Apple(アップル)が電気自動車の開発プロジェクトを中止したことが、Bloomberg(ブルームバーグ)により報じられています。
Appleが電気自動車(あるいは自動運転車)を開発していることは2014年から継続的に報じられており、革新的な「Apple Car(仮称)」の登場が期待されていました。一方で、今年1月にはプロジェクトがスケールダウンされ、早ければ2028年には車両が発売されるとも伝えられていました。
今回のBloombergの報道によれば、Appleは10年以上前からApple Carの開発に取り組み、数百万ドル以上をプロジェクトに投じたものの、事業が成立しないと判断。同社で最高執行責任者(COO)をつとめるJeff Williams氏が約2000人の従業員に対し、プロジェクトの中止を伝えたというのです。
これによりApple Carの開発は終了し、同プロジェクトに関わっていたメンバーはAppleの人工知能部門に移り、AIチームのJohn Giannandrea氏の下でジェネレーティブ(生成)AIに取り組むことになります。また、ハードウェアエンジニアやカーデザイナーにたいしては、配置転換やレイオフが予定されています。
紆余曲折を経て、残念ながら世に出ることはなかったAppleの電気自動車プロジェクト。その問題点はコンセプトの不明瞭さだとも、あるいはリーダーが何度も交代させられたのが原因だとも噂されています。Apple Carの人員が人工知能部門にに再配置されるのは、AI全盛な世相を反映しているともいえそうです。