ワールド
2023/6/5 21:15

ご近所がまるでスーパー…。シンガポールで「共同購入」を巡り悪夢のトラブル発生

シンガポールで、共同購入を巡る近隣トラブルが話題になっています。

↑共同購入の人たちは幸せ、私はイライラ

 

50代の女性のゴーさんは、2019年にフラット(集合住宅)に引っ越しました。その前からすでにご近所の人は共同購入の事業を行なっていたそう。

 

引越し当初はこのことが気にならなかったそうですが、2023年に入ると、この隣人が共同購入で取り扱う量が急増。1日に3〜4回、業者やお客が来るようになり、それが週に4〜5日も起きるようになりました。ある日には、隣人の家に40人近くも作業のために集まっていたそう。知らない人が家の近くで待っているのは、気持ちの良いことではありません。

 

平穏な生活を望んでいたゴーさんですが、現実は悪夢。通路では荷物が山積みにされ、ドタバタした作業の音が朝から晩(ときには夜遅くにお客が荷物を受け取りに来ることも)まで聞こえており、もはや我慢の限界。「『私はスーパーの隣に住んでいるのか』と本当に思っていました」と心境を話しています。

 

商品を集団で一括して注文して受け取る購入形態の共同購入は、日本でも以前から存在していますが(代表例は生協)、シンガポールではコロナ禍でその人気が高まりました。近隣同士の交流を図るだけでなく、小さな業者を助けるために、同国政府も支援するようになったそうです。

 

しかし、ゴーさんはそんな世の中のトレンドにうんざり。役所に相談した彼女は、そこの勧めで防犯カメラを自宅に設置。隣人の活動を映像で記録し、それを証拠にして行政に苦情を訴えたところ、隣人は静かになり、やがて姿が見えなくなったそうです。

 

静かな生活を取り戻したゴーさん。「家は倉庫や配送拠点になるべきではない」と述べています。隣人が少しでも気遣いができていたら、世間を騒がせることはなかったかもしれません。

 

【出典】
CNA. ‘Thought I was staying next to a supermarket’: When group buying becomes a neighbour’s nightmare. June 5 2023