頑張った自分を労う一日終わりの晩酌タイム。おいしいお酒に心地よい音楽、加えて“あるもの”を取り入れるだけで、自宅が最高のヒーリング空間に変わるとInstagramでいま話題だ。その名も「夢淡灯(ゆめあんどん)」。産みの親であるHikUの畠中俊介さんに話を聞いた。
職人も悲鳴をあげるほど、細部までこだわり抜いた逸品
「夢淡灯(ゆめあんどん)」は、滋賀県長浜市を中心にアウトドア×地方創生をテーマとした商品を生み出しているクリエイター集団「HikU(ハイク)」のメンバーの一人・畠中俊介さんによって発案された。
「子どもと一緒に神社に行ったときに見かけた提灯から、インスピレーションを受けました。曲がりなりにも木工を得意としているクリエイターとしては、なんとしても自分の手で作りたい。そう思って何度もデザインを引き直し、数えきれないほど試行錯誤を繰り返して、ようやく完成したときには3年の月日が流れていました」(畠中さん)
試作品が完成してからも、商品化への道は難航した。
「何人もの職人さんに直接お願いをしに行ったのですが、あまりの細かい仕様に、数を作るのは難しいと言われてしまって。特に、光の落ち方を再現するのが非常に困難だと。もうどうしようもないかと諦めかけていたとき、偶然見つけた建具屋さんに飛び込んで話をしたところ、『すごくいい商品だ! ぜひ作ってみたい』と言ってくださったんです」(畠中さん)
畠中さんの熱い想いで完成した「夢淡灯(ゆめあんどん)」。そのこだわりを一つひとつ見ていこう。
【こだわり①】2mm厚の木材を組み上げて作り上げた造形美
まず目を引くのは、多くの職人たちも匙を投げたというほど繊細なデザイン。接着剤などは一切使用せず、厚さわずか2mmの木材を巧みに組んで仕上げている。さらに、木目が美しくない木材は使わないという徹底ぶり。
「持ち上げると、それぞれのパーツが支え合って、提灯の形になるのが特徴。ゆっくり上げると木と木がうまく組み合わないときがあるので、思い切って一気に持ち上げることがコツです」(畠中さん)
↑意匠登録もされている見事なデザイン。カラカラカラという木が組み合う音が心地よく、何度も持ち上げておろして……と繰り返したくなる
【こだわり②】無機質なLEDランタンが、温かみのある光にチェンジ
飾っておくだけでもインテリアとして素敵だが、LEDランタンを内側にセットすると、えもいわれぬ美しい光を放つ。
「ラインナップは、樹齢300年の歴史がある吉野杉を使用した『淀(よど)』と、人気が高いウォールナットを使用した『初(はつ)』の2種類。ここにまもなく、木曽檜を使い、レーザー加工を加えた『江(ごう)』が仲間入りします。お気づきかもしれませんが、長浜に所縁のある浅井三姉妹から名前を取りました」(畠中さん)
なお、「夢淡灯(ゆめあんどん)」には「you, me and one」という英字表記が添えられている。あなた(you)と私(me)を暖かく灯す光、そしてさらに多くの人たち(and one)を灯す光に……なんとも憎いネーミングだ。
【こだわり③】持ち運びやすく使いやすい。キャンプでも重宝!
「夢淡灯(ゆめあんどん)」は、それぞれの木材を使った木の箱に収納されている。
「もともとはキャンパーの方に使ってもらおうと作ったので、持ち運びしやすい形状にした点もこだわりです。自宅や車内などに収納しやすいので、喜ばれています」(畠中さん)
また、一般的なLEDランタンの多くに対応した作りである点もポイントだ。
「LEDランタンの持ち手の部分が『夢淡灯(ゆめあんどん)』の上部におさまるサイズであれば、どんなものでも対応できます。最近は防災用としてもLEDランタンの需要が高まっているので、多くの家庭で使っていただけるのではないでしょうか」(畠中さん)
何気ない時間がかけがえのないひとときに
実際に、筆者も「夢淡灯(ゆめあんどん)」の光を堪能してみた。
畠中さんから聞いていた通り、柔らかな光が周囲に広がる。内側から外側への光の透け方や、落ち方が絶妙だ。音楽もかけず、ぼーっと光を見つめながらビールを飲む……なんたる贅沢な時間だろうか。ほんの10分でも、かなりのヒーリング効果だった。
さらに、古来より、足元を照らすだけでなく目的地にいざなうためのツールとして用いられてきた行燈。「夢淡灯(ゆめあんどん)」を見つめていると、畠中さんの情熱と柔らかな光が掛け合わさり、自分の中の迷いに対してそっと背中を押してくれる、そんな感覚にも陥った。
あなたもぜひ、極上のリラックス時間をぜひ味わってみてはいかがだろうか。
【商品詳細】
■サイズ:収納時/縦20.8㎝、横20.8㎝、高さ3㎝、開いている時/縦20.8㎝、横20.8㎝、高さ12㎝
■価格:HikU公式Instagramにお問い合わせください