今年も「仮面ライダー」シリーズの新番組の放送が始まりました。同時に「変身ベルト DXゴーストドライバー」も発売開始。子供向けのアニメや特撮番組で、放送と時差なしでおもちゃが店頭にあることはもはや常識です。
変身ベルト DXゴーストドライバー
ライダーベルトはすぐに品薄になってクリスマスシーズンまで続く過酷な争奪戦に子供も大人(親と大きなお友達)も突入することもあるほどのヒット商品。16年にわたって続くヒットの背景には、劇中の変身ギミックを再現する「なりきりグッズとしての完成度」があるんですが、それを支えている大きな要素に「声」があります。
変身ベルトの声、効果音は、放送を通じて何度も何度も耳にするキーサウンド。主演俳優やライダーのデザインに匹敵する重要な要素です。変身サウンドによってライダーへの親しみが耳から醸成され、記憶に深く刻まれます。
人間の記憶、印象において音は喚起力が高いといわれています。あるお笑い芸人コンビ名をド忘れしても「ルネッサ~ンス!」は覚えているものですし、そこから顔も浮かびますよね。ここまで書いてなおコンビ名が記憶から出てきませんが、そういうことです。
公式ウェブですでに公開されているとおり、「変身ベルト DXゴーストドライバー」には番組と同じ、m.c・ATさんの声が収録されているんですね。20代はピンとこないかもしれませんが、「ボンバヘッ!」の人です。そのひとが「カイガン!」とか「アーイ! バッチリミナー!」とか全力シャウトして、視聴者を耳から番組世界へいざなってくれるわけです。
近年の変身ベルトの声を脳内で振り返ると、マーク・大喜多(ディディディディケイ~ド)、立木文彦(サイクロン! ジョーカー!)、串田アキラ(タ・ト・バ!)などなどの美声が脳内で再生されます。この手の話題では「あの人も」「この作品を例示しないなんて」となりますので、上記の例にはみなさん好きな作品を置き換えてください。
ちなみに、「ゴースト」の前に放送されていた「仮面ライダー ドライブ」でベルトの声を担当していたのはクリス・ペプラー。万人が知る”いい声”バイリンガルタレントです。クリス・ペプラー演じる「ドライブドライバー」はただの機械ではなく、主人公の相棒「ベルトさん」としてドラマに参加していました。振り返れば「ナイトライダー」の例があるわけですが、ベルトの位置づけが変身ギミックやキャラクター商品のための存在から主要な登場人物となったなんて、思えばすごい出世です。
はたして、今後はどのようなベルトが登場するのでしょうか?
(c)2015 石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映