新年を迎えたこの時期、4月からの新年度に向けて転職を考えている人もいるのではないないでしょうか? しかし、すぐ辞めるよりキャリアアップの資格を取ってからのほうが転職の成果は上がりやすいもの。
そこで、通信教育大手のユーキャンが発表した「2017年最も武器になる資格ランキング」をもとに、キャリアアップに役立つ資格をチェックしてみました。同社の調査によると、採用担当者の75%が採用を判断する際に資格を重視したことがあると回答しています。
■調査概要
調査名:2017年のトレンド予測と資格取得に関する意識調査
調査対象:①20代~40代のビジネスパーソン 996名(男性498名、女性498名)、②20代~40代の採用担当者 200名(男性118名、女性82名)、③20代~40代の2016年に転職をした方200名(男性75名、女性125名)
実施期間: 2016年11月4日~10日
実施方法:インターネット調査
対象地域:全国
※グラフのパーセンテージは四捨五入されているため合計値が100にならないものもあります。
【2017年に取っておくと武器になりそうな資格】
まず、20代~40代のビジネスパーソン996名が選んだ、2017年に武器になる資格1位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」(32.1%)でした。つづいて、2位は「TOEIC(R)テスト」(23.7%)、3位は「社会保険労務士」(18.0%)という結果に。
近年暮らしにまつわるお金に関する法改正などが続いていることから、世間一般的にマネーに対する関心が高まってきているようです。なお、この調査は毎年行われており、ファイナンシャルプランナーは4年連続で1位、TOP5は前年とまったく同じ結果になりました。
【採用担当者が採用判断時に重視している資格】
つぎに、20代~40代の採用担当者200名が選んだ「転職で武器になる資格」を見ていくと、1位は「TOEIC(R)テスト」(44.0%)、2位「ファイナンシャルプランナー(FP)」(32.0%)、3位「宅建士」(30.0%)という結果が判明しました。
ただし、有利な資格は業種によって大きく異なるようです。「TOEIC(R)」テストを選んだ業種は、農業、林業、漁業、鉱業、建設業。「ファイナンシャルプランナー(FP)」は金融業、「宅建士」はインフラ(電気・ガス・熱供給・水道)事業者の比率が高くなっています。
特に、資材調達部門、コンサルティング部門、物流・物流管理部門の採用判断時に、資格取得が有利に働く傾向が高いことが伺えました。
【転職者が転職時に役立ったと思う資格】
最後に、2016年に20代~40代で転職をした人200名が「実際に転職で役にたったと思う資格」を見ていきましょう。1位は「TOEIC(R)テスト」(9.0%)、2位「簿記」(7.5%)、3位「宅建士」(3.5%)という結果が見て取れました。
前述のランキングで採用担当者が選んでいた「社会保険労務士」「中小企業診断士」「ケアマネージャー(介護支援専門員)」はいずれもランク外に。代わりに「秘書検定」「メンタルヘルス・マネジメント(R)検定」「ビジネス実務法務検定(R)」が上位に名を連ねています。
転職者にも「TOEIC(R)テスト」が1位に選ばれていることからも、どんな会社からもいまは英語が堪能な人材が求められている、ということが伺えます。
【ユーキャンサイト人気講座ランキング】
なお、ユーキャンホームページに掲載されている「2016年ユーキャンサイト人気講座ランキング」によると、これまで紹介してきた転職に役立つ資格のランキングとは大きな違いが見られました。
1位:医療事務
2位:調剤薬局事務
3位:ファイナンシャルプランナー(FP)
4位:実用ボールペン字
5位:食生活アドバイザー(R)
1位は「医療事務」、2位は「調剤薬局事務」、3位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」という結果でした。実際に講座を受ける人は転職する人ばかりではないということ、必ずしも人気の資格がその人の役に立つとは限らない、ということが言えるのではないでしょうか。
転職に資格が役立つというのは間違いなさそうですが、必要になる資格は人それぞれ。講座を申し込む場合は、自分が目指すべき資格なのか、はたしてそれがキャリアアップにつながるのか、をよく考えてから受けたほうが良さそうですね。
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