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2024/7/15 20:00

「頼りきっちゃダメ!」と思わず自分に喝を入れた…話題のAIボイスレコーダー「PLAUD NOTE」を手放せなくなる理由

たとえば会議の議事録。会議中にメモをとる、もしくはボイスレコーダーで録音をし、PCに保存。できるビジネスマンであればここで、Wisperを起動し、文字起こし、さらに今や業務効率化に欠かせないChatGPTを使って要約という段階を踏んでいたのではないでしょうか?

 

上で列挙したタスクをワンタッチ&アプリで即管理できてしまう、ChatGPT-4o連携AIボイスレコーダーが存在するのです。その名も「PLAUD NOTE(プラウドノート)」。

 

2023年6月にアメリカでの発売開始以来、全世界で10万人以上のユーザーから愛され、同年10月には日本のMakuakeにて販売を開始。わずか2か月間で1万人ユーザーと2億7千万円を獲得。多くのビジネスマンの注目を集めているボイスレコーダーなのです。

 

今回はライターを生業としている筆者が、PLAUD NOTEの実力をチェックした様子をお届けします!

↑PLAUD NOTE付属品:マグネットケース、専用充電ケーブル、TSB TypeA to C変換 価格2万7500円(税込)

 

使い始めまでたったの数分! ITリテラシーが低くても簡単に操作可能

↑本体サイズ8.56cm×5.41cm ×0.29cm、重量約30gと軽量

 

まずはスマートフォンに「PLAUDアプリ」をダウンロード。このアプリ上で文字起こしと要約、共有や転送まで行います。アカウントを作成後、アプリ左上にある「接続する」をタップし、BluetoothをONにします。ここまでたった数分でスタンバイはOKです。

↑録音が開始されると、LEDインジケーターが赤色に点灯

 

録音モードは2種類。本体上部の真ん中にあるスライドを上にすると通話録音モード(赤色)、下にすると通常録音モードです。モードを選び、本体上部の右上のボタンを1秒長押しすると1回振動し、録音がスタート。再度、ボタンを1秒長押しすると2回振動し、停止になります。

↑通話録音モードを使うときは、スマートフォンにピタっと貼り付けて使用

 

同梱されているMagsafe対応の専用マグネットケースでスマートフォンの裏側に貼り付けるだけで、音声をクリアに録音してくれます。

 

大人数での会議や外での会話はどうしても雑音が入りがちですが、本機はAIノイズキャンセル機能を搭載。試しに100人ほど入れる会議室で、真ん中よりやや前よりから録音したところノイズはほぼ削減され、さほど大きな声で話をしていなかったにも関わらずクリアに録音できていました。録音機能はかなり優秀だといえます。

 

ここまでは現状のボイスレコーダーでも可能なレベルですが、PLAUD NOTEの実力はここから!本体は録音するだけで再生機能などはないので、先述したPLAUDアプリを起動します。

 

文字起こし~要約、マインドマップまで即時作成!

PLAUD AIアプリを起動し、左上の「接続する」ボタンをタップ。本体の画面が現れ、もう一度「接続する」をタップすると瞬時に録音ファイルが転送されます。1時間程度の録音であれば数分でアップロード完了。

↑生成ボタンを押すと録音言語の設定に続き、要約テンプレートを選択。用意されているテンプレートはなんと15種類

 

言語と要約テンプレートを選択し、あとは生成AI任せ。1時間程度の録音であれば文字起こしと要約、マインドマップまでなんと約5分。これはもはや感動レベル。

 

文字起こしの精度は名前などの間違いはあれど感覚的には90%の再現率。新聞で使用されている漢字であればほぼ間違いはありません。しいていえば、植物の品種など、特にカタカナ名は少し弱いかもしれません。ですが、滑舌の問題もあるので気にならないレベルです。

 

要約に関してはAIの性能によりけりな部分があるため、やはり手直しは必要。とはいえ、骨組みは作ってくれるので大助かり。完璧な議事録作成までいかないにしろ、自分の頭の整理ぐらいで使うときであれば完璧といっても過言ではありません。

 

要約やマインドマップはAIが学習すればするほど精度があがっていくので今後は期待しかないですね!

 

PLAUD WEBであれば要約の編集管理が可能

↑録音データのほか、文字起こし、要約、マインドマップは、テキスト、ワード、PDFなどの形式でエクスポートが可能。要約に関しては、別の形式で再要約も可能

 

議事録をメンバー内で共有するとなれば、それなりに手直しは必要になってきますよね。そうなってくるとやはりPC作業のほうがはかどる…という声にこたえて、2024年5月に待望のWEB版のPLAUD WEBがリリースされました。

 

PLAUD WEBにアクセスし、アプリのIDとパスワードを入力してログイン。アプリ側の右下にある“MY”をタップ→PLAUD CLOUD→このPLAUDアプリを同期するをオンにすれば、PLAUD WEBにデータがすべてアップロードされます。

 

WEB版では要約をその場で編集できるのがポイント。テンプレートに必要な情報が入ってないと“●●を入れてください”と指示が出るので、埋めていきつつ、読み直して追記していくと、あっという間に議事録完成。一から書くよりもかなり時間短縮が可能でした。

 

また、WEB版であればフォルダごとの整理なども簡単にできるので、アプリと一緒に使うことで生産性はかなりあがるはず!

 

Claude 3.5 Sonnetが利用できるプロプラン

本体価格は通常のボイスレコーダーに比べるとお高めの2万7500円(税込)ですが、毎月300分のGPT-4oの文字起こしと要約(PLAUD AI スタータープラン)が含まれています。しかし、300分はたったの5時間。会議は大体1時間のため、5回使ってしまえば終わり。しかも「PLAUD AI スタータープラン」は要約テンプレートが一部使えません。

 

そこで、もう手放せない! 毎日でも使いたい! という方には「月額プロプラン」がおススメ。月額1980円で、GPT-4oの文字起こしと要約が毎月1200分利用できます。さらに、専門領域の報告書やディスカッション、講演などのプレミアム版の要約テンプレートの利用も可能。プロプランの年間であれば、年間1万2000円、月額換算で1000円! 手放せない相棒となってしまった方は年間プラン必須です!

 

さらに2024年7月2日から、「プロプラン」で使える15種類のテンプレートのうちの一つ、自分でカスタマイズできるカスタムテンプレートを作成する際、GPT-4oに加え、話題のClaude 3.5 Sonnetの両方から選択できるようになりました。Claude 3.5 Sonnetを実践で試せる絶好のチャンス。

 

まとめ

今までは、ボイスレコーダーに録音→PCに保存→Wisperを使って文字起こし→ChatGPTを使って要約と、手順を踏んで作業をしていたものが、たったワンタッチですべて解決してくれるのはもはや革命的。一度使ったら二度と手放せない、いや手放さない、頼もしいアシスタント、それがAIボイスレコーダー「PLAUD NOTE」なのだと思いました。本機があるだけで仕事の効率が爆上がり中の筆者。ビジネス利用としてだけでなく、ふっと浮かんだアイデアを録音して、マインドマップに仕上げてもらったり、家族会議を録音して、見える化して遊んでみたりと使い方は千差万別。

 

ただ、最新AIによって、楽にはなるものの便りきってはいけません。自分自身の戒めのために最後に一言。

 

「AIにおんぶにだっこではなく、きちんと主観をいれることを忘れないようにしよう!」