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2023/3/6 18:30

気鋭の家電ブランド「Re・De」が高価格ドライヤーに参戦! 2か月使った実力をプロがレビュー

ひと昔前はドライヤーといえば5000円前後で購入できる家電でしたが、最近は2万円を越える高価格モデルも珍しくありません。2022年末、そんな高価格ドライヤー戦争に参戦したのが、A-Stageの「Re・De Hairdry (リデ ヘアドライ) DR01A」です。Re・Deといえば、電気圧力調理鍋「Re・De Pot」で人気のブランド。デザイン性の高さとコスパのよさ、電気圧力調理鍋なのに炊飯も美味しいということで一時は欠品していた人気製品です。

↑付属ノズルを装着したRe・De Hairdryと付属スタンド

 

そんなRe・Deシリーズの新家電ジャンルとして登場したRe・De Hairdryは、ほかのドライヤーとどう違い、実際の使い心地はどうなのか? 実際に筆者が2か月じっくり試し、気になったところも含めてレビューします。

 

もちろん「軽量・コンパクト・大風量」の3拍子

Re・De Hairdryを見た最初の印象は「小さい! 軽い!」。本体サイズは幅38×奥行185×高さ170mmとスリムサイズで重量はなんと約255gしかありません。高機能ドライヤーの多くが500g以上、700g以上ある製品も珍しくないことを考えると、かなり軽量なのがわかります。

↑ノズルの長さはあるものの、全体的に細身なデザインなのでかなりコンパクトに見えます。コンパクトサイズで折りたためるドライヤーは比較的少ないので、収納時や旅行に持って行くときにかさばらないメリットも

 

この「軽さ」は普段使いにおいて大きなメリット。というのも、髪の毛は下向きにキューティクルが生えているので、本来ドライヤーは「頭の上から下に向かって送風」するのが正解。しかし「頭の上から送風」するには、ドライヤーを常に高い位置に持ち上げておく必要があり、重いドライヤーだと腕が疲れてしまいます。Re・De Hairdryならこの問題をクリアしています。

↑髪を傷めたくない場合はこの写真のように「根元→毛先」方向に風が当たるように乾かします

 

Re・De Hairdryの真骨頂は本体サイズから想像のつかないパワフルさ!

コンパクトで軽量なドライヤーというだけなら世の中にたくさんありますが、コンパクトさを実現するためにパワーが貧弱なものがほとんど。一方、Re・De Hairdryの最大の特徴ともいえるのがパワフルさです。なんと、スペックは風量3.6㎥/分(ノズルあり)、風速は53m/秒(ノズルなし)にもなります。ドライヤーは多くの場合、風量で風の強さを表しますが、いまは1.9㎥/分以上あれば「大風量」タイプといわれています。そんななか風量3.6㎥/分というのは圧倒的。コンパクトタイプだけではなく、大きめのドライヤーと比較してもトップクラスの風の強さです。

↑ノズル先10cmで計測したところ風速は約23m/秒。ちなみに、パワフルさで人気があるダイソンのドライヤーは約19m/秒でした(いずれも実測値)

 

実際に使ってみると、風速があるので風を当てるだけで髪をかき分けて地肌まで風が届き、髪の乾燥がかなり楽です。ただし、ノズル口径が小さいので、風が当たる範囲は狭い印象。剛毛多毛な筆者にとって、この「スポットで髪をかき分ける」ような送風はかなり使い勝手が良いのですが、ひとによっては好き嫌いが分かれるかもしれません。

↑風の強さがわかります。しかし、これはキューティクルが開いて髪を傷めやすい送風方法なので、先述した「正しい送風方法」を参考にしてください

 

↑少しでも風の範囲を広げるため、筆者は乾燥時にはノズルを外しています(スタイリングやブロー時に使用)。ノズルは近づけるだけでくっつくマグネット装着式で、一般的な凹凸式ノズルより格段に付け外しがしやすいです

 

操作性は少々改良の余地アリ? とはいえ買って損はない優秀ドライヤー

Re・De Hairdryはパワフルな送風を活かした「BASIC1」「BASIC2」「GROW」「DESIGN」「STAND」の5モードを搭載しています。

 

BASIC1は最大風量で温風を送風する、髪を素早く乾かすのに向いたモード。BASIC2はパワフル風量ながら温度を低くして髪をいたわるモード。GROWは風量を落とし、低めの温風と送風モードを交互に切り替えるモード。髪を乾燥させすぎず髪のツヤを出すのに向いているというモードです。DESIGNは高温弱風モードで髪のセットに向いたモード。最後にSTANDは低温弱風でスタンドを使用したハンズフリー向けのモードになります。

↑送風モードは電源ボタンを押すと切り替わります。上の雪マークは冷風ボタンで、ヒーターをカットして送風モードに切り替え。現在のモードはライトで点灯。ヒーター使用時はオレンジ、送風時は青いライトが光ります

 

↑BASIC1で乾かしてGROWモードでブローしたところ。ブラシは使わず手ぐしで整えただけですがかなりツヤツヤ

 

ちなみに、「STAND」モードがあることからわかるように、本製品はドライヤーをセットできるスタンドも付属。スタンドに乗せた状態ならハンズフリーでも利用可能であると謳っています。ただし、卓上置き型スタンドだとどうしても髪を下から送風してしまうスタイルになるため、個人的にはあまり利用していません。子供の髪を乾かすときなどに利用すると便利かもしれませんね。

↑我が家ではハンズフリーとしては利用していませんが、Re・De Hairdryはデザインがスタイリッシュなのでディスプレイスタンドとして大活躍しています

 

デザイン、性能、使いやすさともに満足しているRe・De Hairdryですが、筆者が唯一気になったのがこのモード変更まわり。まず、BASIC1やDESIGNなど、モード名をみてもどういった送風運転をしているのかわかりにくい。さらに、髪を乾かすときにハンドルを握ると、ちょうど指がモード変更ボタンにかかります。このため、ノズルを振りながら髪を乾かしていると予期せずモードが変わることがそこそこありました。

↑ハンドルを握った状態。しっかり握ろうとするとモード変更ボタンの位置に指がきてしまいます

 

家電ライターという職業上さまざまなドライヤーを利用している筆者ですが、忙しい自分がドライヤーに求める一番のポイントが風量(速乾性)です。Re・De Hairdryは操作周りに気になる部分もありますが、このパワフルさによって少々の使い勝手の悪さは容認できました。

 

筆者は髪の量が多く乾きにくいので、旅行や出張先のホテルで貧弱なドライヤーに当たると一気に気分が下がってしまいますが、Re・De Hairdryなら旅行先にも持って行きやすいサイズなので嬉しいですね。ちなみに、Re・De Hairdryの実勢価格は2023年2月時点で3万円前後。ドライヤーとしては高価格帯の製品ではありますが、自宅でも旅行でも主戦力として使えることを考えると、コストパフォーマンスが良い製品だと感じます。