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2024/10/15 12:30

「AIで癒される人」が若い世代で増加中!? 米の調査で判明

動物には私たちの心を癒したり落ち着かせたりしてくれる力があるもの。米国では、そんな「エモーショナルサポートアニマル」の存在が広く認知されています。しかし、動物に頼らずに「むしろAIに感情面でサポートしてもらっている」という若い世代が増えてきているようです。

↑犬とAI、どちらが落ち着く?

 

米国の約1000人を対象に行われた最新の調査で、エモーショナルサポートアニマルを飼っている人は、およそ6人に1人いることがわかりました。実際に飼っているエモーショナルサポートアニマルの種類について見てみると、62%と断トツで人気だったのが「犬」。2位の「猫」は39%ですから、エモーショナルサポートという面でみると、猫よりも犬を支持するほうがずっと高いようです。3位以下には「うさぎ」「鳥」「魚」と続きます。

 

興味深いことに、エモーショナルサポートアニマルとして「ニワトリ」の人気が急上昇していました。特に若い世代に多く、ミレニアル世代では19%、Z世代では18%がニワトリをエモーショナルサポートとして好んでいることが判明。ニワトリの穏やかな性格とユニークな個性が、人の不安を軽減し、幸福感を増すのに役立ってくれると言います。世話が比較的簡単であることも、ニワトリが支持された理由の一つと考えられます。

 

今回の調査で最大の驚きは、エモーショナルサポートに動物ではなく「AIを使っている」と答えた人がいたこと。ミレニアル世代では11%、Z世代では10%がそう答えており、動物よりも手軽で身近な存在であるAIを利用しているようです。AIなら、動物のように世話をする必要もなく、普段からAIを利用することに慣れている若い世代なら、気軽に頼れる存在なのかもしれません。

 

私たちがほしいと思う情報を、わかりやすく整理してすぐに提供してくれるAI。イライラや不安感などの人の感情も、AIを使えば上手にコントロールしやすくなるかもしれません。その一方で、動物にはどんなに優れたテクノロジーにもないような「温かみ」や「ぬくもり」があるもの。AIと動物の両方にうまくサポートしてもらうことが、エモーショナルサポートの最も賢い方法と言えるのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Gen Zs, millennials are using AI for emotional support, calling it ‘more effective’ than a pet: study. October 9 2024

First Saturday Lime. The Rise of Emotional Support Chickens. September 12 2024