情報番組などメディアやイベントへの出演、新作文房具のプロモーションなど、文房具業界で依頼が引きも切らない“文具ソムリエール”の菅未里(かん・みさと)さん。新商品からロングセラーまで文房具を知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れたお気に入りの文房具とは?
ボールペン慣れした現代人にこそおすすめのペン
デジタル化が進んでいる世の中ですが、ご祝儀袋やお礼状など手書きをするシーンはまだまだありますよね。特に、筆で書いたような文字で書くことがよしとされる金封は、自分の字に自信がない人にとってはハードルが高い! そもそも慣れない筆ペンをたった一回のご祝儀袋のためだけに購入し、結局納得がいく文字を書けずに残念な気持ちになったという人も少なくないでしょう。
今回おすすめする「筆タッチサインペン」は、私が友人に「筆で書いたような文字を書きたい」と言われた時には必ずおすすめする“名品”です。
一見よくあるサインペンのようにも見えるこのペンは、2011年に発売が開始された「筆タッチサインペン」。筆ペンではなく、「筆タッチ」のサインペンなので普段ボールペンを使い慣れた方でも使いやすいんですよ。
ぺんてる
筆touch サインペン 165円(税込)
筆touch サインペン 6色セットA/B/C 各990円(税込)
筆touch サインペン 24色セット 3960円(税込)
名前を書き比べてみると、筆タッチサインペンで書いた文字は強弱があり、ハネやハライなどが見えてどっしりとした印象があります。一方、サインペンは安定した筆記線ではありますが強弱は出ないため、ややのっぺりとした印象です。
秘密は、ほどよくしなるペン先
強弱がある文字が書ける秘密は、このペン先にあります。筆タッチサインペンはペン先の形が変わっていますよね。
筆タッチサインペンは、ペン先の黒い部分がほどよくしなるようにできています。
金封に名前を書く場合、筆で文字の強弱を出したいところですが、普段ボールペンになれているビジネスパーソンにとって柔らかい穂先をコントロールするのは簡単なことではありません。そこで“ほどよく”しなる筆タッチサインペンの出番です。
柔らかすぎず硬すぎないペン先なので、力を入れても文字が太くなりすぎてバランスが崩れることがなく、しかしハネやハライなど強弱がある文字を書くことができるのです。
文字の太さを調整できるので太い線と細い線どちらも書くことができます。会社の書類の直しや書き込みにも使えますよ。
ペン先を斜めにすることで塗りつぶしも簡単なので、文字だけでなくノートの隅に色を塗ってページの振り分けをする際にも使用できます。
付箋を付けるほどでもないけれど、後から見直すことがあるかもしれないというページに、目印として色を付けておきます。「アイデア」「TODO」などテーマごとに色分けした印をつけると、ページをめくった時に目的の場所を開きやすくなってさらに便利です。
ビジネスにも趣味にも対応する24色
2022年には新色6色が追加され、充実の全24色展開になりました。実用の黒と赤から使い始めて色を徐々に足していくもよし、セットでまとめ買いするもよし。また、お子さんのプレゼントにもいいですね。
セットはしまいやすいケースが魅力なので、私は黒と赤のばら売りをあらかじめ購入していましたが、24色セットも購入しました。書き残しておきたい思い出も、手帳にカラフルに残せそうです。