シャオミが新スマートウォッチ「Redmi Watch 3」を発売した。公式サイトの直販価格は1万7800円(税込)。スマートウォッチを使ってみたいけど、安かろう悪かろうには手を出したくない、とはいえいきなり高価なモデルも手を出しづらい、という人にはお手頃な価格帯だ。では、スマートウォッチの入門機として実力はどうか。じっくりと探ってみたい。
高精細な大型ディスプレイで見やすく、操作もサクサク
まずは、スマートウォッチの基本とも言える文字盤の視認性について確認していこう。文字盤には、大型でクリアな1.75インチのAMOLEDディスプレイを搭載。ピーク輝度が600nitsと高く、直射日光下でも鮮明な表示で各種情報を確認できる。
画面占有率は70%。非表示部分を含めたベゼルをできる限り細くすることで、画面の見やすさを向上させている。タップやスワイプ操作に対するレスポンスは滑らかで、動作はまさにサクサク。操作とレスポンスにラグがあり、ストレスを感じるような場面は一度もなかった。
大型ディスプレイを搭載しながら、薄くて軽いボディに仕上げており、軽快な装着感が得られる。ケース厚が薄いため、シャツの袖口に引っかかることもない。
バンドカラーは、「ブラック」「アイボリー」「アクアブルー」「ライムグリーン」の4色。複数色揃えれば、その日の気分やTPOに合わせて付け替えられ、腕元の印象をガラリと変えられる。豊富なストラップカラーはRedmi Watch 3の大きな魅力のひとつだ。
1週間使い込んでも充電の必要がなかったのはうれしい
マイクとスピーカー機能も備えており、ディスプレイをタップするだけで電話着信に応答できる。画面に表示される受話器のアイコンをタップすると、応答可能。スマートフォンを取り出さなくても、スッと腕を上げるだけで、通話やメッセージを確認できる。なお、ペアリングしているスマートフォンであらかじめ緊急連絡先を設定しておけば、右のプッシュボタンを3回押すだけですぐに発信できる
ワークアウト中など、すぐにスマートフォンに手が伸ばせない状況でも、重要な連絡を逃さずに済むというわけだ。もちろん、SMSやメールなどの受信通知にも対応しており、ディスプレイでメッセージの内容を確認できる。
標準搭載されているウォッチフェイスは6種類だが、200種類以上のウォッチフェイスが用意されており、スマートフォンアプリ経由でダウンロードできる。着る服の雰囲気に合わせてウォッチフェイスを変更すれば、コーディネートの一部として、腕元を華やかに彩ってくれる。ウォッチフェイスごとに、カラーリングや表示させるデータの変更が可能で、カスタマイズ性も十分だ。
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気になるバッテリー容量は、289mAh。通常使用なら最大12日間バッテリー持続するので、毎日就寝時に充電する必要がなく、睡眠中を含めた長期的なログを記録しやすい。毎日の充電が面倒でスマートウォッチを装着しなくなってしまった、というのはよくある話なので、2週間近くバッテリーが持続するのは使い勝手がいい。実際、1週間ほどワークアウトや日常使いで試用してみたが、充電することは1回もなかった。
OSはAndroidとiOSの双方に対応。Alexa音声アシスタントにも対応しており、アラーム設定やスマート家電を音声コマンドで簡単に操作できる。
正確なGPSとワークアウトの記録で、トレーニング習慣がついた
運動の記録用としてスマートウォッチの購入を検討している方も多いはず。その点、Redmi Watch 3は、120種類以上のワークアウト・スポーツモードを搭載しており、心拍数やカロリー消費量などを測定。効率的なワークアウトをサポートしてくれる。
GPSなどを用いた衛星測位も可能なので、ランニングコースの記録も可能だ。「屋外ランニング」モードでは、距離や時間など、トレーニングの強度を決める目標設定や、詳細なインターバル設定ができ、その日の体調に合わせてオリジナルの練習メニューを作成できる。
このGPS機能が正確。スマートウォッチを着用してからランニングが日課となった筆者は、当初、ランニングコースが定まっていなかったのだが、高性能なGPS機能が位置情報を正確に記録してくれるため、気持ちよく走れた日の記録を見返すことで、自分に合ったランニングコースを見つけることができた。
加えて印象的だったのは、ワークアウト内容をしっかり記録することで、毎日のジョギングのモチベーションが向上したこと。記録データを確認しながら、「明日はもう少し負荷をかけてみよう」「1か月後にはタイムをここまで縮めよう」など、自然と意欲が湧いてくるのだ。自身のレベルに合わせて適切なトレーニング計画を組めるのも、Redmi Watch 3があればこそ。傍らに有能なパーソナルトレーナーがいてくれるような安心感があった。
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睡眠やストレスのモニタリングなども充実
充実したヘルスケア機能も見逃せない。血中酸素モニタリング、心拍数モニタリング、睡眠モニタリング、ストレスレベルモニタリング機能などを備え、健康状態を可視化して把握できるため、健康管理がしやすい。起床時や仕事の休憩時間などに、健康状態を確認する習慣が自然と身に着き、健康的な生活を心掛けるモチベーションが高まった。
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リーズナブルで死角のない、入門機にふさわしい1本
スタイリッシュなデザインと不足のない基本性能を備え、ワークアウト機能やヘルスケア機能も充実していたRedmi Watch 3。この完成度で価格が2万円を切るのだから、コストパフォーマンスは文句のつけようがないだろう。
惜しむらくは、キャッシュレス決済に対応していればなおよかった。スマートウォッチの購入検討材料として、押さえておきたい機能ではあるが、1万円台のスマートウォッチでは未対応機種が多いのも事実。今後の「Redmi Watch」の進化に期待したい。
とはいえ、初めてのスマートウォッチだからそれほど予算はかけたくない、でも、失敗はしたくない。そう考えながらスマートウォッチの導入を検討している人にとって、およそ弱点らしい弱点が見当たらないRedmi Watch 3が、有力な選択肢のひとつになるのは間違いない。「安かろう悪かろう」を覆す入門機にぴったりな1本として、ぜひRedmi Watch 3をチェックしてみてほしい。
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