車内の掃除はいつも悩みの種です。シートについたペットの毛や隙間に入り込んだ食べこぼし、シートの脚もとやドアの隙間には泥や小石……。これらを取り除こうにも、ホームセンターの安いハンディクリーナーではほとんど吸わないし、ガソリンスタンドの有料バキュームにはそう頻繁に行けるわけではない。かといって、家で使っている掃除機は大きくて重いし、そもそも電源ケーブルが届かない……。そんな悩みを抱えているところに、吸引力で定評のあるダイソンが車内掃除にフォーカスした「Dyson V6 Car+Boat Extra」を発売するとのこと。いったいどんなモデルなのか? 期待を胸に、発表会に参加してきました!
布団よりダニが多い車内もある!?
V6 Car+Boat Extraは、既存のハンディークリーナー「V6」シリーズに、アタッチメントツール6種とカーチャージャーが付属したもの。9月27日から発売を開始しています。ダイソン表参道店およびダイソン公式オンラインストアのみで販売し、店頭予想価格は4万4800円(税抜)となります。
さて、なぜ今回ダイソンは車に注目したのでしょうか。同社はカー用品メーカー、イチネンケミカルズが今年3月に実施した車保有者1600人を対象に行った調査を引用し、約70%が車掃除で悩んでいると説明しました。適切な掃除方法が分からない、掃除すべき頻度が分からないなどが理由です。さらに、「国産車メーカーが5000人を対象に実施した別の調査では、約60%が車内で気になることとして、食べこぼし、埃、飲みこぼしを挙げ、25%が空気の汚れを挙げています」とのこと。
ダイソンでも、今年春に子どもや愛犬のいる10人を対象に、車の座席シート、床、トランクスペースからどのようなゴミが取れるかを検証しました。その結果、食べこぼしだけでなく、アレルギーの原因となるダニやカビなど目に見えない物質が検出。ダイソンによると「ヒョウダニが全ての車から検出されており、その量は足元の床面よりも座席シートから多く、クロカビや酵母、赤色酵母などの湿性真菌も全て車の床、座席シートから検出された」といいます。
同社では2014年に寝具を対象にしたハウスダスト調査をしましたが、寝具に比べて、全体的には車の中のダニなどのアレルゲンは少ない結果に。しかし、愛犬と同乗する頻度の高い家庭の車からは、はるかに多くのダニが検出されたとのこと。寝具の調査では1gあたり350頭が最高値だったものが、愛犬を載せる頻度の高いクルマの中からは1gあたり850頭もダニが見つかったといいます。その原因は、ダニの餌になりやすい犬の抜け毛や垢、皮膚片などの有機物が多くなるためと考えられるといいます。
近年は愛犬とともに車で遠出する人や、グランピングなどライトなアウトドアを楽しむ人が増加中。車内をきれいにしたいというニーズは増えると考え、同社は車内掃除にフォーカスしたモデルを発売しました。
6種のツールで車内の隅々までクリーンに
V6 Car+Boat Extraは、「ミニモーターヘッド」「隙間ノズル」「コンビネーションノズル」「延長ブラシ」「ハードブラシ」、そして「ソフトブラシ」の6種のツールを付属しています。ミニモーターヘッドは、内蔵モーターの力でブラシが回転し、強力な掻き込みでシートに絡みついたペットの抜け毛やゴミ、繊維の奥に入り込んだ細かいゴミを掃除します。
隙間ノズルは、シートの背もたれと座面の間の隙間に入った食べこぼし、床面の隅、ドアの隙間などの掃除に最適です。コンビネーションノズルはブラシとノズルの2通りの使い方ができ、ノズルの状態では食べこぼしなどの大きなゴミに適し、柔らかいブラシはダッシュボードやエアコンの吹き出し口、スイッチ周りの埃の除去に使います。
延長ホースは最大1.2mまで伸ばすことができます。シートの下のゴミやドアポケットの中など、本体が邪魔となって掃除できない場所でも手の動きだけで掃除できて便利です。延長ホースをつければ本体をシートや床に置いたままでも使えるので、腕力のない女性でも負担なく掃除することができるというメリットもあります。
ハードブラシは、文字通り硬いブラシを採用しているので、フロアマットの泥汚れなどをゴシゴシとこすりながら落とすして吸い込むことができます。アウトドアギアで汚れたトランクの掃除にも便利。ミニソフトブラシはコンビネーションノズルよりもさらに柔らかいブラシを搭載しているので、カーナビの画面やインパネなどのデリケートな部分を掃除するのに最適です。
さらに、本機は付属のカーチャージャーを利用すれば、シガーソケットに差し込んで充電できます。充電時間は約5時間。充電のみに使われ、充電しながらの使用はできません。なお、通常の家庭用充電を使用して室内で充電した場合の充電時間は3.5時間です。
ダイソンV6 Car+Boat Extraなら、強力な吸引力と豊富なアタッチメントで、車内の隙間のゴミも一網打尽にできます。特にペットや小さな子どものいる家庭、泥汚れが多いアウトドアが好きな人には検討の価値アリと感じます。車内に常備しておくのもいいですし、玄関マットの掃除にも使えそう。泥汚れの掃除に使ったハードブラシ以外は、家の中でも使えるのも便利です。ラインナップには、ミニソフトブラシとカーチャージャーが付属しない「Dyson V6 Car+Boat」も用意(今年5月に発売済み)。こちらは家電量販店でも販売し、店頭価格は3万9800円(税別)です。
【SPEC】
サイズ/質量:W144×D339×H208mm(バッテリー含む)/1.63kg(バッテリー・ミニモータヘッド含む)
使用時間:通常モード約20分/通常モード・モータヘット使用時約17分/強モード約6分
充電時間:3.5時間