5月11日に開催された「Google I/O 2023」では、次期Android 14に「Ultra HDR」と呼ばれる機能が追加されると明らかにされていました。
これにより、Google フォトの写真の色域とダイナミックレンジ(明るさの幅)の範囲がより広くなるとのこと。つまり、より明るく、よりリアルで、よりカラフルになると報じられています。
米メディアForbesによると、Ultra HDRはGoogleフォトでサポートされる予定だそうです。この技術は、標準的なJPEG画像に「ゲインマップ」と呼ばれる追加の情報レイヤーを追加することで機能します。
このゲインマップにつき特許を持つアドビの説明によると、「HDRディスプレイ用に最適化された画像は、ハイライトが明るく、シャドウがより詳細に表現されるため、臨場感が増し、よりインパクトがある」とのことです。
Ultra HDR技術のメリットは、後方互換性があることです。つまり、この技術に対応していないアプリは、追加情報を無視して、従来のSDR(以前から使用されている映像技術。ダイナミックレンジが狭い)方式で問題なく画像を表示できるわけです。
こうしたUltra HDとSDR画像の違いは、Googleの記事に掲載されている画像でよく分かります。左側がSDRの写真で、右側がより明るく鮮やかなUltra HDRの画像です。
Ultra HDRを実現するハードウェアは、最近のフラッグシップスマートフォンに搭載されています。そのため、いずれAndroid 14が正式にリリースされれば、インストールするだけですぐに新機能が追加される見通しです。
他のサードパーティ製アプリの場合は、Ultra HDR技術に対応するかどうかは開発者が自ら選ぶ必要がありますが、アドビが簡単に追加できるよう設計しているため、ほぼ全ての有名アプリに搭載される可能性が高いと見られています。最近のスマートフォンはカメラの進化が止まりませんが、どのアプリでも美しくて鮮明な写真が楽しめるようになりそうです。
Source:Forbes
via:PhoneArena