ヘルスケア
2024/1/12 21:00

40男のオーラルケア入門! 歯科医師がオススメする手磨きサポートツール

むし歯や着色汚れ、口臭など、口腔内には様々なトラブルが潜んでいるが、治療が面倒だからと見て見ぬふりをしている人も多いのでは? 2024年も幕を開けたということで、改めて歯の健康について考えてみよう。

※こちらは「GetNavi」2023年12月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が解説します!

歯科医師
田中真喜先生

医療法人誠敬会 誠敬会クリニック 理事長。日本歯周病学会 歯周病専門医・指導医。歯周病・インプラントを中心に治療実績多数。

 

口腔トラブルの予防にはプラークや歯石対策が重要

脱マスク以降、男性も歯並びや歯の色、口臭を気にかける人が増え、歯科医院を受診する機会が増えています。特に口臭の原因は様々ですが、30〜40代の場合は忙しくて定期的なクリーニングに通えず、溜まった“歯石”が原因となっていることが多いです。

 

歯石とは、食べカスなどをエサとして繁殖した細菌の塊である“プラーク”が、唾液中のカルシウム成分とくっついて石灰化したもの。プラークや歯石は、むし歯や歯周病の原因にもなります。プラークは早いと1週間ほどで歯石になりますが、歯石は歯磨きでは除去できないので、プラークの段階で落とすことが大切。歯の表面を舌で撫でたときに、ネバついたりザラザラしたりしていればそれがプラークです。

オーラルケアを行うことは、“下顔面美容”にもつながります。下顔面美容とは、顔の下から3分の1、つまり口元や輪郭を美しくすることです。費用や手間がかかるホワイトニングや歯列矯正だけではありません。毎日の歯磨きを丁寧に行い、口内の清潔感を意識すると、自然と口周りに注目する機会が増えます。口角を上げて表情筋を鍛えたり、顔のむくみを取るマッサージをしたり、些細なことでも習慣化すると、下顔面の印象アップが期待できますよ。(田中)

 

GetNavi Salonメンバーに聞いた! 実践しているオーラルケア

口臭予防として、マウスウォッシュに加えて舌のケアをしています。NONIOの舌クリーナーと舌専用クリーニングジェルの組み合わせで、口臭の軽減を実感!(keitaroさん/45歳)

 

パナソニックのドルツ(電動歯ブラシ)、歯間ブラシ、消毒用のうがい薬を使っています。いまはchocoZAPで始まったホワイトニングサービスの利用を検討中!(シライシさん/47歳)

 

パナソニックのジェットウォッシャーで歯ぐきケアをしています。歯磨きでは取り切れない食べカスや歯垢が落ち、洗浄後のスッキリ感も心地良くてやめられません!(しょうさん/27歳)

 

イタリア製なのも魅力的なオーラルケア社のフロアフロスが、しっかり絡み取れてお気に入り。でも、何より歯医者の定期健診とクリーニングが大事だと感じています。(たもさん/35歳)

 

歯科医師 田中先生オススメの手磨きサポートツール

手磨きの場合、磨き方のクセや歯並びなどによって磨き残しが発生しがち。仕上げにフロスや歯間ブラシなどを使い、汚れをしっかり落とそう!

 

「歯間が狭い人はロールタイプのフロス、開き気味の人は歯間ブラシが最適。年齢が上がるほど歯ぐきが痩せて隙間ができやすく、そこに残った歯垢がむし歯の発生原因になります」(田中先生)

 

【その①】柔らかなナノクレンジング水流でやさしくかつ高い洗浄力を実現

パナソニック
ジェットウォッシャー ナノクレンズ EW-NJ80

新技術「ナノクレンジング水流」を搭載。従来モデルよりも柔らかい水流で歯ぐきに負担をかけず、歯周ポケットや歯間の汚れ、ネバつく歯垢をやさしくかつ強力に洗浄する。歯垢除去率は99.9%。

 

↑水流内に作られた無数の微細な水滴と、その中に含まれるナノサイズの気泡が弾ける力で洗浄。強い刺激が苦手な人でも使いやすい

 

<IMPRESSION>

水流の強さや勢いによる刺激がないのに、歯間までしっかり洗浄できます。水圧レベルを強弱させて水流のテンポを作り、ノズルの歯間移動のタイミングを知らせてくれる「歯間ガイドモード」も便利!(編集部)

 

【その②】ロールタイプのフロスの習慣化をサポート!

