2024年7月1日、auの新プラン「スマホスタートプランベーシック 5G/4G」がスタートしました。ケータイからスマホに乗り換える人、または22歳以下でスマホを新規契約する人向けのプランで、既存のプランよりもデータ容量が大容量になったことが特徴です。
本記事では、auの新プランを解説するとともに、親世代に多い「ギガは小容量でいいけれど、かけ放題のオプションはつけたい」というニーズに応えるには、どのキャリアやプランが良いのかを比較検討していきます。
auのスマホスタートベーシック 5G/4Gは30GBの大容量が特徴
はじめに、auが7月1日に新しく始めたスマホスタートベーシック 5G/4Gをチェックしてみましょう。
プラン名 | スマホスタートプランベーシック 5G/4G |
データ容量と月額料金 | 30GB:5203円 |
割引 | ・auスマートバリュー:永年-550円 ・家族割プラス:3人以上で永年-550円、2人で永年-220円 ・au PAY カードお支払い割:永年-187円 ・スマホスタート1年割:翌月から1年間-1188円 ・スマホスタート1年割ベーシック(U22):翌月から1年間-550円 |
割引適用時 | ・22歳以下:2178円(1年間のみ、2年目以降は3916円) ・23歳以上:2728円(1年間のみ、2年目以降は3916円) |
通話定額オプション (国内通話24時間無料) | ・通話定額2:1980円 ┗通話定額割60:-1100円 |
割引適用かつ通話定額オプション適用(60歳以上) | 3608円(1年間のみ、2年目以降は4796円) |
※価格は税込(以下同)
スマホスタートプランベーシック 5G/4Gは前述のとおり、ケータイからスマホに乗り換える人、または22歳以下でスマホを新規契約する人向けのプランです。本プランの大きな特徴は、月間データ容量が30GBと大容量であること。そして、22歳以下への割引が手厚くなっていることが挙げられます。各種割引を最大限に適用できれば、1年間限定で月30GBを2178円で使えるので、非常にお得なプランと言えるでしょう。
また、このプランには60歳以上なら通話オプション代金が1100円割引となる「通話定額割60」を適用できることも特徴。通話を多用する親世代のユーザーが使ってもお得なプランとなっています。
auだと小容量プランも用意
一方、月30GBという大容量プランのため、あまりデータを使用しないシニア世代は持て余してしまいます。その場合、小容量プランが選択肢にあがります。
プラン名 | スマホスタートプランライト 5G/4G | スマホミニプラン5G/4G |
データ容量と月額料金 | 4GB:2453円 | ・~1GB:3465円 ・~2GB:4565円 ・~3GB:5665円 ・~4GB:6215円 |
割引 | ・au PAY カードお支払い割:永年-187円 ・スマホスタート1年割:翌月から1年間-1188円 | ・auスマートバリュー:永年-550円 ・家族割プラス:3人以上で永年-550円、2人で永年-220円 ・au PAY カードお支払い割:永年-187円 |
割引適用時 | 1078円(1年間のみ、2年目以降は2266円) | ・~1GB:2178円 ・~2GB:3278円 ・~3GB:4378円 ・~4GB:4928円 |
通話定額オプション(国内通話24時間無料) | ・通話定額2:1980円 ┗通話定額割60:-1100円 | ・通話定額2:1980円 ┗60歳以上の通話割引:なし |
割引適用かつ通話定額オプション適用(60歳以上) | 1958円(1年間のみ、2年目以降は3146円) | ・~1GB:4158円 ・~2GB:5258円 ・~3GB:6358円 ・~4GB:6908円 |
auには既存の小容量プランとして、ケータイからの乗り換えおよび22歳以下の新規契約者のみが使える「スマホスタートプランライト 5G/4G」と、誰でも契約可能な「スマホミニプラン 5G/4G」の2つがあります。
どちらも月間データ量が4GBなので、あまりデータを使用しないシニア世代にはちょうどいいプランと言えるでしょう。
ただし、後者のスマホミニプラン 5G/4Gには「通話定額割60」を適用できないことに要注意。通話オプションを適用させた場合の月額料金に大きな違いが生まれます。
60歳以上が優遇されるプランを4つピックアップ
プライベートで音声通話を多用する人の場合、LINE通話や、楽天モバイルがリリースしている「Rakuten Link」など、インターネット回線を用いた音声通話を使って節約をしているケースが多く見られます。
一方、シニア世代の場合、音質の良い電話回線を用いた音声通話への支持が根強く、定額通話オプションに人気が集まっています。
auの場合は60歳以上に適用できる通話オプション割引がありますが、ほかのキャリアの対応状況はどうなのでしょうか? ここでは60歳以上が優遇される4つのプランをピックアップして解説します。
ケータイからの乗り換えなら有力な候補となるソフトバンク
ソフトバンクにも、auと同様にケータイからの乗り換えや22歳以下の新規契約者が加入できる「スマホデビュープラン+ライト(4GB)」と「スマホデビュープラン+ベーシック(20GB)」の2つがラインナップしています。
このうち親世代のスマホプランにおすすめしたいのは、スマホデビュープラン+ライト(4GB)です。
プラン名 | スマホデビュープラン+ライト |
データ容量と月額料金 | 4GB:2266円 |
