ファストフード店にあるドリンクサーバー。米国の店では、客がドリンクカップを持って自分で好きな飲み物を入れるセルフサービス式が一般的です。自由に何度もおかわりできるとあって自由度が高いのですが、最近発表された研究でドリンクサーバーから大腸菌などの細菌が検出され、衛生面に不安があることが明らかとなりました。
米・ロマリンダ大学医学部の研究チームは、カリフォルニア州南部のコーチェラ・バレーの地域でファストフード店にあるドリンクサーバーを調査。その結果、集めた72のサンプルのうち41%で細菌類を検出したのです。見つかったのは、大腸菌をはじめ、食中毒菌の1つであるリステリア菌や水まわりでよく見つかる緑膿菌など。
また、ドリンクサーバーの注ぎ口近くをぬぐった綿棒の80%、店の水道水の50%からも、同様の細菌類が検出されました。
実は、ファストフード店のドリンクサーバーでこのような細菌が見つかったのは、今回が初めてではありません。例えば、米国のマクドナルドでコークゼロを飲もうとした客がカップの底に小さな蛆虫を見つけたこともあります。ワシントン州のハンバーガーレストラン「フルーガルズ」では、アイスクリーム製造機が適切に洗浄されておらず、菌に汚染され、ミルクシェイクを飲んだ客の6人が入院して、そのうち3人が死に至っています。
そのため、今回の内容を発表した研究者は、カリフォルニアの一部地域だけで調査を行ったものの、「その地域だけで起きていることとは思えない」とコメント。
この指摘は、米国だけではなく日本を含め世界各国に対して、それとなく警戒感を漂わせているようにも思います。
【主な参考記事】
New Yorkl Post. Deadly ‘superbug’ bacteria detected in soda fountains: study. October 10 2023