に考えているので、合うか合わないかは自分で判断します。過去にも、ある炎上していた方とコラボした時に、「もう見ません」といった批判のコメントをいっぱい頂きました。でも、わたくしのYouTubeって「失敗してもOKだよ」ということを伝えて、体現もしているんですね。カメラが回っている前では絶対しないだろということもしますし、普通ならカットするべきところも、そのままアップしていただいております。早朝のロケだったりすると、たまに思考が停止してしまい30秒前後黙ることもございますから。

 

──ブリアナさんが黙った時、私のスマホが壊れたのかなと思いました(笑)。

 

ブリアナ みなさん電波の心配をされるんですよね。でも再生時間の秒数は進んでいるし、あれ? って思うのでしょうか。そんなブリアナの動画の中から「失敗してもOK」みたいなことを感じ取ってもえればラッキーかなくらいの気持ちで、わたくしはYouTubeをやっております。ホント、自分勝手なYouTubeだなぁと思う反面、そんな自分が大好きなんです。

 

──ここからはモノやコトに関するこだわりをお聞かせください。動画でも紹介されていましたが、スキンケアまわりのグッズやコスメはどうやって良いモノを選ぶんですか?

 

ブリアナ ドラッグストアに直接行くこともありますし、ネットで買ってみることもあります。スキンケアに関してはトライ&エラーって感じですね。ひたすらお肌を潤したいと思ったら、ひたすら試します。それで良かったものは長くリピートしています。ただし、肌トラブルが起きると「皮膚科か美容皮膚科にさっさと行きな!」ってタイプです。

 

──スキンケアでリピートしているものは?

 

ブリアナ わたくしはSK-IIはずっとリピートしています。いろんな化粧水を使ってきたんですが、トラブルが少ないんです。肌が気持ちいいと、気持ちもいい。トラブルが少ないのが一番メンタルが穏やかでいられます。その時のお肌と相性が良いと感じるものであれば、お値段の安い高いはあまり気に致しません。

 

好きじゃないものは置かない。好きじゃない家具なら、なくてもいい

 

──こだわりがあるモノはありますか?

 

ブリアナ 最近は観葉植物もそうですが、家具にはこだわっています。こだわっているというか、好きじゃないものは置かない。好きじゃない家具は、なくてもいい。だから、うちにゴミ箱はないです。

 

──ゴミ箱が好きじゃないということですか?

 

ブリアナ ゴミ箱に好きなデザインがないんですよね。まず犬や猫に荒らされないタイプじゃないといけなくて、かつ自分の好きなデザインじゃないといけないので。今は、ゴミはゴミ袋に入れるようにしています。

 

──どんな家具がお好きなんですか?

 

ブリアナ 木製のものが好きです。最近、お仕事の繋がりで、秋田木工さんという曲木家具のブランドをご紹介していただいたんです。企業さんのご厚意で直接工場を見学させていただいた際に、たまたま見かけた椅子に座ってみたら座り心地が良すぎて、その場で「これ売っていただけませんか?」とお願いして、2脚購入いたしました。ゲーミングチェアより座り心地が良くて、びっくりしてしまうほど疲れないんです。

 

──木製なんですよね?

 

ブリアナ そう。クッションも何もなくても、吸い付くような感じで、座り心地が柔らかいんです。座っていてめちゃくちゃ気持ちいい。わたくしはゲームをする時はゲーミングチェアなんですが、動画の撮影をする時は大体この木製に椅子に座っています。

わたくしのしゅきぴ(彼氏)も在宅でお仕事する際、ほぼ必ずその木製の椅子を愛用しております。

 

──YouTubeの動画を見て、すごくかわいい照明が気になりました。

 

ブリアナ 小鳥が止まっているデザインの照明ですよね。あれはとってもお気に入りです。映画の撮影でフランスに呼んでいただいた時に空き時間ができたので、日本で言えば伊勢丹とか三越のような商業施設に連れて行っていただいたんです。そこをウロウロしていたら鳥が付いている照明を見つけて、「かわいいな」って思いましたが、持って帰るのがどうしてもイヤで。日本に送る手続きも面倒くさいですし、諦めたんですね。ただ、かわいいから写真を撮ってしゅきぴに送ったんです。そしたら、映画の撮影を終えて日本に帰ってしばらくしたころに、彼がその照明をインターネットで見つけてくれて。すぐに買ってもらいました。とってもうれしかったです。

特別高級というわけではありませんが、その照明はわたくしの思い出の品であり、今を彩ってくださってる大切な家具です。

 

『世界でいちばん私がカワイイ』

著者:ブリアナ・ギガンテ
イラスト:mune

価格: 1430円(税込)
発行:株式会社幻冬舎

Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4344039017/

楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/17003167/

 

【この記事の写真】

 

取材・文/佐久間裕子