緑、赤、紫など、空がさまざまな色にゆらめく神秘的な現象のオーロラ。しかし、その中に薄い水色のうず巻き模様が出現し、世界を驚かせています。このうず巻きの正体は一体何なのでしょうか?
オーロラがゆらめくアラスカの空に4月15日、薄い水色のうず巻き模様が数分間現れたことが確認されました。YouTubeなどでシェアされているタイムラプスの動画によると、うず巻きは徐々に大きくなりながら移動して、やがて消えていったことがわかります。
「未確認物体⁉」と驚くような不思議な現象。この正体は、アメリカの宇宙開発企業・スペースXのロケットだったそうです。
このうず巻きが現れたおよそ3時間前、イーロン・マスクが率いるスペースXはカリフォルニア州ヴァンデンバーグ宇宙軍基地でロケットを打ち上げていました。そのロケットから余分な燃料が排出され、それが高い高度で氷に変わり、地上から雲のように見えたとされています。
同様のうず巻きは、1月にハワイの上空でも確認されています。日本の国立天文台すばる望遠鏡もあるハワイ島の上空で、同じような水色のうず巻きが出現し、人々を驚かせました。このときも、スペースXのロケットが原因だったと見られています。
観察している人の度肝を抜くようなこのうず巻き。思わず目を奪われる不思議な光景ですが、自然の神秘が乱されている気がしないでもありません。今後、ロケットの打ち上げ回数を増やしていくと発表しているスペースX。もしかしたら、このうず巻き模様が空に頻繁に現れるようになるのかもしれません。
【主な参考記事】
AP News. Rocket science: Alaska sky spiral caused by SpaceX fuel dump. April 18 2023