英スコットランド議会のある議員が、iPadでデータローミング(海外滞在中に、現地の通信事業者のネットワークを使ってデータ通信を行うこと)を行ったばかりに、約1万1000ポンド(約200万円※)を自腹で支払うことになったと報じられています。
※1ポンド=約188円で換算(2023年11月14日現在)
マイケル・マシスン保健長官(スコットランド国民党所属の議員)は、2022年のクリスマス前後に家族でモロッコに1週間ほど訪れた際に、国会議員用のiPadでデータローミングを行い、その費用として約1万1000ポンドを請求されたとのこと。
マシスン氏がどのiPadを使っていたのかは不明ですが、モロッコに旅行する1年前に古いSIMカードを交換するように言われたものの、変更しなかったことが原因とされています。スコットランド議会が通信業者と交わした新たな契約に古いSIMカードが含まれていなかった模様。
BBCの報道によると、マシスン氏は自腹で払う決断は「あらゆる状況において正しいもの」だったと述べつつ、ローミング料金はモロッコ滞在中に行った仕事のためだと主張しています。
スコットランド保守党(野党)はマシスン氏にiPadを議会当局に引き渡し、ローミング料金が議会や選挙区関連の仕事に関連したものだったかどうかを調査するよう求めていたとのこと。しかし、ハムザ・ユーサフ首相は「正当な理由」であるため、マシスン氏が全額を支払う必要はないと述べていました。
結局、マシスン氏は議会で「この問題を、いかなる疑問の余地もなく解決するため」に全額を支払うと発言。野党が調査を求めたところ、マシスン氏は自腹を切って幕引きした形です。
BBCはこの1万1000ポンドという請求額は、スコットランド議会議員らの1年間の通信費を合計した額(2022年は9507ポンド〔約180万円〕)より多いとも指摘。私たちも海外でのデータ通信費にはくれぐれも気をつけたいところです。
Source:BBC
via:iMore