米ネットフリックスは決算報告にて、広告付きの廉価プランを導入する計画や、アカウント共有に対する追加課金の予定を表明しています。
動画配信業界でも最大手となるネットフリックスですが、4月20日の決算発表で10年ぶりに会員数が減少したことが明らかに。これを受けて、同社の株価も大幅に下落しています。
広告付きの廉価プランやアカウント共有への課金は、同社のさらなるシェアの回復と財務体質の改善を狙ったもの。まず、広告付きの廉価プランについて、ネットフリックスCEOのReed Hastings氏は「個人的には広告のないサブスクリプションのファンだが、広告を気にしないユーザーに、より廉価な選択肢を与えることは、非常に理にかなっている」と語っています。なお、プランの詳細は今後1〜2年に確定するとのこと。
また、アカウント共有への課金については、会員が世帯外の人とアカウントを共有している場合、より高額な請求をする予定です。すでにチリ、コスタリカ、ペルーでは、2022年3月からこの機能のテストが開始されており、米国を含むグローバル市場では1年後を目処に、追加課金を行うとの意向が伝えられています。
現在ネットフリックスでは約2億2200万世帯が課金していますが、そのうちの1億人以上がアカウントを共有している模様。これまでネットフリックスはアカウントの共有をむしろ歓迎する立場を取っていましたが、今後はよりシビアにユーザーに課金をすることになります。
大手メディア企業やテック企業がユーザーの取り合いを繰り広げる、動画配信サービス。これからはネットフリックスも必死に生き残り策を模索することになりそうです。
Source: Engadget, TechCrunch