1955(昭和30)年、日本初の「自動式電気釜」を発表したエポックメーカー東芝が、炊飯器にまたイノベーションを起こした。東芝から、水の硬度に合わせてごはんの粘り・粒立ちを調整する革新的な炊飯器が登場して話題を呼んでいる。ここでは「水硬度炊き分け」を含む3つのポイントを解説。家電・食・インテリアのプロが納得の逸品だ!!
【今回紹介する製品】
炊飯器は「水の硬度」で もっとおいしく炊き分ける時代です
炎匠炊き RC-10ZWT
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売れたモノSELECTION
2022年上半期
水道水の硬度に合わせた 炊き分けで理想の仕上がりに
東芝ライフスタイル
真空圧力IHジャー炊飯器
炎匠炊き RC-10ZWT
実売価格11万5080円
日本初(※1)の「水硬度炊き分け」機能を搭載。硬度の高い水を使っても、粘りとかたさのバランスが最適なごはんに炊き上がる。また、内釜内の熱対流の回転方向を切り替え、よりふっくらとした仕上がりを実現。
SPEC●炊飯容量:0.5~5.5合 ●消費電力:1420W ●炊飯方式:真空圧力IH方式 ●最大保温時間:40時間 ●銘柄炊き分け:66銘柄 ●サイズ/質量:W253×H246×D328㎜/約6.3㎏
日本初(※1)の「水硬度炊き分け」で ごはんのうまさが断然アップ
東芝の炊飯器は、圧力IHによる高火力炊飯に加え、短時間で米の芯までしっかり吸水させる独自の真空技術が特徴。そんな同社の“水へのこだわり”をより極めたのが炎匠炊きの新モデルだ。
そもそも米は、ミネラル含有量の少ない「軟水」で炊くと最適な粘りと柔らかさに仕上がる。だが、実際は8割強の家庭が水道水(浄水器を含む)を使って炊飯している(東芝調べ)。水道水の硬度は地域差があり、ミネラルの多い高硬度の水ほど、米の吸水を阻害するカルシウムが多い傾向にあり、ごはんの粘りが弱く硬めになる。そこで東芝は、水道水の硬度に合わせて炊き方を調整する機能を研究開発。粘りと硬さのバランスが絶妙な炊き上がりを実現したのだ。
一方、加熱技術では、釜内の熱対流を内回りと外回りに切り替える新方式を採用。内釜全体を均一に加熱し、ふっくらと炊き上げる。66種類の銘柄炊き分けも可能で、各銘柄に適した粘りや粒感を追求できる。また、業界初(※2)のカラータッチ液晶は直感的に操作可能。本体のマットな質感もオシャレだ。機能もデザインも文句ナシの出来で、購入者殺到もナットク!!
※1:国内ジャー炊飯器において、水硬度を設定し、硬度に合わせて炊き分ける制御を搭載した炊飯器(2022年4月20日発売) ※2:国内家庭用100Vジャー炊飯器において(2022年4月20日発売)
【火、米、そして水――炊飯の3大要素を真摯に極めた会心作!!】
<水:各地域で異なる「水の硬度」に合わせて、かたさと粘りのバランスを調整!!>
コレは盲点!! 硬度30㎎/Lが理想的だが 全国の水道水にはこんなにバラつきがあった!!
ごはんは硬度30㎎/L前後の水で炊くと粘りとかたさのバランスが理想的な仕上がりに。だが、水道水の硬度は各都道府県で異なり、浄水器を通しても硬度は変わらない。本機なら、水の硬度に合わせて炊き方を自動調整し、硬度30㎎/Lの水での炊飯に近い炊き上がりになる。
≪都道府県の平均硬度(※3)≫
※3 平均硬度の値は、公益社団法人日本水道協会の水道水質データベース 「給水栓水の水質H30(2018年度)」を基に、東芝が算出
炊飯設定時に液晶画面の「水硬度」をタッチ。自分の住んでいる都道府県名を選べば、同地域の水道水の平均硬度に合わせて炊飯する。ウォーターサーバーなどの水を使う場合は、その水硬度を数値入力してもOKだ。
<火:大火力と熱対流により ムラを抑えてふっくら炊き上げる!!>
釜底の2つの IHコイルで 対流の回転方向を 切り替える!!
1420Wの大火力と多段階火力調節に加え、内釜内の対流を切り替える機構を新搭載。釜底部の内と外に装着した2つのIHコイルの通電を切り替え、釜全体が均一に加熱される。
●イメージ図
●イメージ図
釜底の中央と外側を交互に加熱することで内回りと外回りの熱対流を交互に発生させ、米をムラなくふっくら炊き上げる。釜底は60度の丸底形状で、熱対流がより大きく効率的に発生する。
●イメージ図
<米:66の銘柄と5通りの食感 お好みのごはんを追求できる>
銘柄の特徴を生かして炊飯!!
近年の注目銘柄や、各都道府県の作付け割合の高い銘柄など、66銘柄の炊き分けが可能。粒感やもちもち度など各銘柄の特徴を生かした炊飯を行う。個々人の食感の好みに合わせて、最大5通りの「かたさ調節」も可能だ。
料理に合わせて食感をセレクト
食感の好みやおかずに合わせて5通りの食感炊き分けが可能(「かまど名人」コースの場合)。かまど炊きのように炊飯工程ごとに細かく火力制御することで、多彩な食感炊き分けが実現する。
<インテリアのプロが CHECK>
スタイリスト 佐々木 誠さん
雑誌やウェブなど幅広い媒体で活動。大の家電好きで、家電メーカーのカタログのスタイリングなども手掛けている。「カラータッチ液晶は写真入りで見やすく、階層も整理され操作が簡単。非使用時は表示が消え、室内のノイズになりません。鋭角さと丸みを融合した本体フォルム、マットな質感も合格!!」
<グルメのプロが CHECK>
フードアナリスト 中山秀明さん
食のトレンドに幅広く精通するフードアナリスト/ライター。自宅では圧力鍋を使ってガスコンロで炊飯している。「凛とした粒立ちで、もちっとした噛み応え。上品な贅沢感のある食感で、米本来の甘みが噛むたびに広がります。時間が経っても米のハリが残り、お弁当やおにぎりにしても感動モノです」
<家電のプロが CHECK>
本誌家電担当 青木宏彰
「家電コーディネーター」資格保持。本誌で炊飯器の検証企画も多数手掛け、各メーカーの製品特徴を把握している。「水の硬度に合わせた炊き分けで、ごはんがここまでおいしくなるとは驚きです。お手入れも内釜・内ぶた・蒸気口の3点だけで、特に内ぶたの調圧ボールがなくなり、水洗いがラク!!」