iPhone 14シリーズに搭載された衝突検知機能と衛星通信SOSは、これまで数々の人命救助に貢献してきました。自動車事故からわずか数分で警察が到着したり、携帯の電波が届かない場所で遭難した女性らがレスキュー部隊に救われた、という具合です。
そして今回、米カリフォルニア州に住む男性が自動車で約120mの深みに転落したところ、衝突検出と衛星通信の合わせ技により救助を受けられたと報じられています。
この男性は自動車ごと崖に落ち、400フィート(約120m)の箇所で停止。そのとき、所持していたiPhone 14の衝突検出機能が発動し、近くの通信センターに連絡しました。
iPhone 14は激しい衝突事故を検出すると通知が表示され、手動でキャンセルされない限り、20秒後に自動的に緊急サービスに連絡します。またユーザーの反応がない場合は、代わりに音声メッセージを再生し、緯度と経度による座標とおおよその捜索半径を伝えます。
また今回の事故が起こった地域では携帯の電波が届かなかったため、iPhoneは衛星通信を使って緊急サービスに連絡。テキストメッセージはアップルの中継センターに送信され、さらに救急隊に連絡を取り次いだわけです。
ロサンゼルス保安官事務所のクレセンタ・バレー署は、アップルのチームからの電話を受信。そして捜索救助チームが事故現場に到着すると、助けを求める男性の叫び声が聞こえ、道路から約120m下に全損した自動車を発見したとのこと。ヘリコプターにより2人の救助隊員を降ろし、頭から血を流していた男性を救出したそうです。
RESCUE: At 10:51pm on Fri we were alerted to a car 400’ over a cliff by the driver’s iPhone 14 crash detection. Location was Mt Wilson Rd. After locating him we guided in an @LACoFireAirOps copter. Suffered head trauma. @LASDHQ @CVLASD @KCBSKCALDesk @NBCLA @ABC7 @FOXLA @cnnbrk pic.twitter.com/jXdpuDL7Hk
— Mike Leum (@Resqman) July 22, 2023
その際、iPhoneが男性の正確な位置情報を知らせたことが幸いしたようです。レスキュー隊の1人によれば、もしも正確な位置情報がなければ、男性は出血多量で死んでいたかもしれないとのこと。また保安官代理は、遠隔地のため事故があったと分かるまでに数日かかったかもしれず、男性を見つけるのはさらに遅れたかもしれないと述べています。
今回のケースは、衝突検出機能と衛星通信SOSが見事に連携したおかげで、迅速な救出が受けられたと言えるでしょう。どちらも歴代iPhoneの中では初めて搭載された機能ですが、すでに頼りになることは実証されているようです。