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2023/4/27 19:30

米で夫が妻に銃をプレゼント。「自分から身を守ってくれ」という笑えない話

万が一の事態には、銃の引き金を引いてでも自分や家族の身を守らなければならないアメリカ社会。銃を購入する人の多くが、「家族のために」「自分のために」という理由を挙げます。しかし、自分自身が万が一おかしくなって妻を攻撃したときに備えて、夫自らが妻に銃を渡したという人物が現れました。

↑こんなプレゼントはハリウッド映画でも見たことがない

 

「銃があれば、自分の命を救うことになるかもしれない」。銃を使った事件が起きるたびに、「銃を巡る規制をもっと厳しくすべき」という声が大きくなる一方、逆に「もっと銃を」と考えるアメリカ人は少なくありません。2021年のギャラップの調査によれば、同国では成人の31%が銃を所有しており、全世帯の44%がこの武器を持っているとのこと。そして、銃を所有している人の88%が、その理由について「犯罪から守るため」と答えています。

 

しかし、つい先日、妻用に銃を購入したというヴィンセント・グリア(男性)の理由は意外なものでした。それは妻に、夫である自分から身を守ってほしいから。

 

ヴィンセントは、「不安に感じるのはわかるが、世界には私を含めて、あらゆる種類のおかしい人間がいる」と、米メディアに答えています。「もし私が夜遅くまで仕事して、帰宅するときにひどく機嫌が悪く、妻に八つ当たりしたらどうする? 妻を殺すことになって刑務所に入ったら、自分自身を絶対に許すことはできない」

 

彼は妻に、プレゼントした銃を寝室のクローゼットに保管することを約束させ、自分よりも妻が先に銃に手をのばせるようにと思っているそうです。

 

この記事を紹介したTwitterの投稿には、「えーと、彼は間違ってはいないが…」「とても革新的だ」「もちろん妻にはピンク色の銃をあげたんだよね」など、さまざまなコメントが寄せられています。理解に苦しむ人や半分冗談のように受け取っている人など、アメリカ人の中でも今回の出来事に戸惑っている人も少なくないようです。

 

銃にまつわる事件が起きるたびに、日本人からすると「なぜ銃が必要なの?」と思う人もいるでしょう。しかしアメリカでは、日本人の想像を超える世界と考え方があるようです。

 

【主な参考記事】

The Onion. Wife Gun In Case She Ever Needs To Protect Herself From Man Buys Him. April 24 2023
Gallup. Gun Owners Increasingly Cite Crime as Reason for Ownership. November 17 2021