年末年始に使う大量の食材をストックし、または作った料理を保存するには、大容量冷蔵庫が便利。特に大手メーカーのハイエンドモデルは大容量なうえ、「真空チルド」や「微凍結パーシャル」といった食材の鮮度を保つ先進技術を搭載しており、年末年始の食品をおいしく保存するのに重宝します。そこで今回は、パナソニック、三菱電機、日立の最新ハイエンド冷蔵庫3機種をピックアップし、その性能をチェック。いったいどれが「買い」なのか、家電コーディネーター、戸井田園子さんの解説とともにガイドしていきます!
冷蔵庫その1
3色のLED光を当てて野菜のビタミンCを増やす野菜室を新搭載
三菱電機
置けるスマート大容量
MR-WX70A
実売価格44万8940円
LED照射で野菜内のビタミンC量を増やす「朝どれ野菜室」を搭載。通常のチルドより温度を下げて鮮度を維持する技術を採用しています。
【ココがポイント!】
赤・青・緑のLED光の点灯・消灯で野菜の光合成を活性化。ビタミンCの量を約23%向上させます。
独自の気流制御で約-3℃~0℃でも食品を凍らせない保存室を装備。肉や魚などを傷みにくくします。
瞬冷凍室を「切れちゃう瞬冷凍」に設定可。約-7℃で凍らせる技術で肉も凍ったまま切れます。
【4項目でジャッジ!】
鮮度維持機能4.5/5 野菜保存機能5/5 独自機能5/5 メンテナンス性4.5/5
-3℃~0℃で、凍らせず生の状態で鮮度を長く保つ技術が優秀。製氷の給水経路まですべて丸洗いできるのもうれしいです。「野菜室は、他社が生長を止めて鮮度を維持するのに対し、生長(光合成)を促進している点がユニークですね」(戸井田さん)
冷蔵庫その2
微凍結パーシャルの技術が進化し生鮮食材も常備菜も1週間長持ち
パナソニック
パーシャル搭載冷蔵庫
NR-F672WPV
実売価格44万6420円
パーシャルの冷却速度が上がり、鮮度がさらに長持ち。野菜室全域での湿度制御とナノイー放出で野菜の新鮮さをキープします。
【ココがポイント!】
シャワー冷却とアルミ冷却プレートで食材表面を素早く微凍結に近づけて酸素の侵入を防止。常備菜の保存に便利です。
野菜室上段ケースに乾燥を防ぎ湿度を保つ構造を採用。下段に加え上段でも野菜の鮮度を維持できます。
冷蔵やチルドより低温の約-3℃でのパーシャルは、肉じゃがなど常備菜も1週間長持ちさせます。
【4項目でジャッジ!】
鮮度維持機能4/5 野菜保存機能4.5/5 独自機能4/5 メンテナンス性4.5/5
微凍結パーシャルの冷却速度アップと庫内全体で湿度を制御する野菜室で、食材の保鮮性能が進化しています。「通常のチルドより温度を下げて鮮度を維持する技術を採用。常備菜が1週間保存でき、食材が微凍結のままサクッと切れるのが便利です」(戸井田さん)
冷蔵庫その3
チルド室と野菜室に加え冷凍室にも進化した鮮度維持技術を投入
日立
真空チルド WXシリーズ
WX7400G
実売価格46万2100円
「真空チルド」など独自技術で、チルド・野菜・冷凍の鮮度を保つ。製氷室を含め合計212ℓの大容量冷凍室を装備する。
【ココがポイント!】
冷凍室下段にある最上部のトレイに、大型アルミトレイを採用。食品を重ねずにたくさん急冷凍できます。
野菜室のプラチナ触媒がエチレンガスやニオイ成分を分解。野菜を眠らせ鮮度をキープします。
チルド室内は約0.8気圧に保ち、食品の酸化を抑制。肉や魚の鮮度を損なう酵素の働きも抑えます。
●機能解説画像3枚はR-XG6700Gです
【4項目でジャッジ!】
鮮度維持機能5/5 野菜保存機能4.5/5 独自機能5/5 メンテナンス性4/5
庫内の酸素を減らして酸化を防ぐ真空チルド、プラチナ触媒と鮮度キープ力の高い独自機能を搭載。汚れを拭き取りやすい強化処理ガラスの棚も魅力的です。「特にチルドの性能では、日立が抜きん出ている印象です」(戸井田さん)
PROFILE
家電コーディネーター 戸井田園子さん
テレビや雑誌など様々なメディアで活躍。ユーザー目線に立った製品レビューで厚い支持を集めています。