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2024/7/30 10:30

AndroidからiPhoneへの乗り換え率、過去5年で最高水準! アップルが喜べないわけとは?

市場調査会社CIRPは先日、米国で最新のiPhone 15シリーズの売れ行きが、同時期のiPhone 14シリーズを下回っているとの報告を発表しました。それに続き、新たに「AndroidユーザーがiPhoneに乗り換える比率が高くなっている」とのレポートを公開しています。

↑乗り換え増加の裏には…

 

最新のデータによると、2024年6月に新品のiPhoneを買った人々のうち元Androidユーザーの割合は、過去5年で最高の17%に跳ね上がったとのこと。

 

これはアップルにとって朗報のようですが、実はiPhone 15の売れ行きが弱い原因かもしれないとCIRPは指摘しています。

 

なぜなら、Androidユーザーは安い価格でiOSを使えるデバイスに興味があり、最新かつ最高のiPhoneは必要ないからです。現在のiOS 17はiPhone 14シリーズやiPhone SE(第2世代以降)といった少し古いモデルでも使用可能。乗り換え組は、そうした安いiPhoneで済ませる傾向があるというわけです。

 

CIRPは、Androidからの乗り換えの増加が「iPhoneの売り上げが全体的に弱い」ことと相関していると分析しています。その理由は乗り換え組が多いほど、すでにiPhoneを持っているユーザーが買い換える割合が少なくなることを意味するからです。

 

新たなiPhoneが出るたびにアップグレードするファンが多いことが、これまでのアップルの強みでした。AndroidからiOSへの乗り換え率が高い=旧iPhoneから最新iPhoneへの乗り換えが低調になっているという論理です。

 

アップル独自の生成AI「Apple Intelligence」も、当初は米国の英語ユーザーしか使えないため、iPhone 16シリーズの売上増につながらないとの予想もあります。それが正しければ、来年もAndroidからiPhoneへの乗り換え率はますます高まるのかもしれません。

 

Source: CIRP
via: 9to5Mac