2022年秋に発売される予定の「iPhone 14」シリーズ。そのうち、ハイエンド機種の「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro」はiPhone 13世代よりも高価になるとの報道が相次いでいますが、最新の情報では、「開始価格は(米国では)100ドル値上げになるが、その代わりストレージ容量が増えるかもしれない」と予測されています。
今回の情報源は、大手証券会社Wedbushのアナリストであるダニエル・アイブス(Daniel Ives)氏が公開した投資家向けメモ。アイブス氏は、これまで以上に消費者がiPhone 14 ProおよびiPhone 14 Pro Maxを(標準価格モデルよりも)選ぶようになると予測。そのためiPhoneのASP(平均販売価格)が高くなり、アップルの業績にとってプラスになるとの趣旨を述べています。
標準価格モデルの価格は13世代から据え置きになる一方、iPhone 14 Pro/Pro Maxは部品の値上がりや機能を追加するために100ドル高くなるとの見通し。
とはいえ、アイブス氏は「おそらくベースとなるiPhone 14/Proの両方でストレージが強化されるかもしれない」と付け加えています。つまり、アップルはベースモデル(最小ストレージモデル)を値上げする代わりに、ストレージ容量を増やす可能性があるというわけ。現在、iPhone 13 Proのストレージは128GB~となっていますが、256GBになって値上げが相殺されるという含みのようです。
iPhone 14 Proモデルは最新プロセッサー「A16 Bionic」を搭載、背面の広角カメラは従来の12MPから48MPに強化され、ノッチ(画面上部の切り欠き)がなくなってパンチホール2つに変更、常時表示(画面をオフにせず、時刻やウィジェット等を表示し続ける)ディスプレイが予想されています。かたやiPhone 14標準価格モデルには、これらの新要素が加えられず、「ほぼiPhone 13世代のまま」(ただし内部設計は改良、メモリも4GBから6GBに増量)になるとか。
その新たに盛った分だけProモデルが割高になるとの説は、7月初めから囁かれていました 。有名アナリストMing-Chi氏がそれに続いていますが、一方では台湾の調査会社Trendforceが、iPhone 14シリーズのストレージの最小容量が256GBに引き上げられるとのレポートを発表しています。
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Hon Hai/Foxconn is one of the winners of the increased ASP of iPhone 14 series. I estimated iPhone 14 series ASP would increase by about 15% (vs. iPhone 13 series ASP) to $1,000-1,050 (USD) due to two iPhone 14 Pro's price hikes & higher shipment proportion. https://t.co/UgiW0kom4F— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) August 10, 2022
アイブス氏の予想はそれほど的中率が高くありませんが、他の情報源がそろって一致していることから、iPhone 14 Proモデルの値上げはますます濃厚となってきた感があります。そこに円安が加われば……と不安はひとまず棚上げして、続報を待ちましょう。