先日、MediaTekは「Dimensity 9400」を正式に発表しました。TSMCの最先端3nm技術「N3E」で製造された初のAndroidスマートフォン向けチップですが、このN3EはiPhone 16 ProモデルのA18 Proにも使われています。
MediaTekは、このDimensity 9400がCPUのマルチコアとGPU性能においてA18 Proより勝っていることを示すベンチマーク結果を公表しました。
テックエンスージアストのBen Geskin氏は、同社がDimensity 9400とA18 Proのパフォーマンスを比較したプレゼンテーションの様子をシェアしています。
MediaTek Dimensity 9400 vs Apple A18 Pro (iPhone 16 Pro) pic.twitter.com/lAxsnZbBWa
— Ben Geskin (@BenGeskin) October 14, 2024
これによれば、ベンチマークアプリGeekbench 6によるCPUマルチコアスコアは、Dimensity 9400が9500に対して、A18 Proは8600。GPUスコアは前者が2500である一方、後者は2100とのこと。グラフィック性能に関しては、約19%も上回っていることになります。
なぜCPUシングルコアスコアがないかといえば、この分野はアップルのAシリーズチップが圧倒的な強さを誇ってきたからでしょう。Dimensity 9400のCPUコア数は8つ、A18 Proは6つであり、コア数が多い分だけマルチコア性能は有利というわけです。
しかし、AndroidスマホメーカーのOnePlusは、自社製品にクアルコムのSnapdragon 8 Gen 4カスタム版を搭載すると発表した際、A18 Proのマルチコアスコアは9615だと主張していました。つまり、Mediatekが示したデータには疑わしい部分があり、同社のチップ製造能力がアップルに匹敵するようになったことをアピールしたいだけではないかと指摘されています。
サムスンはDimensity 9400を次期「Galaxy S25」標準モデルや廉価な「Galaxy S25 FE」に採用すると噂されています。Mediatekの主張が本当であり、これらのスマホがiPhone 16 Proを上回る高性能になると期待したいところです。
Source: Ben Geskin (X)
via: Wccftech