カンミ堂
フロスペン

市販のフロス糸をセットして使うサポートツール。指で扱うのにコツが必要なロールタイプのフロスでも、簡単に操作できて習慣化につながる。パーツを外して折りたたみ、コンパクトに携帯可能だ。カラーは3色展開。

 

↑細身のヘッド部分からフロスを引き出し、頬側に挿し入れて動かす。指では届きにくい奥歯の歯間もラクにフロスを通せる

 

<IMPRESSION>

ロールタイプのフロスはホルダータイプと比べ、歯と歯ぐきの間の歯垢除去に効果的。本品にセットすれば、指よりもスムーズに操作でき、清掃効率もアップ! フロス初心者でも手軽にケアできます。(編集部)

 

【その③】歯ぐきのマッサージもできる高密着クリーム

花王
ピュオーラ36500 薬用ハグキ高密着クリームハミガキ

歯ぐきのマッサージもできる、ねっとりとしたクリーム処方。抵抗力を高めるBGAが歯ぐきに密着し、じっくりと効いて歯周病を防ぐ。1450ppmの高濃度フッ素配合でむし歯も予防。容器には、日本初のつけかえ式を採用している。

 

↑容器は持っても置いても出しやすいポンプタイプ。軽い力で量を調節でき、歯間ブラシやタフトブラシにものせやすい

 

【その④】耐久性と操作性が高くブラシのサイズ展開も豊富

ライオン歯科材
DENT.EX歯間ブラシ

耐久性が高くて折れにくい超合金SAワイヤーを採用。ワイヤーを曲げずに歯間に挿入できる110度アングルと、ペングリップが可能で持ちやすい85�のハンドルにより、高い操作性を実現している。サイズ展開が豊富で、あらゆる歯間に対応。

 

↑ブラシのサイズは4S(赤)からLL(グレー)まで7種類と豊富。歯間の幅に合ったサイズでケアできるのが魅力だ

 

田中先生に聞いた歯ブラシとハミガキの選び方

歯ブラシ

歯ブラシはこの4つのポイントに加え、定期的な交換も大切。歯ブラシを真うしろから見て、ヘッド部分よりも外側に毛先が広がっている場合は早めに交換しよう。

①ヘッドがコンパクト

ヘッドが大きいと細かな部分に毛先が届きにくく、磨き残しが起こりやすい。奥歯や歯の裏側にもしっかり届くコンパクトなサイズを選ぼう。

 

②ブラシの硬さは「ふつう」

ブラシが柔らかいと清掃効率が落ち、硬いと歯ぐきを傷つけやすい。歯ぐきが弱く、柔らかめしか使えない人を除き、「ふつう」がベストだ。

 

③ブラシの先端がフラット

山型カットのブラシのほうが歯にフィットしやすいイメージだが、ゴシゴシ動かすと短い毛は隙間に届かず、清掃効率が下がってしまう。

 

④雑菌が繁殖しづらい素材

一般的な人工毛のブラシであれば特に問題なし。豚毛などの天然素材は、水分を吸収して雑菌が繁殖しやすいので注意が必要だ。

 

ハミガキ

主な効果は着色予防や爽快感で、必須のアイテムではない。使うとスッキリするが、汚れが落ちているとは限らないので、丁寧なブラッシングを心がけよう。

①フッ素入り

フッ素は歯から溶け出したカルシウムなどの再石灰化を助け、歯の修復を促進。歯が強化されて酸で溶けにくくなり、むし歯の進行や発生を防ぐ。

 

②顆粒が含まれていない

顆粒が歯ぐきの中に入り込んでしまうなど、トラブルにつながる可能性があるため避けたほうが無難だ。顆粒の有無はパッケージを要確認。