アップルはiOS 17.2 RCを開発者とパブリックベータテスター向けに公開しました。RCとは「公式配信前のリリース候補版」で、早ければ来週にも公式配信が始まることを意味しています(100%確実ではありませんが)。
この最終版ともいえるベータ版では、iPhone 13シリーズとiPhone 14シリーズの全モデルが、次世代ワイヤレス充電「Qi2」に対応することが明らかとなりました。
Qi2とは、アップルが提供したMagSafe充電技術をベースとしたもの。Qi規格を策定するWireless Power Consortium (WPC)は11月、モバイル製品の認証試験を完了したと報告し、年末に向けて対応製品が登場するとアナウンスしていました。
一般的にアップル製品は、新しい規格の採用に対しては慎重です。が、iPhone 15は最初からQi2に対応。自社技術のMagSafeを基礎としているため当然かもしれませんが、業界を驚かせました。
さてiOS 17.2 RCの公式リリースノートには、「iPhone 13および14の全モデルにQi2充電器をサポート」すると書かれています。過去モデルにまで遡って対応することは、少し意外な感もあります。
これは、iPhone 13や14がQi2規格の充電器で、最大15Wのワイヤレス充電ができることを意味していると考えられます。リリースノートにはワット数が確認できませんが、iOS 17.2が公式配信されれば、数日後には判明するでしょう。
これまでiPhoneでの15Wワイヤレス充電が可能なアダプタは、高価なMagSafe認定充電器のみで、安価な非認定製品は7.5Wに制限されていました。なぜMagSafe認定品が高くなるかといえば、アップルにライセンス料を支払う必要があるからです。
しかし、Qi2がMagSafeと同等の性能を持つことで、より手ごろな価格の製品を選べるようになります。
また、Qi2はAndroid端末にも対応しているため、iPhoneと同じワイヤレス充電アダプタの使い回しも可能。Qi2対応製品が登場するのはこれからですが、すでにAnkerなどが新製品を予告しており、楽しみに待ちたいところです。