台湾ファウンダリのTSMCが、Apple(アップル)向けの3nmプロセスでのチップ(プロセッサ)製造に苦戦していることを、電子新聞のEE Timesが報じています。
プロセスとはチップの回路の細かさの単位で、数字が小さいほど高性能かつ低消費電力となります。「iPhone 14 Pro」の「A16 Bionic」では4nmプロセスが利用されており、今年の「iPhone 15 Pro」の「A17」やMac向けの「M3」では、3nmプロセスの採用が期待されてます。
EE Timesによれば、TSMCは製造ツールや歩留まり(生産性)に問題を抱えており、新チップの生産ラインの立ち上げに影響が出ているとのこと。具体的な歩留まりは55%にとどまっており、四半期(3ヶ月)ごとにこの数字を約5%ずつ向上させる予定だと指摘しています。
一方でTSMCでCEOを務めるC.C.Wei氏は先週、「顧客からの需要が供給能力を上回っている」と発言しています。同社はApple向けのA17とM3だけでなく、Intel(インテル)やAMD、NVIDIA向けのチップ製造もすすめる予定です。
さらにTSMCは、2025年には2nmプロセスでのチップの生産を開始するとされています。現状どうなるかわからない部分もありますが、今後もApple向けのプロセッサにはTSMCの最新プロセスが利用されることでしょう。
Source: MacRumors