アップルのiPhone 15 Pro MaxとサムスンのGalaxy S23 Ultraは、現在のスマートフォンの中でも最高峰のパワーを備えています。前者は最先端の3nmチップ「A17 Pro」を、後者は特製の「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」を搭載し、2つの比較は頂上決戦と言えそうです。
しかし、Galaxy S23 Ultraは発売から7か月が経ち、最新のiPhone 15 Pro Maxには及ばない……と思いきや、なんとGPU(グラフィック性能)が上回っているという検証結果が報告されています。
韓国のテック系YouTubeチャンネル・BullsLabは、Galaxy S23 UltraとiPhone 15 Pro MaxのGPU性能を比較しました。高負荷状態での性能を長い時間をかけて計測できるベンチマークアプリ「3DMark Wildlife Extreme」を使用しています。
結果は、Galaxy S23 Ultraの完勝。このスマホは最初の周回で3886ポイントから始まり、20回目には2794ポイントまで低下。これに対して、iPhone 15 Pro Maxは3608ポイントからスタートし、わずか2回目で2843ポイントまで落ち、20回目には2681ポイントとなっています。
この原因は、おそらくiPhone 15 Pro Maxでは高負荷時に放熱が十分ではなく、激しいサーマルスロットリング(プロセッサーの温度が上がり過ぎたとき、自動的にクロック周波数を下げて温度を下げる機能)が働くため。最高の性能を引き出すためには、外付けクーラーを装着して冷やし続ける必要があるとの指摘もありました。
その一方、Galaxy S23 Ultraはベイパーチャンバー冷却システムを搭載し、発熱による性能の低下を防ぐ工夫をしています。
スマートフォンに最も負荷が掛かるのは、豪華なグラフィックのゲームを遊ぶとき。その代表的な存在である『原神』をiPhone 15 Proにおいて最高の設定で動かすと、プレイが非常に厳しいとの報告もあります(下記動画を参照のこと)。
2024年の「iPhone 16 Pro」モデルでは冷却システムが強化されるかもしれません。
Source:BullsLab(YouTube)
via:SamMobile