最新のiOS 17では、「ライブ留守番電話」(Live Voicemail)という新機能が追加されました。iPhoneに電話がかかってきて、本人が電話に出ない場合、相手が留守番電話を残している最中に、その書き起こしをリアルタイムで表示するものです。
そして相手が留守電を残している途中で、今すぐに対応したい用件を言った場合、画面上で「承諾」をタップすれば、すぐに録音を中断して話すことが出来ます。
この仕組みを詐欺師が悪用して、銀行の口座番号やパスワードなどを聞き出す恐れがあることを、専門家が警告しています。
米テレビ局ABC7は、ライブ留守番電話は被害者に、じっくり考えるべき事柄の決断を急かす危険があると指摘しています。
詐欺電話を防ぐアプリ会社「YouMail」のレックス・キリチCEOは、これまでは詐欺師が留守番電話を残しても、時間をかけて詐欺なのか、本物なのかを判断できたと前置き。
しかし、ライブ留守番電話の場合はiPhoneの画面に「あなたの口座から2,000ドルを送金しようとしています、これが間違いの場合は、1を押してください、そうでなければ、送金します」といったメッセージが表示されます。
これを読んでしまった人はタイムリミットが迫っていると焦り、相手が銀行だと信じて録音の途中で電話を取り、暗証番号やパスワードを教えかねないというわけです。
この機能を無効にしたい場合は、「設定」>「電話」>「Live Voicemail」からオフに切り替えます。
記事執筆時点では、「ライブ留守番電話」機能は日本では提供されていません(米国およびカナダで英語に限り利用可能)。とはいえ、日本向けの公式サポートページも用意されているため、リリース時には同じように注意したいところです。
Source:ABC7
via:PhoneArena