任天堂のレトロゲーム機・Wiiをソニーの放送・業務用ブラウン管モニターに内蔵し、電源を挿せばすぐに遊べるように改造した猛者が現れました。
過去のゲーム機を最新の4Kテレビに接続しても、グラフィックが綺麗に見えるわけではありません。10数年以上も前のゲームは、液晶テレビ以前のブラウン管テレビで遊ぶことを前提として作られており、ドットのぼやけなどを上手く利用していたからです。
もしも「レトロゲームを本格的に楽しみたい」「開発者が意図した通り再現したい」のであれば、昔ながらのブラウン管テレビ、それもソニーが業務用に開発したビデオモニター「BVM」シリーズでプレーすることが理想のはず。
このBVMシリーズは放送局用として設計されており、往年のブラウン管テレビをより高品質としたものです。しかし、民生品テレビのような入力端子はなく、背面のスロットに挿すオプションボードを交換することで、映像やデータのやり取りを実現していました(その後も有機EL版などが発売)。
そこで、バーチャルボーイを携帯ゲーム機に改造したことで知られるYouTuberのShank Mods氏は、オープンソース情報を元にWiiを入力カードに作りかえ、BVMの後ろに挿入すればゲームが遊べる仕組みを実現しました。
この改造が素晴らしいのは、Wii入力カードの後ろには有線ゲームキューブ用コントローラーを接続できる4つのポートを備えていること。BVMにWiiカードを挿入すると自動的にビデオ入力に接続され、必要な電力は全てモニター側から供給されるので、電源ケーブルは1本で済みます。電源を入れるとカスタムメニューが起動し、ゲームキューブとWiiの全ゲームをプレーできるそう。
YouTubeのコメント欄には、Wiiカードの作り方を詳しく説明したロングバージョンの動画を希望する声が寄せられています。が、問題は現在でも動くBVMを確保することかもしれません。ジャンク品であれば1000円前後で販売されてますが、正常に動作するものはなかなかのお値段となるようです。
Source:Shank Modes(YouTube)
via:Gizmodo