パナソニックが今秋新たに発売した、ななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129DL」とセパレート型コードレススティック掃除機「MC-NX810KM」。NA-LX129DLは、花王と共同開発の専用剤「極ラク汚れはがし」を使った、「汚れはがしコース」を搭載する挑戦的な一台です。また、MC-NX810KMも、業界初のマイクロミスト機能を備えた掃除機で、こちらも大きな革新性を持っています。同社が開催した2台の体験イベントに参加し、その魅力を体感してきました。
専用の汚れはがし剤の力で、予洗いを不要にする洗濯機
ななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129DL」は、パナソニックにとって初となる、洗剤メーカーとの共同開発となりました。初めての挑戦に踏み切ったきっかけは、予洗いの手間に悩む消費者が多く、それを解消したいという思いからでした。
パナソニックが行った調査によると、頑固な汚れを気にして予洗いをしたことのある人は50%以上もいるそうです。本機の開発に携わった中込光輝さんは「予洗いが必要になる汚れの筆頭は皮脂汚れです。これを落とすには、洗剤の化学力と、効率的な洗い方をする機械力が求められます。そこで、洗濯用洗剤のトップメーカーである花王さんとの共同開発に踏み切りました」と語ります。
共同開発に費やした期間は約3年半にもおよび、本機の「汚れはがしコース」と専用の汚れはがし剤「極ラク汚れはがし」が生まれました。パナソニックの洗濯機といえば洗剤の自動投入機能ですが、本機では3種の液剤を自動投入できる「トリプル自動投入」の3つめのタンクを、汚れはがし剤に充当しています。
「汚れはがしコース」で運転を開始すると、最初に汚れはがし剤を投入し、こびりついた汚れを繊維から浮き上がらせ、落としやすい状態に変質させます。こののちに通常の液体洗剤を投入して洗浄し、2段階で汚れを落とすという仕組みです。
体験会で印象的だったのは、汚れはがし剤のパワー。ラー油を布に垂らし、汚れはがし剤あり・なしで手洗いした結果を示したデモでは、如実な差が出ていました。本剤は、NA-LX129DLをはじめとする、汚れはがしコースを搭載した6機種専用としての発売になりますが、汎用品としての販売にも期待したくなる実力でした。
マイクロミストでホコリの吸引力をアップする掃除機。その実力のほどは?
10月下旬新発売の、セパレート型コードレススティック掃除機「MC-NX810KM」。その特徴はなんといっても、業界初のマイクロミスト機能です。
本機は、ノズル部分から前方の床面に向け、約10マイクロメートルの極小粒子のミストを噴射。このミストには、目に見えないほど小さなゴミに吸着し、浮き上がらせる効果があります。ミスト噴射後に吸引することで、フローリングの小さな窪みの奥にあるホコリも残さず吸い取れるとのこと。これにより、床のザラつきやべたつきを解消し、一度の掃除機がけで水拭きしたようなすっきり感が体感できるといいます。ミストの粒子は非常に小さく、すぐに揮発してしまうため、吸引後の床面を触っても水分を感じることはありません。
しかもこのミスト、フローリングだけでなく、カーペットや畳にも使用可能。水拭き機能付きの掃除機はフローリングにしか使えないうえ、ブラシの洗浄や汚水処理が必要です。一方で、本機は様々な床に対応でき、その他の手間も不要という点で、大きく差別化されています。
水のタンクはノズル部分に搭載されていますが、その容量はわずか25g。タンクがあっても重量感を感じることはありませんし、部品の構造を見直したことによって、むしろ従来機より軽量化されています。1回の水補給による連続稼働時間は16〜28分で、バッテリーの持ち時間とほぼ同等だそうです。なお、連続稼働時間は、床面の汚れ具合などによって変化します。
ノズルに内蔵されたブラシは、従来機以上に毛が絡みにくくなった「からまないブラシPlus」。パナソニックはその性能について、「99%髪の毛が絡まない」としています。
収集したゴミを溜めておけるクリーンドックには、ゴミに触らず捨てられる紙パック式を採用。ホコリのないキレイな床を実現しつつ、ゴミ捨てもクリーンに行える本機は、コロナ禍を経て清潔感重視となった現代のニーズに即しています。
【価格情報】
・ななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129DL」
実売価格39万7980円(税込)
・汚れはがし剤「極ラク汚れはがし」(900ml)
実売価格1309円(税込)
・セパレート型コードレススティック掃除機「MC-NX810KM」
実売価格8万9100円(税込)