かっぱ寿司といえば全国的に有名な回転寿司チェーンですが、数年前から少しずつ進化を遂げているのをご存知でしょうか? 特急レーンやタッチパネルの導入、最近ではweb予約をスタートさせるなど便利なシステムが盛り込まれてきましたが、この10月に大きく一新。なかでも、さらに生まれ変わるべくリブランドされた店舗があります。それが東京都の三鷹店です!
ロゴが一新され郊外型店は一層ゆったりくつろげる空間に
実は三鷹駅周辺は回転寿司の激戦区で、近くにはライバルのチェーン店がたくさん。メインターゲットであるファミリー層もたくさん住むこのエリアで、成功を収めるべくしてリニューアルしたのが同店というわけです。
しかも、ここをモデルに順次新しいスタイルに転換していくとのことで、三鷹店はその先駆け。まずは設計やデザインを中心にレポートしていきましょう。
まず大きく変わったのが、チェーンの象徴でもあるロゴです。赤と金の皿を重ねたデザインですが、赤い皿は一番人気であるマグロをイメージし、ネタの鮮度感に対する自信。一方金色の皿は、「たとえ一皿100円のお寿司であっても、そこに対するかっぱ寿司のこだわりや想いは金の価値がある」という想いを重ねたイメージだそうです。なお、マスコットキャラクターのカーくんとパー子ちゃんがロゴからいなくなりましたが、かっぱ寿司からいなくなったわけではないのでご安心を。
店内は木をふんだんに使いつつ、スタイリッシュでお洒落かつ上品。靴を脱いでくつろげる掘り炬燵があるのは、特に子どもやお年寄りにうれしい配慮といえるでしょう。なお特急レーンは設けられていないのですが、その理由は郊外型店の場合ゆっくり回る通常のレーンのほうが重宝されるからだそうです。
各地の祭りをイメージした寿司のインパクトが想像を絶するハイレベル
10月に“新生かっぱ寿司スタート”として発表された施策ですが、大きな目玉は「特ネタ」、「旬ネタ」として提供する月替わりの新メニューカテゴリー。なかでも、特ネタは回転寿司ならではの自由な発想で生み出される創作寿司ですが、これが想像以上のスゴさなのです。
10月、11月は「全国お祭り寿司」として、日本の「お祭り」をモチーフにした斬新な寿司が登場。11月は第2弾ということで新たな5種類が現在販売されています。どれも度肝を抜かれる寿司ばかりですが、そのうちの4つの寿司を紹介します。
徳島阿波おどり寿司 410円(税込み)
サクのまま豪快に、カリっと香ばしく揚げたまぐろは女踊りの網み笠を表現。 さっぱりとしたシャリは刻みガリと大葉が隠し味です。
神田祭寿司 410円(税込)
神輿を型どったシャリに甘めの味付けのうなぎを混ぜ込み、さらに大量のうなぎがどっさり。風味と食感が楽しめる白ネギと揚げネギが隠し味で、お好みで七味唐辛子を。担ぎ棒に見立てたキュウリのうえに、長さ約9cmと通常の約6個分のシャリとネタがのっています。
岸和田だんじり祭寿司 410円(税込)
たくあんのロール寿司のうえに、はまちと海苔天がのり、その間にはかっぱ寿司自慢のサラダ軍艦のサラダが。さまざまな食感のぶつかり合いが楽しめる傑作です。ちなみにこちらも長さが約9cmとかなりのビッグサイズ。
博多どんたく寿司 302円(税込)
特製ダレに漬込んだはまち、いくら、おぼろ、白葱、ししゃもっこで踊り子の花笠をイメージした寿司です。見た目だけでなく、それぞれのネタも口のなかで踊るように調和!
上記4品のほか「高知よさこい祭り寿司(302円/税込)」を用意。また「旬ネタ」シリーズでは、北海道の幸をふんだんに使った寿司屋サイドメニューが11月限定で14種類もラインナップされています。
各社独自の戦略を打ち出して激戦が繰り広げられる回転寿司業界ですが、今回の「新生かっぱ寿司」は個人的にはかなりの衝撃。機械によるシステムだけでなく雰囲気や設え、驚きのメニューなどで五感を刺激してくれるその心意気に、未来の回転寿司の姿が垣間見れました。特ネタと旬ネタは毎月精力的に展開していくそうなので、これからの飛躍にも期待大です!