世界140か国以上に店舗を構えるケンタッキーフライドチキン(KFC)。その中で一番おいしいフライドチキンを食べられるのはどの国なのかご存じでしょうか? 実は在モザンビーク日本大使館が「モザンビークのKFCが世界一おいしい」と紹介しています。その真偽を確かめるため、モザンビーク在住の筆者が取材してきました。
そもそも、なぜモザンビークのKFCが世界で最もおいしいと言われるのでしょうか?
現地の日本大使館によれば、その主な理由はコールドチェーンがモザンビークでは十分に発達しておらず、加工した鶏肉を運搬することが難しいから。そのような事情により、店内で絞めたチキンを使用しているため、新鮮で世界一おいしいフライドチキンを食べることができるとのことです。
しかし、本当に世界一のフライドチキンなの? 今度は公用語のポルトガル語でインターネットを検索してみましたが、特にそれらしき情報は見当たりません。それではと思い、噂の真相を探るべく、早速、近所のKFCを直撃してみました。
世界一(?)のコーラとともに…
まずは店員に「モザンビークのKFCは世界で一番おいしいと言われているが本当か?」と尋ねると、「その通りだよ。ここのフライドチキンは新鮮で、熱々だからね」と笑顔で即答。期待が高まります。
ただし、店でチキンを絞めるのかどうか事実関係を確認したところ、「店で絞めることはしないさ。でもモザンビーク産の冷凍チキンは間違いなく新鮮だよ」との答えでした。
実際にフライドチキンのセット(約700円)を注文し、モザンビーク製のコカコーラと一緒に食べてみました。ちなみに、同国のコーラも以前に日本のあるテレビ番組でコーラ研究家に世界一おいしいと紹介されていました。どうやら砂糖に秘密があるとか……。
さて、フライドチキンに戻ると、確かにジューシーでふわふわサクサク。熱々でおいしいです!
もちろん、モザンビークのKFCが本当に世界一かどうかは他国のお店と食べ比べてみないとわからないでしょう。それでも、世界一おいしいとされるコーラと一緒に食べることで、フライドチキンがより一層おいしくなるというのが筆者の率直な感想です。
今回の取材で、モザンビークのKFCスタッフが自分の店のチキンのおいしさに自信を持っていることを知り、「世界一おいしい」のだと意識しながら食べることで、今までにない満足感を得られたような気がしました。
執筆・撮影/Miguel