今回は日本を代表するラージ級ミニバンのトヨタ・アルファード/ヴェルファイアをピックアップ。
※こちらは「GetNavi」 2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです
ラージ級ミニバン日本代表に相応しい完成度!
トヨタ
アルファード/ヴェルファイア
SPEC【ヴェルファイア Zプレミア(ガソリン・2WD)】●全長×全幅×全高:4995×1850×1945mm●車両重量:2180kg●パワーユニット:2393cc直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:279PS/6000rpm●最大トルク:43.8㎏-m/1700〜3600rpm●WLTCモード燃費:10.3km/l
パワーユニットは2種類
パワーユニットは、2.5lハイブリッドと2.4lターボの2種。後者はガソリンがハイオク指定なのが少し気がかりだが、長距離を走る機会が少ない人なら影響は少ないはず。
シートアレンジ次第で広さは十分
3列目シートを展開させるとさすがにミニマムなスペースだが、シートアレンジ次第ではボディサイズに相応しい広さも実現可能。床下にも大きな収納スペースが備わる。
一層ラグジュアリーな空間に変化!
インパネと前席回りは程度なタイト感を演出。プレミアムなセダンにも通じる上質感を誇る。ガラスルーフやオーバーヘッドコンソールなど、ラグジュアリーな装備も充実。
装備面と見た目で棲み分け!
ヴェルファイアと比較すると、アルファードの外観はフォーマルな仕立て。先代比では高級車らしい上品さも向上した。両者では装備面も差別化され、価格帯は540〜872万円となる。
快適性と使い勝手も申し分ナシ!
シートはたっぷりとしたサイズで座り心地も上々。左右スライドドア下には、機械式の格納式ステップが装備され乗降性を向上させるなど、使い勝手への細かな配慮も行き届く。
見た目に相応しい快適性
外観は、リア回りも華やかさを感じさせる仕立て。ボディサイドの造形も先代より大胆になった。その走りは2トン超えの巨体ながら十分な速さと快適性の高さが印象的だ。
見た目の質感はミニバンの域を超えた!
精悍な顔つきに代表される押し出しの強い佇まいは相変わらず。しかし、新型を前にして最初に気付かされるのは質感の高さに一層の磨きがかかっていること。そんな印象は、室内に入るとより鮮明になる。試乗車はヴェルファイアの一番ベーシックなガソリン仕様だったが、適度なタイト感を演出する前席回りはもはやミニバンというよりプレミアムなセダン級。3列目に至るまでゆったりとしたサイズのシートはナッパレザー仕立てで、座り心地もすこぶる良い。特にオットマン付きの2列目は、快適な空調システムやシェード付きガラスルーフの恩恵もあって、極上の居心地を実現している。
新型のエンジンは、2.5lガソリン+電気モーターのハイブリッドと2.4lガソリンターボの2本立て。車重は2WDでも優に2t超えとなるが、動力性能はガソリンターボでも何ら不足はなく、フル乗車の状態でもなければパワフルな感触すら実感できる。それを受け止めるシャーシは穏やかな味付けで、乗り心地は速度域を問わず快適。一方、高速域でも過不足のない安定性も兼ね備える。
見た目も含めて全方位的に進化した中身と同様、現状では価格まで大幅に高くなった点こそ気にはなる。だが、新型が先代と同じくラージ級ミニバンの決定版であることは間違いない。
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