米グーグルは今年5月の開発者会議「Google I/O」にてAndroid向けの決済サービス「Google Wallet」(以下「Google ウォレット」)を発表し、ユーザーを新たな体験に移行させています。
その機能は、ざっくり言えば「財布の中身をデジタル化する」ということ。Google Payの支払機能を引き継ぎつつ、デビットカードやクレジットカード、搭乗券やイベントチケット、ワクチン接種証明書や運転免許証などを登録できるというものです。
この機能(の一部)がついに、フィットネス用スマートウォッチ「Fitbit」シリーズで使えるようになる見通しが明らかとなりました。
フィットビット社は独自の決済サービス「Fitbit Pay」を提供中。また同社は2021年にグーグルに買収されており、今のところ親会社と子会社の製品が別々の決済サービスを使っている格好です。
その一方でフィットビット社は2つの新型スマートウォッチ「Fitbit Sense 2」と「Versa 4」を準備中だと噂されています。すでに実機とされる写真も何度かリークされており、グーグルのサービスとフィットビット製品がより深く統合されることも期待されています。
さて米9to5GoogleがPlay Servicesの最新バージョンを分析したところ、少なくとも一部モデルのフィットビット製品にGoogle ウォレットがやって来る手がかりが発見されました。新たなメニューにはFitbitスマートウォッチに共通の四角いデザインが表示されており、おそらくVersa 4に意識して似せられていると思われます。アプリ内のコードでは、これらの画像が「Fitbit 時計イラスト」と呼ばれているそうです。
この機能はまだ開発の初期段階にあるようですが、ともあれFitbit PayとGoogle ウォレットが直接ひも付けられることを示しているようです。もっともGoogle ウォレットがFitbit Payを置き換えるのではなく、代わりにGoogle ウォレットがFitbitウォレット(Fitbit Payで使うクレカなどを登録するアプリ)に追加できるようになる模様です。
こうした統合のやり方では、搭乗チケットなど非決済カードも登録できるGoogle ウォレット本家ほどの機能がなく、少し物足りない感じもあります。が、これぐらいの緩さであれば、Fitbit Pay対応の古いモデルでもGoogle ウォレットを使えるかもしれず、最新モデルに限定されないメリットがありそうです。
Source:9to5Google