割引 | 1年おトク割:翌月から1年間-1188円 |
割引適用時 | 1078円(1年間のみ、2年目以降は2266円) |
通話定額オプション(国内通話24時間無料) | ・定額オプション+:1980円 ┗60歳以上通話おトク割:永年-1100円 |
割引適用かつ通話定額オプション適用(60歳以上) | 1958円(1年間のみ、2年目以降は3146円) |
こちらは、auのスマホスタートプランライト 5G/4Gとほぼ横並びの内容と価格です。60歳以上が使える通話オプション割引も用意されており、通話定額オプションをつけた場合の料金は月額1958円で、auとまったく同じ金額となっています(2年目以降は3146円)。
ケータイからの乗り換えならば、auと並んで有力な選択肢となるプランといえます。
2年目以降もお得なワイモバイル
ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルにも、60歳以上で通話オプションが永年1100円割引になる「60歳以上通話ずーっと割引キャンペーン」があります。
月間データ容量4GBの「シンプル2S」と組み合わせれば月額1958円で、au・ソフトバンクと同じ月額料金となります。しかも、auとソフトバンクは最初の1年間のみの価格で、2年目からは価格が上がりますが、ワイモバイルはずっとこの価格で使えるのでお得です。
また、家族で加入すれば2台目以降の料金が安くなる割引もあるので、家族で契約をまとめる場合はワイモバイルがおすすめです。
プラン名 | シンプル2S |
データ容量と月額料金 | 4GB:2365円 |
割引 | ・おうち割光セット(A):永年-1100円 ・PayPayカード割:永年-187円 ・家族割引サービス:2台目以降永年-1100円 |
割引適用時 | 1078円(おうち割光セットとPayPayカード割を適用) |
通話定額オプション(国内通話24時間無料) | ・スーパーだれとでも定額+:1980円 ┗60歳以上通話ずーっと割引キャンペーン:永年-1100円 |
割引適用かつ通話定額オプション適用(60歳以上) | 1958円 |
月額1870円とかなりお得なUQモバイル
auと同系列のUQモバイルにも永年1100円割引となる「60歳以上通話割」が提供されています。
通話メインの高齢者におすすめしたいのは、1GB・15GBの2段階料金となっている「トクトクプラン」。自宅インターネットとのセット割引である「自宅セット割」などを適用したうえで1GB未満に抑えれば、月額990円で済ませることができます。
これに、60歳以上の人が「通話放題」を追加しても、月額料金は1870円とお得な価格水準になっています。
プラン名 | トクトクプラン |
データ容量と月額料金 | ・~1GB:2277円 ・~15GB:3465円 |
割引 | ・自宅セット割:-1100円 または 家族セット割:-550円 ・au PAY カードお支払い割:-187円 |
割引適用時 | 990円(~1GBで、自宅セット割とau PAY カードお支払い割適用) |
通話定額オプション(国内通話24時間無料) | ・通話放題:1980円 ┗60歳以上通話割:永年-1100円 |
割引適用かつ通話定額オプション適用(60歳以上) | ・~1GB:1870円 ・~15GB:3058円 |
割引を適用しなくてもかなり安価なイオンモバイル
MVNOであるイオンモバイルには、60歳以上を対象とした「やさしいプラン」が用意されています。1~10GBまで1GB刻みでデータ容量を選べるほか、夫婦2人で加入すれば容量をシェアすることもできるという自由度の高さが魅力です。
また、本記事で取り上げた他社のプランは、自宅インターネットとのセット割や家族割引などを適用できないと割高になってしまいますが、イオンモバイルの場合は割引を適用しないでも安価なことが特徴です。
さらに、60歳以上なら、24時間かけ放題の「イオンでんわフルかけ放題」が440円割引の1210円で利用できることもポイント。
1GBプランと組み合わせたときの価格は月額1848円で、今回紹介したプランの中でもっとも安い価格となっています。
プラン名 | やさしいプラン |
データ容量と月額料金 | 1GB:638円 |
割引 | なし(夫婦2人でシェアするプランあり) |
割引最大適用時 | 638円 |
通話定額オプション(国内通話24時間無料) | ・イオンでんわフルかけ放題:1650円 ┗契約者本人が60歳以上の場合:永年-440円 |
割引適用かつ通話定額オプション適用(60歳以上) | 1GB:1848円 |
店舗サポート体制も要チェック
ここまで解説してきたとおり、多くの事業者が60歳以上のユーザーに対する通話割引を用意しており、小容量プランに24時間かけ放題オプションをつけても、60歳以上なら月額2000円未満に抑えることが可能です(auとソフトバンクは1年間のみ)。
ただし、自宅インターネットとのセット割引や家族割引を使えない場合は割高となることが多いので、各種割引を適用させなくても安価なイオンモバイルが価格面では有利といえます。
ほかのMVNOにも、これらと同等の金額またはより安い金額で「小容量+通話し放題」にできるプランはありますが、親が使うスマホであることを考えると、店舗における対面サポートの有無も重視すべきでしょう。
その点、本記事で紹介した事業者はすべて実店舗を全国各地に展開しているため、離れた場所に暮らす親も安心できる選択肢となるはずです。