赤ちゃんが泣き出したり、後ろに座っている子どもが自分の座席を蹴ったり……。飛行機の中で小さな子どもと居合わせて困ったことがある人は少なくないかもしれません。そんな方のために、欧州の航空会社が2023年の秋に「大人専用席」の試験導入を始めます。
大人専用席を試すのは、オランダのコレンドン航空。同国のアムステルダムとキュラソーを結ぶ路線で11月3日から「大人専用ゾーン(アダルトゾーン)」を設けます。この路線で使用するのはエアバスA350-900。アダルトゾーンは飛行機前方に設けられ、足元にゆとりのあるXL席9席と標準席の93席(合計102席)があります。このゾーンは壁とカーテンで区切られるそう。
機内では、しっかりと睡眠をとりたい人、仕事をしたい人、読書にふけりたい人など、過ごし方は人によってさまざま。静かに過ごしたいと思う人には、きっと快適な空間になるのではないでしょうか。
また「周囲へ迷惑をかけていないか」とやきもきする子連れの方にとっても、大人専用席があることで、気持ちが少し楽に感じられるかもしれません。
コレンドン航空はプレスリリースで、「私たちはお客様のさまざまなニーズにこたえられるよう努めています。フライト中のさらなる安心感をもたらし、お子様連れの方にもプラスの効果があると考えています」と発表しています。
ただし、この大人専用席は、片道で45ユーロ(約7200円※)、XL席の場合は100ユーロ(約1万6000円)の追加料金がかかります。この追加料金を払う価値があると思うかは人それぞれでしょう。
※1ユーロ=約160円で換算(2023年8月31日現在)
同航空の大人専用席の試験導入で、それなりの効果や乗客からの良いフィードバックがあれば、他の航空会社も同じような試みを始めることになるかもしれません。
【主な参考記事】
USA Today. Babies to the back: This airline is testing an ‘Only Adults’ zone. Aug 28 2023