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2023/10/5 20:45

初の「AIオーブン」が英で登場! 3分で最高のステーキを作るのに酷評される理由は?

AIを搭載したグリル。英国のスタートアップが初めて開発したもので、わずか90秒で「完ぺきなステーキ」を調理できるとうたっています。AIを搭載することで、どんなことが可能になるのでしょうか?

↑本当に完ぺき?

 

オーストリアのスーパーでは、植物性原料を使い3Dプリントした「ビーガンサーモン」が販売され、イスラエルの企業は実験室で作られた3Dプリントの培養肉を開発するなど、進歩が目覚ましい近年の食品業界。そんななか届いたのが、今回のAI搭載型グリル「Perfecta」のニュースです。

 

これは、英・アストン大学工学部の卒業生が立ち上げたスタートアップが開発したもの。焼き過ぎて表面が乾燥してしまうことが多く、調理時間も長いという、従来のステーキの調理法に不満を感じていたことから、開発が始まったといいます。

 

ステーキを焼くときは肉から落ちた脂によって、庫内に煙が広がり、それによって肉が乾燥することから、「Perfecta」では、トースターでパンを焼くように肉を垂直に固定して焼きます。

↑ステーキを垂直に焼く

 

そして、このグリルの最大の特徴は「NeuralFire」と呼ばれるAIを搭載していること。機械のセンサーが、肉の厚みや大きさ、脂肪の量などを読み取り、あらかじめ登録した好みの調理法に合わせて最適な調理を実現するというのです。さらに、従来のガスバーナーでは、260~316℃程度の温度にしかなりませんが、最大900℃まで達するという赤外線バーナーを採用したことで、なんと90秒でステーキをベストな状態に焼き上げるというのです。

 

もちろん、鶏肉や魚、ピザなどの調理もできるPerfectaは、ステーキ好きの人にとって理想的なグリルと思えます。英国ではすでに予約可能で、2024年第3四半期には発売予定といいますが、価格はなんと3500ドル(約52万円※)です。

※1ドル=約148.5円で換算(2023年10月5日現在)

 

あまりにも高価なため、このニュースを読んだ人からは「そんな無駄な金があるなら、まともなステーキレストランに行く」「私は自分でステーキを完ぺきに調理できる」「ガスグリルを使うよ」「“AI”を付けるブームにのっているだけ」など、否定的なコメントがたくさん。機能に対して価格が見合っていないと思う人が多いようです。

 

仮にAIを搭載していたとしても、もう少し手ごろな価格でなければ、広く使われることは難しいのかもしれません。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Raising the steaks! World’s first AI-powered grill promises to cook the perfect steak in just 90 seconds – but it has an eye-watering $3,500 price tag. October 3 2023